【みんなでつくる党の会計問題】立花氏の3.5億円貸付と大津氏側の支出問題
今回の騒動を理解するうえで、代表権争いと並んで重要なのが党のお金の問題です。
注目すべきなのは、立花氏側の資金管理だけでなく、大津氏が代表になった後の支出についても破産管財人が調査し、返還請求や損害賠償請求を行っていることです。
立花孝志氏への約3億5000万円の貸付問題
みんなでつくる党側は、立花氏が前代表だった時代に、党から立花氏個人に対して合計約3億5000万円を貸し付けていたと説明しています。
大津氏側の主張では、この貸付金は無利子・無担保で、十分に回収されていないというものです。
2025年5月には、みんなでつくる党が立花氏を業務上横領の疑いで警視庁に刑事告訴し、警視庁が受理したと弁護士JPニュースが報じました。
ただし、刑事告訴の受理は犯罪の成立や有罪判決を意味しません。問題となった貸付行為が刑事責任を問われるものなのかは、別途判断される必要があります。
大津氏側にも4150万円の支出問題
一方、破産管財人は大津氏が代表を務めていた時期の党資金の使い道についても調査しました。
特に注目されたのが、政党プロモーションや広報に関する業務委託費用として支出された4150万円です。
破産管財人は、支払い方法や業務委託資料などを問題視し、大津氏個人に損害賠償を求める訴訟を起こしました。
これに対し、大津氏側は、党勢拡大を目指した正当な政治活動であり、破産申立て前に締結した業務委託契約に基づく支出だったと説明しています。
この訴訟は2025年4月15日に和解が成立し、解決金4150万円の支払いが合意されました。2026年10月の報道によれば、全額が回収されています。
ただし、和解による解決であり、裁判所が不正行為のすべてを認定した判決ではありません。大津氏側も公式FAQで、和解には事実認定が含まれないと説明しています。
おおつあやか後援会への2000万円の寄付問題
もう一つ重要なのが、2024年1月30日に党から「おおつあやか後援会」へ支払われた2000万円です。
この支払いが行われたのは、債権者が破産手続きを申し立てた2024年1月18日の後でした。
破産管財人は、この寄付について、破産申立て後の無償行為に当たるとして返還を求めました。
大津氏側は政治活動のための寄付であると説明しましたが、東京地裁は2025年10月23日、後援会に対して2000万円と利息の支払いを命じました。
さらに2026年4月23日、東京高裁も後援会側の控訴を棄却しています。
ここで注意したいのは、判決の相手方が大津氏本人ではなく、同氏が代表を務める政治団体のおおつあやか後援会だったことです。
この後援会に対する返還請求と、大津氏個人に対する損害賠償請求は別の訴訟です。
会計問題で押さえるべき3つの金額
約3億5000万円
立花氏個人への貸付金。党側が回収を問題視
4150万円
政党プロモーション費用をめぐる請求。和解により全額回収
2000万円
おおつあやか後援会への支払い。返還判決と大津氏個人への別訴が存在
【代表権争いと破産訴訟】斉藤健一郎氏との裁判、最高裁の判断は?
大津氏と立花氏の対立では、斉藤健一郎氏も重要な当事者です。
斉藤氏は、自分が正式な党代表であるとして、大津氏に代表者変更に必要な書面の作成を求める訴訟を起こしました。
大津氏は本当に党首を辞任したのか
この争いで大きな焦点になったのが、2023年3月29日の党内会議です。
立花氏・斉藤氏側は、大津氏がこの会議で党代表を辞任し、後任に斉藤氏が就任することを認めたと主張しました。
さらに、仮に辞任が成立していなくても、2023年4月6日の役員会によって大津氏は解任されたというのが斉藤氏側の主張でした。
これに対して大津氏は、辞任も解任も有効ではないと争いました。
2024年3月21日の東京地裁判決では、斉藤氏の請求が棄却されました。判決について報じた千葉日報によると、裁判所は大津氏が確定的な辞任の意思表示をしたとは認められないと判断しています。
その後、2024年10月30日の東京高裁でも斉藤氏側の請求は棄却されました。
2025年5月14日:最高裁が斉藤氏の上告を棄却
斉藤氏側は最高裁判所に上告しましたが、2025年5月14日、最高裁第三小法廷は上告を棄却し、上告受理申立ても受理しない決定をしました。
これにより、代表者変更を求めた訴訟では、大津氏側に有利な下級審の判断が維持されました。
つまり、ネット上で見かける「大津綾香は2023年3月に党首を辞任していた」という説明は、裁判で確定した結論とは異なります。
少なくとも、この代表権書換訴訟では、大津氏の辞任を前提とする斉藤氏の請求は認められませんでした。
2025年10月21日:みんなでつくる党の破産が確定
代表権争いとは別に、党そのものの破産問題も進行していました。
東京商工リサーチによると、破産に至るまでの経緯は次のとおりです。
- 2024年1月18日:債権者が東京地裁に破産手続きを申し立てる。
- 2024年3月14日:東京地裁が破産手続き開始を決定。
- 2024年5月30日:東京高裁が即時抗告を棄却。
- 2025年10月21日:最高裁が党側の抗告を退け、破産手続き開始が確定。
当初報じられた負債総額は約11億円でした。
2025年10月21日、大津氏は党の公式サイトで破産確定を報告しました。
これにより、みんなでつくる党の破産が正式に確定いたしました。
これは党が発表した内容の核心です。
ただし、破産が確定したのはみんなでつくる党という法人であり、大津氏個人の破産が確定したという意味ではありません。
党の破産手続きでは、破産管財人が財産や債権を調査し、資産の回収と債権者への配当を進めています。
2026年の訴訟はどこまで進んでいる?
2026年も、破産管財人と大津氏側の間では複数の訴訟が続いています。
特に注目されているのが、後援会への2000万円の送金をめぐる大津氏個人への損害賠償請求です。
2026年1月30日、破産管財人は大津氏個人に対して別途2000万円の損害賠償請求訴訟を提起しました。
6月24日の第3回口頭弁論では、裁判所が和解の可能性を確認し、大津氏側が追加書面を提出したうえで協議に応じる意向を示したと報じられています。
2026年10月6日の報道時点では、和解成立は確認されていません。約700万円の未回収分に遅延損害金などを加え、約800万円程度での和解が見込まれるとの報道もありますが、確定した支払額ではありません。
また、2026年には大津氏と父親を相手に約1620万円の支払いを求める別の訴訟も提起されたと報じられています。
これらはあくまで破産管財人側の請求であり、請求された金額がそのまま大津氏の確定した支払義務になったわけではありません。
【大津綾香の現在】2026年の活動方針と党首辞任の真相
2026年現在、大津氏は従来のような政党拡大を中心とする活動から、社会活動や法的対応を重視する方向へ活動方針を変更しています。
党首を辞任したという情報は本当?
まず、党首辞任について整理します。
大津氏は2026年2月28日の党首声明で、自身を「代表」と明記しています。
また、2026年7月3日に公開した本人のnoteでも、みんなでつくる党代表としての立場を示しています。
したがって、2026年2月の活動方針変更を、党首辞任と同一視するのは正確ではありません。
大津氏が表明したのは、政党としての活動規模を縮小し、自身の政治活動の軸足を社会活動へ広げることです。
2026年2月28日に発表した新しい活動方針
党の公式発表によると、破産確定後の深刻な資金難を受け、次のような方針を示しました。
| 項目 | 2026年の方針 |
|---|---|
| 組織運営 | 事務所体制の見直しと固定費削減 |
| 党員募集 | 積極的な募集を行わない |
| 選挙活動 | 公認候補を擁立しない |
| 党の役割 | 法的責任、債務処理、継続中の訴訟への対応 |
| 大津氏個人 | 社会活動に軸足を広げる |
これまでの選挙を中心とした政党運営から、組織を維持しながら法的問題や社会課題に取り組む形への転換です。
誹謗中傷対策や被害者支援にも注力
大津氏は同じ声明の中で、「命と尊厳を守る」という理念を掲げ、誹謗中傷被害の可視化や被害者支援、制度改善を進めるために一般社団法人を設立したと説明しています。
具体的には、次のような活動を掲げています。
- 誹謗中傷被害の可視化と是正
- 被害者支援の充実
- 社会全体の意識改善
- 制度上の問題点の検証
- 必要な法改正の提言
これは党の選挙活動とは異なる、社会課題への取り組みです。
2026年7月:法的対応への支援を呼びかけ
7月3日には、大津氏本人がnoteで「法的対応におけるご支援のお願い」を公開しました。
立花氏やNHK党関係者による違法行為があったと主張し、刑事・民事の両面で対応を継続する意向を表明しています。
また、東京都知事選挙での誹謗中傷ポスターに関係した候補者や関係者に対して、民事訴訟を順次提起する方針も示しました。
この発信から分かるのは、2026年の大津氏が、従来の選挙活動だけでなく、法的責任の追及や誹謗中傷対策を活動の中心に据えていることです。
ただし、本人が違法行為として主張している内容と、裁判所などが法的に認定した事実は区別する必要があります。
【プロの結論】大津綾香の騒動から読み取るべき3つのポイント
大津氏の問題を理解する際には、単純に「立花氏が悪い」「大津氏が悪い」という二択で判断するより、3つの異なる問題を分けることが重要です。
1. 代表権争いでは大津氏側の主張が認められた
斉藤氏との代表権書換訴訟では、大津氏の辞任を前提とした請求が棄却され、2025年5月に最高裁でも斉藤氏側の上告が退けられました。
これは法的な判断として重要な事実です。
しかし、代表権争いで勝訴したことが、党の資金管理に関するすべての問題について大津氏の責任が否定されたことを意味するわけではありません。
2. 立花氏側だけでなく大津氏側の会計も検証対象になった
約3億5000万円の貸付問題では立花氏側が追及されました。
一方で、4150万円のプロモーション費用や後援会への2000万円の寄付については、大津氏側の支出も破産管財人による回収・訴訟の対象となっています。
政治団体であっても、資金の管理や会計処理について説明責任が求められることを示す事例です。
3. 破産確定後も問題は終わっていない
最高裁で破産手続きの開始が確定したからといって、債権の調査や資金の回収、個別の損害賠償請求まで終了したわけではありません。
2026年10月時点でも、2000万円の資金移動をめぐる大津氏個人への訴訟や、ほかの損害賠償請求が残っています。
6月30日の第7回債権者集会については、届け出られた債権総額が約17億円に達したと報じられ、11月・12月に債権の認否を調べる予定も示されていました。
この問題を正しく理解するには、次の区別が欠かせません。
- 裁判で確定した判断なのか。
- 破産管財人が請求している段階なのか。
- 大津氏や党側が公式に主張している内容なのか。
- まだ結論が出ていない係争中の問題なのか。
この4つを分けることで、ネット上の断片的な情報に振り回されず、一連の騒動を理解できます。
【大津綾香は何した?】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大津綾香はなぜ政治家女子48党の党首になったのですか?
大津氏は、2023年3月8日に立花孝志氏の後任として党首に就任しました。立花氏がガーシー氏の国会欠席などの責任を取って辞任したことが直接のきっかけです。
Q2:大津綾香は立花孝志と何をめぐって対立したのですか?
主に党の代表権、役員人事、会計責任者の交代、資金管理などです。大津氏は立花氏側に会計の引き継ぎを求め、立花氏側は大津氏の辞任・解任を主張しました。その後、代表権をめぐる裁判に発展しました。
Q3:大津綾香は2026年現在、党首を辞任していますか?
2026年2月28日の党首声明では、大津氏は自身を党の代表としています。政治活動の軸足を社会活動に移す方針は発表していますが、それは党首辞任の発表とは異なります。
まとめ:大津綾香は何をしたのか、2026年の現在までを総整理
大津綾香氏は、2023年3月に政治家女子48党の党首に就任した後、立花孝志氏や斉藤健一郎氏らと代表権・会計をめぐって対立しました。
その後、党名をみんなでつくる党に変更しましたが、2024年3月に約11億円の負債を抱えて破産手続きが開始され、2025年10月21日に最高裁で破産が確定しました。
一方、代表権書換訴訟では大津氏側に有利な判断が確定。会計問題については、立花氏側への貸付金問題だけでなく、大津氏側の支出についても返還や損害賠償をめぐる手続きが続いています。
2026年の大津氏は、政党としての活動を縮小し、社会活動や誹謗中傷対策、法的対応に重点を移しています。
大津綾香氏の騒動の本質は、党首交代を発端とした代表権争いが、政党の資金管理、破産、複数の民事・刑事上の問題へと広がったことです。
今後注目すべきなのは、破産管財人による資金回収がどこまで進むのか、大津氏個人への損害賠償請求がどう決着するのか、そして本人が掲げる社会活動がどのような形で具体化するのかという3点です。
2026年11月現在も、政治家女子48党時代から続く一連の問題は、完全に決着したわけではありません。 (出典: 大津綾香 何 した(Yahoo!ニュース))