【野焼きの日程・立ち入り制限】2026年の実施内容と注意点
東富士演習場では、射撃訓練だけでなく、草原や入会地の環境を維持するための野焼きも行われています。
この作業は、地域の自然環境と土地利用の歴史を理解するうえで重要です。
2026年の野焼き日程
小山町が2025年12月22日に更新した公式案内では、2026年の野焼きについて、次の予定が公表されました。
① 陸上自衛隊富士学校演習場管理課による部分野焼き
- 実施予定日:2026年1月8日(木)
- 時間:午前9時30分~午後5時
- 予備日:1月9日、24日、25日、26日
② 東富士入会4組合による野焼き
- 実施予定日:2026年2月1日(日)
- 時間:午前10時~午後4時
- 予備日:2月7日、8日、14日、15日、21日、22日、28日、3月1日、8日、15日、22日、29日
これらは2026年分として公表された日程です。天候などによって延期される場合もあります。
なぜ野焼きをするのか?
小山町の公式説明によると、野焼きには複数の目的があります。
1. 入会地の保全
草原や林野産物の保護育成を図り、地域の共有資源を維持します。
2. 害虫の発生予防
毒蛾やツツガムシなどの害虫が発生するのを予防します。
3. 山火事の防止
訓練などによって発生する野火が、演習場周辺の森林に燃え広がるリスクを抑える目的があります。
4. 不発弾の清掃作業の効率化
草木を整理することで、不発弾の清掃などを効率的に進められるようにします。
つまり、野焼きは軍事訓練のためだけの作業ではありません。地域の入会地を保全し、火災や害虫などの問題を予防する役割も担っています。
なお、実施日には風向きによって灰が周辺地域に飛ぶ可能性があります。小山町も洗濯物を取り込むなどの対策を呼び掛けています。
東富士演習場に一般人は立ち入れる?
東富士演習場は、一般の観光客が自由に散策できる公園や観光施設ではありません。
自衛隊の訓練区域であり、射撃や演習が実施される場所では安全確保のための立ち入り制限があります。
歴史的にも、1912年の使用協定で実弾射撃中の立ち入り禁止が定められていました。現在も訓練の内容や区域に応じた管理が必要です。
特に注意したいのが、演習場内を通る国道469号です。
2026年10月のHIMARS射撃訓練では、御殿場市板妻の団地間連絡道路との交差点から裾野市須山の大野路交差点までの区間などで交通規制が実施されました。
通常の道路利用と演習場内への立ち入りは別の問題です。道路が通行可能だからといって、演習場の敷地内に自由に入れるわけではありません。
訓練日や交通規制の情報は、御殿場市、裾野市、小山町、南関東防衛局などの公式発表で確認する必要があります。
【プロの結論】東富士演習場の現在を理解する3つの判断基準
東富士演習場の実態を理解するには、単に自衛隊の訓練施設として見るだけでは不十分です。
特に重要なのは、次の3つの視点です。
① 軍事施設であると同時に、地域の土地利用の歴史を持つ場所
東富士演習場は、明治時代から軍事利用されてきましたが、それ以前から地域住民の生活を支える入会地でもありました。
土地所有者、入会権者、自治体、国という複数の関係者が存在するため、一般的な国有の演習場とは異なる調整が必要です。
② 米軍が利用できることと、地元が訓練を無条件で認めることは違う
日米地位協定に基づく使用の枠組みは存在します。しかし、2025年のHIMARS訓練をめぐる「今回限り」の受け入れや、2026年度の2回以内という条件は、地元との協議が現在も重要であることを示しています。
③ 地域との関係は使用協定だけで完結しない
野焼き、入会地の保全、交通規制、騒音、安全対策など、地域住民の日常生活に関わる問題は多岐にわたります。
そのため、今後の東富士演習場の動向を見る際には、訓練の実施回数だけでなく、地元自治体や土地権利者との協議内容にも注目する必要があります。
【東富士演習場に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:東富士演習場はどこにありますか?
A1:静岡県の御殿場市・裾野市・小山町の2市1町にまたがっています。富士山の東麓に位置し、総面積は約8,803ヘクタールです。
Q2:東富士演習場は米軍も使用するのですか?
A2:はい。日米地位協定に基づき、米軍も使用できます。HIMARSの射撃訓練や、沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の分散実施などが関係しています。2026年にはHIMARS訓練が5月20日と10月28日に行われました。
Q3:東富士演習場は一般人でも立ち入れますか?
A3:自由に立ち入れる観光施設ではありません。射撃訓練などに伴う立ち入り制限があり、道路の通行規制も実施されます。見学については、陸上自衛隊が公表するイベント情報や公式配信を確認してください。
まとめ:東富士演習場は地域と国防が交差する重要施設
東富士演習場は、静岡県御殿場市・裾野市・小山町にまたがる、約8,803ヘクタールの本州最大級の演習場です。
陸上自衛隊富士学校を中心とする管理体制の下、自衛隊の教育訓練や米軍の射撃訓練などに利用されています。
土地の約60.8%が民公有地であるという特徴から、国と地元自治体、権利者との協力関係が欠かせません。
2025年4月から2030年3月までの第十三次使用協定が締結され、2026年には富士総合火力演習、HIMARS射撃訓練、野焼きなど、さまざまな活動が行われました。
特に米軍の国道越え射撃訓練については、地元が年度内2回以内などの条件を付けて受け入れており、演習場の利用と地域住民の安全・安心をどう両立するかが大きな課題になっています。
東富士演習場は、単なる軍事訓練の場所ではありません。明治時代から続く地域の歴史、土地所有の仕組み、入会権、日米安全保障体制、そして現在の地域社会が複雑に結び付いた場所です。
今後の動向を判断するうえでは、2030年の次期使用協定に向けた協議、米軍訓練の実施条件、土地権利者との関係、周辺住民への影響という4つのポイントが重要になります。 (出典: 東 富士 演習 場(Yahoo!ニュース))