【2026年の放送実績】WBCは地上波で見られたのか?
2026年大会の放送実績を整理すると、最も重要なのは「試合中継」と「大会関連番組」を分けて考えることだ。
2026年3月5日から18日まで開催された第6回WBCは、20の国・地域が参加する全47試合の大会だった。日本国内ではNetflixが独占配信権を取得し、1次ラウンドから決勝までライブ配信を実施した。
一方、地上波では日本テレビが関連特番や試合後の詳報番組を編成した。つまり、テレビでWBC関連の映像を見られなかったわけではないが、試合そのものをリアルタイムで視聴できる環境はNetflixに集約されていた。
2026年WBCの放送局・配信サービス一覧
ここで注意したいのは、日本テレビがNetflixの映像制作を担当したことと、日本テレビが地上波で試合を放送したことは、まったく別の話だという点だ。
制作会社として映像を作ることはできても、その映像を地上波で自由に放送できるわけではない。今回の契約では、試合の日本国内向け独占配信権はNetflix側にあった。
日本テレビが地上波で放送した全9枠の関連番組
日本テレビは2026年2月20日、WBC関連番組の放送スケジュールを発表した。
中心となったのは、開幕特番『世界一受けたい授業』と、侍ジャパンの試合後に放送する『ワールドベースボールクラシック詳報』だ。
主な出演者には、二宮和也、渡辺謙、サンドウィッチマン、かまいたち、アンタッチャブル、川島明らが名を連ねた。
| 放送日 | 番組 | 放送時間 |
|---|---|---|
| 3月5日 | WBC開幕特番・世界一受けたい授業 | 19:00~21:00 |
| 3月7日 | WBC詳報・チャイニーズ・タイペイ戦 | 8:25~9:25 |
| 3月8日 | WBC詳報・韓国戦 | 9:25~10:25 |
| 3月9日 | WBC詳報・オーストラリア戦 | 22:00~23:00 |
| 3月11日 | WBC詳報・チェコ戦 | 19:00~21:00 |
| 3月13日 | 深イイ話・WBC特別編 | 19:00~20:54 |
| 3月15日 | WBC詳報・準々決勝 | 18:00~18:55 |
| 3月16日または17日 | WBC詳報・準決勝 | 22:00~23:00 |
| 3月18日 | WBC詳報・決勝 | 19:00~20:00 |
注目されたのは、3月5日の開幕特番だ。
『世界一受けたい授業』のWBCスペシャルでは、侍ジャパンが連覇を目指すためのポイントを、球界のレジェンドたちが解説。落合博満、伊東勤、内川聖一、白井一幸、齋藤隆らが講師として出演した。
また、二宮和也がVRを使って山本由伸と対決する企画や、大谷翔平のスピーチに隠された考え方を取り上げる内容も組まれた。
試合後の詳報番組では、単なる結果紹介にとどまらず、勝負を分けた投球や打撃、侍ジャパンの舞台裏に迫る構成が採用された。
ただし、これらはあくまで試合後の振り返りや解説である。試合開始から終了までを生中継したものではない。
さらに、日本テレビ系列の『ZIP!』『news zero』『Going!Sports&News』などでもWBC関連の情報が扱われた。
このように、2026年の地上波は「試合を見せる媒体」から「試合を解説し、大会の情報を届ける媒体」へと役割が変化した。
【地上波で見られた試合】WBC強化試合と本戦の違い
「WBCは地上波で放送しない」と聞いて、侍ジャパンの試合がすべてテレビで見られなかったと理解している人もいるかもしれない。
しかし、これは正確ではない。
2026年大会では、本戦開幕前の強化試合について、TBS系列とテレビ朝日系列が地上波中継を実施した。
3月の強化試合は地上波で生中継
特に注目されたのが、3月2日と3日に京セラドーム大阪で行われた日本代表の強化試合だ。
- 3月2日(月)オリックス対日本:TBS系列、18時45分から生中継。
- 3月3日(火)阪神対日本:テレビ朝日系列、18時30分から生中継(一部地域を除く)。
この2試合では、大谷翔平や鈴木誠也らMLB所属選手を含む侍ジャパンの戦いが地上波で放送された。
また、2月のラグザス侍ジャパンシリーズでも、TBS系列やテレビ朝日系列による地上波中継が行われている。
つまり、WBC関連の野球をテレビで楽しめる機会そのものがなくなったわけではない。
なぜ強化試合は地上波、本戦はNetflixなのか?
理由は大会の放映権と主催・契約関係の違いにある。
本戦のメディアライツについては、MLBが所有し、MLB選手会と共同で大会を運営するWORLD BASEBALL CLASSIC INC.(WBCI)とNetflixが、日本国内で独占パートナーシップを締結した。
一方、強化試合は本戦とは異なる大会・試合の放送契約に基づいて中継された。
この違いを理解すれば、「強化試合はテレビで見られたのに、本戦は見られなかった」という疑問も整理できる。
本戦の独占配信契約が適用される試合と、別契約で放送される事前の調整試合は、同じ扱いではないのだ。
【地上波放送しない理由】Netflix独占配信で何が変わった?
2026年のWBCをめぐる最大の変化は、テレビ局が試合中継の中心だった従来の構造から、動画配信サービスが独占的に試合を届ける構造へ移行したことだ。
① WBCIとNetflixが独占契約を締結
2025年8月25日、NetflixはWBCIとの日本国内における独占パートナーシップを発表した。
契約の対象は、2026年大会の全47試合。
Netflixは日本国内で初めて本格的なスポーツライブ配信を実施する大会としてWBCを位置付け、ライブ配信だけでなくオンデマンド視聴にも対応すると発表した。
つまり、今回の地上波放送がなかった直接的な理由は、テレビ局が単純に放送を見送ったからではなく、国内の本戦配信権がNetflixに独占的に付与されていたことにある。
② 地上波の放映権とネット配信権の関係が変化
2023年大会では、TBS系列とテレビ朝日系列が日本戦を地上波で生中継し、Amazon Prime Videoも配信を行っていた。
視聴者は、テレビをつけるだけで侍ジャパンの試合を楽しめる環境にあった。
ところが2026年大会では、Netflixが全47試合の日本国内独占配信を担当した。
この違いは、単なる放送局の入れ替わりではない。スポーツ中継を誰が届けるのかという、メディアビジネスの構造そのものの変化だ。
③ テレビ局は制作・報道・プロモーションで参加
日本テレビはNetflixのプロモーションパートナーとなり、試合映像の制作も担当した。
具体的には、次の15試合の中継制作を受託している。
- 東京プール:日本戦4試合を含む計10試合の国際映像制作。
- アメリカラウンド:準々決勝、準決勝、決勝の計5試合で日本向けの独自映像を制作。
この役割は、地上波放送とは区別される。
日本テレビが制作した映像がNetflixの配信に使われても、それによって日本テレビで試合を視聴できるようになるわけではない。
映像制作と放送権・配信権は別の権利だからだ。
なお、独占契約に至った交渉の詳細や放映権料の具体額については、今回の公式発表では明らかにされていない。
【2023年と2026年を比較】WBCのテレビ中継はどう変わった?
2023年大会と2026年大会の最大の違いは、侍ジャパンの試合を視聴するための入口が変わったことだ。
2大会の放送形態を比較
| 比較項目 | 2023年大会 | 2026年大会 |
|---|---|---|
| 地上波中継 | あり | 本戦なし |
| 主なテレビ局 | TBS・テレビ朝日 | 日本テレビは関連特番 |
| 国内ネット配信 | Amazon Prime Video | Netflix |
| 日本戦の視聴 | 地上波・配信 | Netflix独占配信 |
| 全47試合の配信 | 複数の放送・配信体制 | Netflixが独占 |
| 見逃し視聴 | 配信サービス | Netflixのオンデマンド |
| 強化試合 | 地上波放送あり | 地上波放送あり |
2023年大会の放送実績を振り返ると、1次ラウンドでは中国戦・韓国戦をTBS系列、チェコ戦・オーストラリア戦をテレビ朝日系列が担当した。
準々決勝のイタリア戦はテレビ朝日系列、準決勝のメキシコ戦はTBS系列、決勝のアメリカ戦はテレビ朝日系列で放送された。
Amazon Prime Videoも日本戦を含む試合を配信していたため、テレビとネットの両方から観戦できた。
2026年大会では、こうした複数の視聴経路が一本化された。
視聴者にとっては、地上波で無料視聴できる試合がなくなったことが大きな違いだ。一方、Netflixの契約者にとっては、全47試合を同じサービスで追えるという利便性が生まれた。
この変化を単純に「テレビ中継の終了」と捉えるのは早計だ。試合の配信主体が変わり、テレビ局の役割が制作・特番・ニュースへと広がった大会だったと理解するのが実態に近い。
【2026年の最新視聴実績】NetflixのWBC配信は成功したのか?
地上波中継がなかったことで、2026年大会は視聴者を大幅に減らしたのではないかという疑問も生まれる。
この点について、Netflixは2026年3月25日に国内の視聴データを発表した。
その数字は、配信型スポーツ中継の可能性を考えるうえで注目に値する。
全47試合で3,140万人が視聴
日本対オーストラリア
少なくとも1試合を視聴
最多視聴を記録したのは、3月8日の日本対オーストラリア戦だった。
同試合の視聴者数は1,790万人。Netflixによれば、日本国内における同社の単一タイトルとして史上最多の視聴を記録した。
日本戦の視聴者数トップ3は以下の通りだ。
1. 日本対オーストラリア:1,790万人
2. 日本対韓国:1,786万人
3. 日本対ベネズエラ:1,726万人
さらに注目すべきなのは、日本戦以外の試合を視聴した人が55%に達したことだ。
侍ジャパンをきっかけに大会を見始め、アメリカやベネズエラ、オーストラリアなど他国の試合にも関心を広げた視聴者が一定数いたことがうかがえる。
地上波がなくてもテレビで見ていた人は多かった
ここで誤解しやすいのが、テレビ視聴率と地上波放送の違いだ。
Netflixの発表によれば、視聴者の約85%がテレビで観戦していた。
これは、地上波で試合を放送したという意味ではない。
スマートテレビやFire TVなどのストリーミングデバイスを使い、テレビ画面でNetflixを再生した人が多かったということだ。
つまり、視聴者の行動としてはリビングのテレビで観戦する従来のスタイルが残りながら、映像を届ける経路だけがインターネット配信に移った。
この点は、2026年大会を評価するうえで見逃せない。
地上波がなくなったからといって、テレビという視聴デバイスそのものが不要になったわけではない。
【見逃し配信の視聴方法】WBCを後から見るには?
2026年大会では、Netflixがライブ配信だけでなくオンデマンド配信にも対応した。
そのため、リアルタイムで試合を見られなかった人も、試合終了後に映像を視聴できる環境が用意されていた。
Netflixで見逃し配信を見る基本手順
1. Netflixのアプリまたはウェブサービスを開く。
2. 自分のアカウントでログインする。
3. WBCの特集ページを探す。
4. 視聴したい試合を選ぶ。
5. ライブ配信または配信済みのアーカイブを再生する。
Netflixの公式発表では、2026年大会の全47試合がライブとオンデマンドの対象となっていた。
また、全Netflixプランで視聴できると案内されており、WBC専用の追加契約を必要とする仕組みではなかった。
テレビの大画面で視聴する方法
スマートフォンだけでなく、次のような機器でもNetflixを利用できる。
- Netflix対応スマートテレビ
- Fire TV Stickなどのストリーミングデバイス
- ゲーム機
- パソコン
- スマートフォン・タブレット
テレビがインターネットに対応していない場合でも、対応する外部ストリーミング機器を接続すれば大画面で観戦できる。
なお、TVerでWBC本戦の全試合をライブ視聴したり、試合全編を見逃し視聴したりすることはできなかった。日本テレビの関連特番については、地上波放送後にNetflixでも配信される予定が報じられていた。
試合本編と関連番組では配信先が異なる場合があるため、見たいコンテンツごとに確認する必要がある。
【プロの結論】WBCの地上波放送をめぐる変化から分かること
2026年大会が示したのは、国民的なスポーツイベントであっても、必ずしも地上波テレビを中心に中継されるとは限らないという現実だ。
今回の大会では、Netflixが全47試合の配信を担当し、日本テレビは制作やプロモーション、地上波特番で大会を支えた。
この分業は、スポーツ中継の新しいビジネスモデルを示している。
一方、視聴者の立場では、契約しているサービスによって観戦できるかどうかが決まるため、従来よりも事前の準備が必要になった。
視聴スタイル別の判断基準
| 視聴者のタイプ | 適した方法 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| 全試合を見たい野球ファン | Netflix | 本戦の全47試合を視聴できる |
| リアルタイムで見たい人 | Netflixライブ | 試合開始時間を確認する |
| 試合後に見たい人 | Netflixオンデマンド | アーカイブの配信状況を確認 |
| テレビの大画面で見たい人 | スマートテレビ+Netflix | 地上波ではなくネット経由で視聴 |
| 特番や解説だけ見たい人 | 地上波関連番組 | 日本テレビの番組編成を確認 |
| 試合を無料で見たい人 | ラジオ・無料の関連情報 | 映像中継とは異なる点に注意 |
特に重要なのは、無料の地上波放送と、テレビ画面での視聴を混同しないことだ。
2026年大会は地上波の試合中継がなかった一方、Netflixをテレビ画面で利用する視聴者は多かった。
また、地上波で関連特番が放送されたことから、「WBCはテレビで一切見られなかった」という理解も正確ではない。
今後の国際スポーツ大会でも、放映権の契約形態によってテレビとネットの役割分担が変わる可能性がある。視聴者にとっては、大会名だけで放送局を予想するのではなく、公式の放送・配信発表を確認することが確実な方法となる。
【WBCの地上波放送】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のWBCは地上波で見られましたか?
2026年大会の本戦は地上波で生中継・録画中継されなかった。日本国内ではNetflixが全47試合を独占配信した。ただし、日本テレビが開幕特番や試合後の詳報番組を放送した。
Q2:WBC2026はNHKやBS・CSで放送されましたか?
本戦の試合中継はNHK、BS、CSのいずれでも行われなかった。試合映像を視聴する場合はNetflixを利用する形式だった。
Q3:日本テレビのWBC開幕特番は何時からでしたか?
2026年3月5日19時から21時まで、『世界一受けたい授業』のWBC開幕スペシャルが放送された。
Q4:WBC2026はTVerで見逃し配信されましたか?
本戦全試合のライブ配信・見逃し配信はTVerでは実施されなかった。試合映像の見逃し視聴はNetflixのオンデマンド配信が中心だった。
Q5:WBCの強化試合は地上波で見られましたか?
見られた。2026年3月2日のオリックス戦はTBS系列、3月3日の阪神戦はテレビ朝日系列で生中継された。
Q6:2023年大会は地上波で放送されていましたか?
放送されていた。2023年大会ではTBS系列とテレビ朝日系列が侍ジャパンの試合を中継し、Amazon Prime Videoも配信を行っていた。
Q7:Netflixに加入すれば全47試合を見られましたか?
2026年大会では、Netflixの全プランが全47試合のライブ・オンデマンド配信の対象だった。追加のWBC専用契約は必要なかった。
まとめ:WBCの地上波放送は2026年に大きく変わった
2026年のWBCは、日本国内におけるスポーツ中継の歴史に残る大きな転換点となった。
本戦の全47試合はNetflixが独占配信し、地上波・NHK・BS・CSでは試合中継が行われなかった。一方、日本テレビは開幕特番を含む全9枠の関連番組を放送し、15試合の中継映像制作にも携わった。
さらに、Netflixは大会終了後に全47試合の国内視聴者数3,140万人を公表。日本対オーストラリア戦では1,790万人を記録し、配信型スポーツ中継の大きな実績を残した。
今回の大会から押さえておきたいポイントは3つある。
- 本戦の試合中継と地上波の関連特番は別物。
- 強化試合は地上波で放送されても、本戦は独占配信になる場合がある。
- 地上波放送がなくても、インターネット経由でテレビ画面から観戦できる。
WBCのような国際大会では、テレビ局の番組表だけでなく、主催者や配信事業者の公式発表まで確認することが、視聴方法を間違えないための最も確実な判断基準となる。
2026年大会は、野球ファンにとって「どのチャンネルで見るか」から「どのサービスで見るか」へ、観戦環境が変化した大会だった。
(出典: wbc 地上 波(Yahoo!ニュース))