乳児の睡眠時間は月齢でどう変わる?新生児から11か月の目安と夜泣き・安全対策を徹底解説
赤ちゃんが生まれてから最初の1年間は、睡眠の量も質も大きく変化する時期です。新生児は1日の大半を眠って過ごしますが、生後3〜4か月になると昼夜の区別が少しずつ明確になり、生後6か月以降は夜間睡眠がまとまり、昼寝の回数も変わっていきます。一方、夜中に何度も目を覚ましたり、突然泣き出したりする赤ちゃんも少なくありません。
2026年現在、こども家庭庁の「未就学児の睡眠指針」や日本睡眠学会の解説では、乳児の睡眠は発達段階によって異なることが示されています。この記事では、新生児から生後11か月までの睡眠時間の目安、昼寝と夜間睡眠の変化、夜泣きの背景、睡眠リズムの整え方を整理します。個人差の判断方法や医療機関に相談したい症状、安全な寝かせ方も詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1: 新生児の睡眠時間は1日16〜20時間程度が目安。生後3か月では14〜15時間、生後6か月では13〜14時間程度へ変化する。
- 要点2: 生後6か月以降は昼寝が徐々に減り、夜間睡眠の割合が増える。生後7〜9か月は夜泣きの相談が多い時期でもある。
- 要点3: 睡眠時間の数字だけで発育を判断しないことが大切。安全な寝床、規則的な生活リズム、赤ちゃんの体調を総合的に確認する。
【月齢別】乳児の睡眠時間はどれくらい?新生児から11か月までを比較
乳児の睡眠時間は、出生直後から1歳に近づくまで段階的に短くなっていきます。ただし、睡眠時間が減ることは、単純に眠る必要がなくなるという意味ではありません。脳や身体の発達に伴い、睡眠が短い周期に分かれた状態から、昼夜のリズムを持つ状態へ移行していくためです。
こども家庭庁が掲載する「未就学児の睡眠指針」では、代表的な発達段階として、新生児期は16〜20時間、生後3か月は14〜15時間、生後6か月は13〜14時間という目安が示されています。
日本睡眠学会の「睡眠の発達」でも、新生児は16〜17時間、生後4か月は14〜15時間、生後6か月は12〜14時間と説明されています。資料によって数値に多少の違いがあるのは、調査対象や推奨値、平均値などの基準が異なるためです。
新生児の睡眠時間の目安
新生児期は、1日16〜20時間程度眠る時期です。
ただし、長時間続けて眠るわけではありません。こども家庭庁の睡眠指針では、1〜4時間程度の睡眠と1〜2時間程度の覚醒を繰り返すパターンが紹介されています。
授乳やおむつ交換などで頻繁に目を覚ますため、昼と夜の区別がほとんどありません。
この時期に夜通し眠らないことは、基本的に発達上自然な現象です。
生後1か月の睡眠時間
生後1か月頃も、睡眠時間は1日16〜17時間程度がひとつの目安です。
授乳や排泄のために数時間おきに目を覚ます生活が続きます。夜間にまとまった睡眠を取れなくても、必ずしも睡眠不足とは限りません。
保護者は、眠っている時間だけでなく、授乳量、排泄、体重の増え方なども合わせて確認しましょう。
生後3か月の睡眠時間
生後3か月になると、睡眠時間は1日14〜15時間程度に変化します。
この頃から昼夜の区別が徐々につき始め、夜に眠る時間が長くなる赤ちゃんも増えてきます。
ただし、夜間授乳が続く赤ちゃんもいます。ほかの赤ちゃんが長く眠っているからといって、無理に授乳を減らす必要はありません。
生後4か月の睡眠時間
生後4か月の睡眠時間は、1日14〜15時間程度が目安です。
日本睡眠学会の解説でも、生後4か月になると睡眠時間が14〜15時間になるとされています。
この時期は睡眠・覚醒リズムが発達し、夜間の睡眠がまとまり始めます。一方で、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も起きたりすることもあります。
生後6か月の睡眠時間
生後6か月では、1日13〜14時間程度がひとつの目安です。
昼夜の区別が明確になり、夜間に比較的長く眠る赤ちゃんが増えてきます。
こども家庭庁の睡眠指針では、この時期の夜間睡眠は全体の7〜8割を占めると説明されています。また、昼寝は1〜2回、合計2〜4時間程度という睡眠パターンが紹介されています。
ただし、夜中に目を覚ますこと自体は珍しくありません。
生後9か月の睡眠時間
生後9か月になると、夜間に眠る割合がさらに高くなる傾向があります。
この頃は、午前と午後に1回ずつ昼寝をする2回昼寝のパターンが多く見られます。
日本睡眠学会の小児睡眠障害に関する解説では、夜泣きの相談が7〜9か月頃に多くなることも指摘されています。
睡眠時間が足りていても、夜間に泣いて起きることはあります。睡眠の長さと夜泣きの有無は、必ずしも一致しません。
生後11か月の睡眠時間
生後11か月は、1歳に向けて睡眠パターンが変化していく時期です。
一般的には、午前と午後の2回の昼寝を続けながら、夜間の睡眠を中心とする生活に移行していきます。
こども家庭庁の睡眠指針では、1歳頃の総睡眠時間は約12時間とされています。ただし、生後11か月の赤ちゃんに一律の睡眠時間が決められているわけではありません。
昼寝が短くなる子もいれば、まだ長めの昼寝を必要とする子もいます。
月齢別の睡眠時間・発達段階の比較表
| 月齢 | 1日の総睡眠時間の目安 | 睡眠パターンの特徴 |
|---|---|---|
| 新生児 | 16〜20時間 | 昼夜の区別がなく短時間睡眠を繰り返す |
| 生後1か月 | 16〜17時間程度 | 授乳や排泄で頻繁に目覚める |
| 生後3か月 | 14〜15時間 | 昼夜の区別が徐々に現れる |
| 生後4か月 | 14〜15時間 | 夜間睡眠がまとまり始める |
| 生後6か月 | 13〜14時間 | 夜間睡眠の割合が増え、昼寝は1〜2回程度 |
| 生後9か月 | 12〜16時間の国際的な推奨範囲 | 夜間睡眠が中心となり、昼寝は2回程度が多い |
| 生後11か月 | 12〜16時間の国際的な推奨範囲 | 1歳に向けて昼寝と夜間睡眠の配分が変化 |
※時間は24時間の総睡眠時間で、昼寝も含みます。生後9〜11か月の12〜16時間は、WHOが示す生後4〜11か月の推奨範囲です。日本の睡眠指針に生後9か月・11か月それぞれの独立した基準値があるわけではありません。
WHO(世界保健機関)は、2019年に5歳未満児の身体活動・座位行動・睡眠に関するガイドラインを公表し、生後0〜3か月は14〜17時間、生後4〜11か月は12〜16時間の睡眠を推奨しています。
日本の発達段階別の目安とWHOの推奨範囲を併せて見ることで、赤ちゃんの睡眠をより幅広い視点から捉えられます。
【昼寝と夜間睡眠】赤ちゃんの睡眠時間はどのように変化する?
乳児の睡眠を考えるとき、1日の合計時間だけでなく、昼寝と夜間睡眠の割合にも注目する必要があります。
新生児期には昼夜を問わず眠っていた赤ちゃんも、成長とともに夜間の睡眠が中心になっていきます。
赤ちゃんの昼寝回数と時間の変化
昼寝の回数は月齢によって変化します。
- 新生児〜生後2か月: 昼夜の区別がほぼなく、短い睡眠を何度も繰り返す。
- 生後3〜4か月: 日中に起きている時間が徐々に長くなる。
- 生後5〜6か月: 昼寝がまとまり始め、1〜2回程度のまとまった昼寝を取ることもある。
- 生後7〜9か月: 午前と午後の2回昼寝が生活パターンとして定着しやすい。
- 生後10〜11か月: 2回昼寝を続ける赤ちゃんが多いが、昼寝の長さには個人差がある。
日本睡眠学会の資料では、生後6か月の乳児の約8割が1日2回の昼寝をしており、総睡眠時間は12〜14時間とされています。
また、昼寝の時間は成長とともに徐々に減少していきます。
ここで気をつけたいのは、昼寝を無理に減らせば夜によく眠るという考え方です。
日中の睡眠が不足すると、疲れすぎて寝つきが悪くなる赤ちゃんもいます。昼寝を調整するときは、眠そうな様子や機嫌を観察しながら進めることが大切です。
乳児の夜間睡眠時間はどれくらい?
夜間睡眠は、月齢が進むにつれて徐々にまとまりやすくなります。
日本睡眠学会によると、生後6か月では6〜8時間程度連続して眠るパターンが見られるようになり、生後9か月頃には睡眠全体の7〜8割を夜間に取るようになるとされています。
ただし、これは発達段階の代表的なパターンです。すべての赤ちゃんが毎晩同じように眠るわけではありません。
夜間に1〜2回起きる赤ちゃんもいれば、授乳や体調によって何度も目を覚ます赤ちゃんもいます。
特に母乳やミルクを必要とする時期には、夜間授乳が続くこともあります。
夜間に何時間続けて眠ったかだけで、睡眠の質を判断することは避けましょう。
昼寝が長いと夜に眠れなくなる?
昼寝の時間帯や長さが夜の寝つきに影響することはあります。
特に夕方遅くまで長く眠っていると、就寝時刻になっても眠気が十分に高まらない場合があります。
一方、昼寝を極端に短くすると、疲労が蓄積して夕方以降に機嫌が悪くなることもあります。
大切なのは、昼寝をなくすことではなく、朝・昼・夜の生活リズムを少しずつ整えることです。
【夜泣きの原因】生後6〜9か月に夜中に起きるのはなぜ?
赤ちゃんの夜泣きは、保護者の睡眠不足にもつながる大きな悩みです。
特に生後6〜9か月頃は、夜泣きに関する相談が多くなる時期です。
日本睡眠学会の小児睡眠障害に関する解説では、夜泣きの訴えのピークは7〜9か月頃とされています。
夜泣きが起こる主な理由
夜泣きの原因は一つに特定できません。発達に伴う睡眠の変化に加え、身体的な不快感や生活環境など、複数の要素が関係します。
代表的な要因は次のとおりです。
1. 睡眠・覚醒リズムの発達
生後3〜4か月頃から昼夜の区別が明確になっていきますが、睡眠リズムはまだ発達途中です。
睡眠の周期が変わるタイミングで目を覚まし、泣くことがあります。
2. 空腹や授乳の必要性
月齢や授乳状況によっては、夜間にも栄養を必要とします。
授乳のタイミングや飲んだ量によって、夜中に目を覚ますことがあります。
3. おむつや室温などの不快感
おむつの汚れ、暑さ、寒さ、衣服の締め付けなども睡眠を妨げる要因です。
4. 発達に伴う刺激や興奮
日中の活動量が増えたり、新しい経験が増えたりすると、睡眠の状態が変わることがあります。
5. 身体の不調
発熱、鼻づまり、耳の痛み、腹痛などが夜泣きの原因になっている場合もあります。
一般社団法人大阪小児科医会も、夜泣きには身体の不調や気温、疲労、就寝前の興奮などが関係すると説明しています。
夜泣きと睡眠不足は同じではない
夜中に泣いて起きることと、睡眠時間が不足していることは別の問題です。
例えば、夜中に何度も目を覚ましていても、昼寝を含めた24時間の総睡眠時間が確保されている場合があります。
逆に、夜間は比較的長く眠っていても、昼寝が極端に短く、日中に眠そうな様子が続くこともあります。
そのため、夜泣きの回数だけで睡眠不足を判断することはできません。
また、夜泣きには明確な原因が見つからないケースもあります。保護者がすべての泣き声に理由を見つけようとして疲れ切ってしまわないことも大切です。
夜泣きが続いたときの対応
まずは、空腹、おむつ、室温、体調などを確認します。
異常がなければ、落ち着いた声で話しかけたり、必要に応じて抱っこしたりして安心させましょう。
夜間は照明を明るくしすぎず、遊び始めるなど強い刺激を与えないようにします。
泣きやまないことに保護者が強いストレスを感じたときは、赤ちゃんを安全な寝床に仰向けで寝かせ、少し距離を取って気持ちを落ち着ける方法もあります。
赤ちゃんを強く揺さぶることは、重大な頭部損傷につながるため絶対に避けてください。
【睡眠リズムの整え方】赤ちゃんが自然に眠れる生活習慣とは?
乳児の睡眠リズムを整えるために、特別な道具や高価な寝具が必要なわけではありません。
重要なのは、朝・昼・夜の違いを赤ちゃんが少しずつ認識できる環境を作ることです。
1. 朝は一定の時間帯に起きて光を浴びる
朝になったらカーテンを開け、自然光を室内に取り入れます。
朝の光は体内時計を整える働きがあります。
毎日同じような時間帯に起きる習慣を作ることで、昼夜の区別もつきやすくなります。
ただし、新生児期はまだ睡眠リズムが発達途中です。無理に起こして生活時間を固定する必要はありません。
2. 日中は適度に活動する
赤ちゃんが起きている時間には、月齢に合わせて遊びやスキンシップを取り入れます。
例えば、次のような活動があります。
- 保護者との声かけや会話
- 絵本の読み聞かせ
- 月齢に応じた床遊び
- 安全な環境での寝返りや身体遊び
- 散歩や外気浴
日中に適度な活動を取り入れることは、生活リズムを整える助けになります。
3. 夜は照明と音を控えめにする
夜間は部屋の照明を落とし、静かな環境を整えます。
夜中の授乳やおむつ交換も、必要以上に明るい照明や大きな声を使わないようにしましょう。
こども家庭庁の「未就学児の睡眠指針」でも、夜間の光が睡眠・覚醒リズムに影響することが説明されています。
4. 寝る前の習慣を作る
毎晩同じような順番で寝る準備をすると、赤ちゃんが睡眠に向かいやすくなります。
例えば、次のような流れです。
- 入浴や身体を拭く
- 授乳
- おむつ交換
- 部屋の照明を暗くする
- 静かに声をかける
- 安全な寝床に寝かせる
毎日まったく同じ時間にする必要はありません。
大切なのは、繰り返しによって赤ちゃんが夜の時間を認識しやすくすることです。
5. 保護者自身の生活リズムも見直す
赤ちゃんの睡眠は、家庭の生活環境にも影響されます。
こども家庭庁の睡眠指針では、保護者の睡眠習慣が子どもの睡眠習慣に影響することも指摘されています。
夜遅くまで明るい照明を使ったり、生活音が続いたりすると、赤ちゃんが眠りに入りにくくなることがあります。
育児を一人で抱え込まず、家族で授乳や寝かしつけを分担することも、家庭全体の睡眠環境を改善する方法です。
【睡眠不足のサインと受診の目安】見逃したくない赤ちゃんの変化
睡眠時間が目安より短いからといって、すぐに健康上の問題があるとは限りません。
重要なのは、睡眠時間と日中の様子、授乳や発育の状態を合わせて確認することです。
乳児の睡眠不足が疑われるサイン
次のような様子が続く場合は、睡眠環境や生活リズムを見直すきっかけになります。
- 日中に頻繁にあくびをする
- 眠そうなのに寝つけず、ぐずることが多い
- 以前より機嫌が悪い状態が続く
- 少しの刺激で泣いたり興奮したりする
- 昼寝が極端に短く、疲れた様子が見られる
- 日中の活動中に何度も眠ってしまう
ただし、これらの症状は睡眠不足だけで起こるわけではありません。
空腹、体調不良、発達段階の変化など、別の原因が隠れている可能性もあります。
医療機関への相談を考えたい症状
次のような症状がある場合は、睡眠時間の調整だけで解決しようとせず、小児科に相談してください。
早めの受診が必要な症状
- 授乳量やミルクを飲む量が明らかに減った
- 顔色が悪い、唇の色が青白い
- 呼吸が速い、苦しそうに呼吸している
- 睡眠中に強いいびきや繰り返す無呼吸が見られる
- 泣き方がいつもと違い、激しく泣き続ける
- ぐったりしていて、普段より反応が乏しい
特に、呼吸が苦しそう、顔色が青白い、意識や反応がおかしいといった症状は緊急性があります。速やかに救急医療につないでください。
日本睡眠学会も、睡眠中のいびきや無呼吸など、睡眠呼吸障害に関連する症状について注意を促しています。
また、睡眠時間の変化だけでなく、体重増加や授乳、排尿の状態も大切な判断材料です。
不安が続く場合は、乳幼児健診や予防接種の機会に、睡眠の記録を持参して相談すると状況を伝えやすくなります。
【安全な寝かせ方】乳児のSIDSと睡眠中の窒息を防ぐために
睡眠時間や寝かしつけと同じくらい大切なのが、安全な睡眠環境です。
乳幼児突然死症候群(SIDS)は、何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が死亡する原因不明の病気です。睡眠中の窒息事故とは異なるものですが、どちらも赤ちゃんの睡眠環境を整えることが重要です。
こども家庭庁によると、令和7年には59名の乳児がSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因の第4位となっています。
2026年においても、乳児の安全な寝かせ方は保護者が知っておきたい重要な知識です。
1歳になるまでは仰向けに寝かせる
医学上の理由で医師から別の指示を受けている場合を除き、1歳になるまでは赤ちゃんを仰向けで寝かせましょう。
うつぶせ寝でも仰向け寝でもSIDSは起こり得ますが、仰向けで寝かせるほうが発症率が低いことが研究で示されています。
寝かせるときには、赤ちゃんの顔が見える状態にして、呼吸を妨げないようにします。
硬めで平坦な寝具を使用する
赤ちゃんの寝床には、身体が沈み込みにくい硬めのマットレスや布団を使用します。
柔らかいクッションや傾斜のある寝具は避けましょう。
身体が沈み込む寝具は、顔が埋まって窒息する危険があります。
枕やぬいぐるみを寝床に置かない
赤ちゃんの寝床には、必要のないものを置かないことが基本です。
特に、次のものには注意してください。
- 枕
- ぬいぐるみ
- 柔らかいクッション
- タオル
- 顔にかかる可能性のある掛け布団
- 電気コードやひも類
赤ちゃんは寝ている間にも身体を動かします。最初は顔から離れていた物でも、寝返りなどで顔に近づく可能性があります。
室温と衣服で温度を調整する
赤ちゃんを温めすぎないことも大切です。
こども家庭庁は、過度な保温によってSIDSの発症率が上がると説明しています。
胸元が汗ばんでいる場合は、衣服や室温を調整しましょう。
1歳未満では掛け布団を避け、スリーパーなどの着るものや空調で温度を調整する方法が紹介されています。
大人と同じ部屋でも赤ちゃん専用の寝床を使う
保護者と同じ部屋で眠る場合でも、赤ちゃんには専用の寝床を用意することが推奨されています。
大人用のベッドや布団での添い寝には、身体で赤ちゃんの口や鼻を塞いでしまう危険があります。
特に、次の場合は添い寝によるリスクが高くなるため注意が必要です。
- 保護者がお酒を飲んでいる
- 眠気を引き起こす薬を服用している
- 赤ちゃんが早産または低出生体重で生まれている
また、たばこの煙もSIDSの発症リスクに関係します。赤ちゃんの周囲で喫煙しないことも重要です。
こども家庭庁の安全な睡眠に関する資料では、仰向け寝、適切な寝具、寝床に物を置かないこと、赤ちゃん専用の寝床などが具体的な対策として示されています。
【乳児の睡眠時間】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:新生児は1日に何時間寝るのが普通ですか?
A1:新生児は1日16〜20時間程度眠ることがあります。睡眠は短い周期に分かれており、授乳や排泄のために何度も目を覚ますのが一般的です。昼夜の区別がないことも自然な発達段階です。
Q2:生後3か月の赤ちゃんが夜中に何度も起きるのは異常ですか?
A2:必ずしも異常ではありません。生後3か月頃は昼夜の区別が少しずつついてくる時期ですが、睡眠リズムはまだ発達途中です。夜間授乳や睡眠周期の変化によって目を覚ますことがあります。
Q3:生後6か月や9か月で夜泣きが増えるのはなぜですか?
A3:睡眠・覚醒リズムの発達、日中の刺激、空腹、身体の不快感などが関係している可能性があります。日本睡眠学会によると、夜泣きの訴えは7〜9か月頃に多くなるとされています。ただし、夜泣きの原因を一つに特定することはできません。
Q4:生後11か月の赤ちゃんの昼寝は何回必要ですか?
A4:午前と午後の2回昼寝をする赤ちゃんが多い時期です。ただし、昼寝の回数や時間には個人差があります。眠そうな様子や日中の機嫌を確認しながら調整しましょう。
Q5:赤ちゃんが夜通し寝るようになるのはいつ頃ですか?
A5:個人差があります。生後3〜4か月頃から夜間睡眠が徐々にまとまり、生後6か月以降には長く眠る赤ちゃんも増えます。ただし、1歳近くになっても夜中に目を覚ますことはあります。
Q6:昼寝を減らせば夜泣きは改善しますか?
A6:必ずしも改善するわけではありません。昼寝を減らしすぎると疲れが蓄積し、かえって寝つきが悪くなることがあります。昼寝の長さや時間帯、夜の生活環境を総合的に見直すことが大切です。
まとめ:【プロの結論】乳児の睡眠は時間だけでなく発達と安全性で判断する
乳児の睡眠時間は、新生児期の16〜20時間程度から、生後3か月の14〜15時間、生後6か月の13〜14時間程度へと変化していきます。生後9〜11か月になると夜間睡眠が中心となり、1歳に向けて昼寝の回数や長さも少しずつ変わります。
ただし、月齢別の数字はあくまで目安です。同じ月齢でも、睡眠の長さや夜間に目覚める回数には違いがあります。
【プロの結論】乳児の睡眠を判断するうえで優先したいのは、次の3つです。
1. 総睡眠時間と日中の様子を一緒に見ること。 昼寝と夜間睡眠を合計し、機嫌、授乳、発育の状態も確認する。
2. 生活リズムを無理なく整えること。 朝の光、日中の適度な活動、夜の静かな環境、寝る前の習慣を大切にする。
3. 睡眠時間よりも安全な寝床を優先すること。 仰向け寝、硬く平坦な寝具、寝床に物を置かない環境を徹底する。
赤ちゃんが長く眠らないからといって、保護者の育児が間違っているわけではありません。睡眠の発達には個人差があり、夜泣きや夜間覚醒も成長過程で見られる現象です。
一方、呼吸の異常、哺乳量の低下、反応の乏しさなどが見られた場合には、単なる睡眠リズムの問題として片付けず、医療機関に相談してください。
2026年の育児においても、月齢別の目安を参考にしながら、赤ちゃん自身の成長と健康状態を見守る姿勢が大切です。
主な根拠資料
- こども家庭庁「未就学児の睡眠指針」
- 日本睡眠学会「睡眠の発達」
- 日本睡眠学会「小児の睡眠障害」
- WHO「5歳未満児の身体活動・座位行動・睡眠に関するガイドライン」
- こども家庭庁「赤ちゃんが安全に眠れるように」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「こどもの睡眠」 (出典: 乳児 睡眠 時間(Yahoo!ニュース))