血圧の収縮期・拡張期とは?正常値と高血圧基準、正しい測り方を2026年版で徹底解説
健康診断や家庭での血圧測定で目にする「上の血圧」と「下の血圧」。この2つの数値は、単に高い・低いを判断するためのものではありません。上の血圧は心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力、下の血圧は心臓が拡張しているときの動脈の圧力を示しています。それぞれ異なる働きを反映するため、片方だけが高い場合や、反対に下の数値だけが低い場合にも注意が必要です。
2026年11月現在、日本で参照すべき最新の基準は、日本高血圧学会が2025年8月29日に発刊した「高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)」です。正常血圧の基準、診察室血圧140/90mmHg以上・家庭血圧135/85mmHg以上という高血圧の診断基準に加え、治療中の人が目指す降圧目標も整理されています。ここでは収縮期血圧と拡張期血圧の違いから、数値の読み方、脈圧の計算方法、正しい測定方法まで詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 収縮期血圧:心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力で、一般に「上の血圧」「最高血圧」と呼ばれる。
- 拡張期血圧:心臓が拡張しているときの動脈の圧力で、「下の血圧」「最低血圧」と呼ばれる。
- 2025年版の正常血圧:診察室では120/80mmHg未満、家庭では115/75mmHg未満。
- 高血圧の診断基準:診察室では140/90mmHg以上、家庭では135/85mmHg以上。収縮期・拡張期のどちらか一方でも基準に達すると該当する。
- 治療中の降圧目標:原則として診察室130/80mmHg未満、家庭125/75mmHg未満。
- 測定の基本:朝は起床後1時間以内、夜は就寝前に、座って安静にしてから測定する。
【基本を理解】収縮期血圧とは?拡張期血圧との違いと心臓の仕組み
血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の壁に与える圧力のことです。心臓は収縮と拡張を繰り返しながら全身に血液を循環させており、その動きに合わせて血管内の圧力も変化します。
血圧計に表示される2つの数値は、この心臓の動きに伴う圧力の変化を表しています。
収縮期血圧とは「心臓が縮むとき」の圧力
収縮期血圧とは、心臓の筋肉が収縮し、血液を大動脈へ送り出したときに動脈内で記録される最も高い圧力です。
一般的には「上の血圧」「最高血圧」と呼ばれます。英語ではSystolic Blood Pressureと表記され、医療現場ではSBPという略称が使われます。
心臓が力強く収縮すると、血液が動脈に勢いよく送り出されます。その結果、血管の壁にかかる圧力が高くなります。収縮期血圧には、心臓の収縮力だけでなく、血液量や動脈の弾力性なども関係しています。
そのため、上の血圧が高い場合には、心臓の働きだけでなく、血管の硬さや血液循環の状態にも目を向ける必要があります。
拡張期血圧とは「心臓が広がるとき」の圧力
拡張期血圧とは、心臓の筋肉が拡張して血液を受け入れているときに、動脈内で記録される最も低い圧力です。
一般的には「下の血圧」「最低血圧」と呼ばれます。英語ではDiastolic Blood Pressureと表記され、DBPと略されます。
ここで誤解しやすいのが、心臓が拡張すると血管内の圧力がゼロになるわけではないという点です。
心臓が収縮したときに送り出された血液によって、大動脈などの太い血管は一時的に広がります。その血管が元の形に戻ろうとする弾力によって、心臓が休んでいる間も血液は末梢へ流れ続けます。この働きがあるため、心臓が拡張している間も動脈には一定の圧力が保たれています。
上の血圧と下の血圧の違いを整理
血圧の2つの数値は、どちらか一方だけを見ればよいというものではありません。心臓が血液を送り出す力と、血管が血液を受け止めて流す働きの両方を理解するための指標です。
- 収縮期血圧:心臓が収縮して血液を送り出すときの最高圧。
- 拡張期血圧:心臓が拡張しているときの最低圧。
- 最高血圧:収縮期血圧と同じ意味。
- 最低血圧:拡張期血圧と同じ意味。
例えば、血圧が120/80mmHgの場合、120が収縮期血圧、80が拡張期血圧です。単位のmmHgは水銀柱ミリメートルを意味し、圧力を表す単位として使われています。
【2026年最新】血圧の正常値と高血圧の診断基準2025を比較
血圧の正常値を調べると、120/80mmHg、140/90mmHg、135/85mmHgなど複数の数値が見つかります。これらは必ずしも矛盾しているわけではありません。正常血圧の基準、高血圧の診断基準、治療中の人が目指す目標値という、それぞれ異なる目的で設定された数値です。
2025年8月に発刊された日本高血圧学会の「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では、診察室血圧と家庭血圧を分けて分類しています。
2025年版ガイドラインの血圧分類一覧
以下は成人における血圧分類です。単位はいずれもmmHgで、収縮期血圧と拡張期血圧の両方が該当する必要があるのか、どちらか一方でよいのかにも注意してください。
| 血圧の分類 | 診察室血圧 | 家庭血圧 |
|---|---|---|
| 正常血圧 | 120未満 かつ 80未満 | 115未満 かつ 75未満 |
| 正常高値血圧 | 120〜129 かつ 80未満 | 115〜124 かつ 75未満 |
| 高値血圧 | 130〜139 または 80〜89 | 125〜134 または 75〜84 |
| Ⅰ度高血圧 | 140〜159 または 90〜99 | 135〜144 または 85〜89 |
| Ⅱ度高血圧 | 160〜179 または 100〜109 | 145〜159 または 90〜99 |
| Ⅲ度高血圧 | 180以上 または 110以上 | 160以上 または 100以上 |
| 孤立性収縮期高血圧 | 140以上 かつ 90未満 | 135以上 かつ 85未満 |
出典:日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」表5-5、日本高血圧協会の血圧に関するQ&A。
正常血圧は診察室120/80未満、家庭115/75未満
正常血圧の条件は、診察室で収縮期血圧120mmHg未満かつ拡張期血圧80mmHg未満です。家庭では収縮期血圧115mmHg未満かつ拡張期血圧75mmHg未満となります。
例えば、診察室で118/76mmHgなら正常血圧の分類に入ります。一方、125/82mmHgの場合は、下の血圧が80mmHg以上なので高値血圧に該当します。
つまり、上の血圧が正常範囲でも、下の血圧が高ければ注意が必要です。
血圧140/90は高血圧?家庭血圧135/85との違い
診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧135/85mmHg以上は、それぞれ高血圧の診断基準です。
ここで重要なのは、上と下の両方が基準値を超える必要はないという点です。例えば、診察室で150/78mmHgなら収縮期血圧が140mmHg以上なので高血圧の範囲に該当します。反対に、130/95mmHgでも拡張期血圧が90mmHg以上なので高血圧に該当します。
家庭血圧でも同様です。140/80mmHgなら収縮期血圧が135mmHg以上、130/90mmHgなら拡張期血圧が85mmHg以上となり、どちらも高血圧の範囲です。
家庭血圧の基準が診察室血圧より5mmHg低いのは、医療機関での緊張などによって血圧が高くなる場合があるためです。また、診察室では正常でも家庭や職場では高くなる「仮面高血圧」もあります。
高血圧の診断基準と治療目標は別の数値
2025年版ガイドラインで特に理解しておきたいのが、高血圧の診断基準と治療中の降圧目標は異なるという点です。
JSH2025では、原則として年齢や合併症の有無にかかわらず、診察室血圧130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満を降圧目標としています。
つまり、140/90mmHg未満だから治療目標を達成しているとは限りません。例えば、診察室で135/85mmHgの場合、高血圧の診断基準には達していなくても、治療目標との比較では改善の余地があります。
ただし、目標値まで下げる過程では、めまい、ふらつき、腎機能への影響などにも配慮する必要があります。特に高齢者や複数の病気を抱える人は、医師と相談しながら個別に管理することが大切です。
【数値の読み方】脈圧とは?孤立性収縮期高血圧と下の血圧が低い状態
血圧の読み方を深く理解するには、上と下の数値に加えて「脈圧」という指標も知っておくと役立ちます。脈圧は、収縮期血圧と拡張期血圧の差を示す数値です。
脈圧とは?計算方法と具体例
脈圧の計算方法は非常にシンプルです。
脈圧=収縮期血圧-拡張期血圧
例えば、血圧が150/70mmHgの場合、150から70を引いた80mmHgが脈圧です。
別の例として、120/80mmHgの場合は40mmHgとなります。
脈圧が大きくなる背景には、動脈の弾力性が低下していることなどが考えられます。特に高齢者では、動脈が硬くなることで収縮期血圧が上がり、拡張期血圧が下がる傾向が見られることがあります。
ただし、脈圧だけで動脈硬化の有無や病気を診断することはできません。年齢、心臓の状態、ほかの血圧指標と合わせて評価する必要があります。
孤立性収縮期高血圧とは?上だけ高くなる理由
孤立性収縮期高血圧とは、収縮期血圧だけが高く、拡張期血圧は高血圧の基準に達していない状態です。
JSH2025では、診察室血圧が140mmHg以上かつ拡張期血圧が90mmHg未満、家庭血圧が135mmHg以上かつ拡張期血圧が85mmHg未満の場合に分類されます。
このタイプは高齢者に比較的多く見られます。主な背景として挙げられるのが、加齢に伴う大動脈などの太い血管の硬化です。
若い人の血管は弾力性があり、心臓から血液が送り出されるときに血管が広がり、圧力を受け止めることができます。一方、動脈硬化が進んだ血管では、十分に広がることが難しくなり、収縮期血圧が上昇しやすくなります。
また、心臓が拡張したときに血管が元の形に戻る力も弱くなり、拡張期血圧が低くなる場合があります。
注意したいのは、下の血圧が低くなったからといって、上の血圧が高い状態まで改善したわけではないことです。上の血圧が高いままであれば、脳卒中や心臓病などのリスク管理が引き続き必要です。
拡張期血圧が低い原因は何か
拡張期血圧が低くなる背景には、いくつかの要因があります。
- 加齢・動脈硬化:血管の弾力が低下し、拡張期の血圧が維持されにくくなる。
- 脱水:体内の水分や循環血液量が減少し、血圧が低下することがある。
- 薬剤の影響:降圧薬や利尿薬などによって血圧が下がりすぎる場合がある。
- 心臓や血管の病気:心機能や血液循環に関係する疾患が影響する場合がある。
- 自律神経の異常:血管の収縮や拡張を調整する機能がうまく働かず、血圧が低下することがある。
ただし、拡張期血圧が低いという結果だけで、これらの病気や原因を特定することはできません。もともと血圧が低めでも症状がなく、健康状態に問題がない人もいます。
一方、めまい、立ちくらみ、倦怠感、動悸、失神などを伴う場合は、内科や循環器内科で相談することが望まれます。特に高血圧の治療中に下の血圧が大きく下がった場合は、薬の調整が必要かどうか医師に確認してください。自己判断で服薬を中止したり、量を変更したりするのは避けましょう。
【測定方法を解説】家庭血圧の正しい測り方は朝と夜の2回が基本
血圧は一日の中でも変動しています。起床後は徐々に上昇し、日中は活動に伴って高くなり、夜間や睡眠中は低くなる傾向があります。また、運動、食事、入浴、飲酒、緊張、気温なども数値に影響します。
そのため、1回だけの測定値で普段の血圧を判断するのは適切ではありません。家庭血圧を継続的に測り、同じ条件で比較することが重要です。
朝の血圧は起床後1時間以内に測る
朝の測定は、次の条件を目安に行います。
- 起床後1時間以内に測定する。
- トイレを済ませてから測る。
- 朝食を食べる前に測定する。
- 朝の降圧薬を服用する前に測る。
- 椅子に座って1〜2分程度安静にする。
朝の血圧を測る理由は、起床に伴って血圧が上昇する時間帯の状態を把握するためです。朝の血圧が高い状態は、脳卒中や心血管疾患のリスク評価でも重要な情報になります。
夜の血圧は就寝前に測定する
夜は、基本的に就寝前に測定します。
- 寝る前に椅子に座る。
- 1〜2分程度安静にする。
- 会話をせずに測定する。
- 毎日できるだけ同じ条件で記録する。
夕食直後や入浴直後、飲酒後などは血圧が変動する可能性があります。できるだけ落ち着いた状態で測定しましょう。
血圧計の選び方と測定時の注意点
家庭用血圧計は、上腕にカフを巻くタイプが推奨されています。手首式などは測定姿勢による影響を受けやすいため、機器の説明書に従って正しく使用することが必要です。
測定時には、次の点を意識してください。
- 背もたれのある椅子に座り、足を組まない。
- 背中を背もたれにつけ、リラックスする。
- 腕を机などに置き、カフを心臓と同じ高さにする。
- 測定前と測定中は会話をしない。
- 測定前の喫煙、飲酒、カフェイン摂取は避ける。
- 静かで適温の部屋で測定する。
また、カフを衣服の上から強く巻いたり、腕を宙に浮かせたりすると、測定結果に誤差が生じる可能性があります。
1回につき2回測定し、平均値を記録する
日本高血圧学会の2025年版ガイドラインでは、家庭血圧は原則として1回の測定機会につき2回測定し、その平均値を使用する方法が示されています。
例えば、朝の測定結果が1回目145/88mmHg、2回目139/84mmHgだった場合、平均は142/86mmHgです。
測定値は最も低かったものだけを記録するのではなく、原則としてすべて残してください。低い数値が出るまで何度も測り直すと、実際の血圧の状態を正しく把握できなくなります。
診断や治療効果の評価では、朝と夜の血圧を原則7日間、少なくとも5日間測定した平均値が参考になります。測定記録を受診時に持参すると、医師が日常の血圧の傾向を把握しやすくなります。
【プロの結論】血圧の数値で見落としやすい誤解と正しい判断基準
血圧の数値は、単純に正常か異常かの二択で判断できるものではありません。収縮期血圧と拡張期血圧の関係、家庭と診察室の測定環境、日々の変動を組み合わせて考える必要があります。
誤解1:上の血圧だけが正常なら問題ない
これは正しくありません。例えば、血圧が120/95mmHgの場合、上の血圧は正常範囲でも下の血圧が高血圧の基準に該当します。
反対に、150/70mmHgの場合は下の血圧が90mmHg未満でも、上の血圧が高血圧の基準を超えています。片方だけが高い場合でも、適切な評価が必要です。
誤解2:病院で正常なら家庭でも正常
医療機関で正常な血圧が出ていても、自宅では高くなる場合があります。これは仮面高血圧と呼ばれる状態です。
反対に、医療機関では緊張して高くなり、自宅では正常になる状態を白衣高血圧といいます。
家庭血圧は日常生活に近い状態を反映するため、診察室血圧との違いがある場合には、測定条件を確認したうえで医師に記録を見せることが大切です。
誤解3:下の血圧が低くなれば高血圧は改善している
高齢者では、動脈硬化などを背景に収縮期血圧が高く、拡張期血圧が低くなることがあります。
例えば、160/70mmHgという数値では、上の血圧が高血圧の基準を超えています。下の血圧が低いからといって、血圧管理が不要になるわけではありません。
特に脈圧が大きくなっている場合は、動脈の弾力性なども含めて評価してもらうとよいでしょう。
誤解4:1回の測定値だけで高血圧と確定する
血圧は常に変動しており、緊張や運動、睡眠不足などによって一時的に高くなることがあります。
診察室血圧による高血圧の診断では、原則として異なる機会に測定した値を確認します。家庭血圧では複数日にわたる測定値の平均が重要です。
日本高血圧学会のガイドラインでも、家庭血圧と24時間自由行動下血圧測定を診断や治療効果の評価に活用する重要性が示されています。
数値が高いとき、どの段階で医療機関に相談する?
健康診断などで140/90mmHg以上を記録した場合や、家庭血圧の平均が135/85mmHg以上の場合は、医療機関への相談を検討してください。
特に、家庭で5日以上測定した平均値が基準を超えている場合は、血圧記録を持参して内科や循環器内科を受診することが推奨されます。
また、180mmHg以上の収縮期血圧や110mmHg以上の拡張期血圧が記録された場合は、測定を落ち着いて再確認し、速やかに医療機関へ相談してください。胸痛、息苦しさ、突然の激しい頭痛、片側の手足の麻痺、言葉が出にくいなどの症状を伴う場合は、数値にかかわらず救急対応が必要です。
高血圧は自覚症状が乏しいことも多いため、体調がよいからといって放置しないことが重要です。
【よくある質問】血圧の拡張期・収縮期に関するFAQ
Q1:収縮期血圧と拡張期血圧はどちらが重要ですか?
A1:どちらも重要です。収縮期血圧は心臓が血液を送り出すときの最高圧、拡張期血圧は心臓が拡張しているときの最低圧を示します。どちらか一方だけが高くても高血圧の診断基準に該当するため、両方の数値を確認してください。
Q2:2026年現在の血圧の正常値はいくつですか?
A2:日本高血圧学会の2025年版ガイドラインでは、診察室血圧が120/80mmHg未満、家庭血圧が115/75mmHg未満です。いずれも収縮期血圧と拡張期血圧の両方が基準を満たす必要があります。
Q3:血圧140/90mmHgは高血圧ですか?
A3:診察室血圧では、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上が高血圧の診断基準です。家庭血圧では135/85mmHg以上が基準です。ただし、診断は繰り返し測定した結果などを踏まえて医師が判断します。
Q4:上の血圧は高いのに下の血圧が低いのはなぜですか?
A4:加齢や動脈硬化などによって太い動脈の弾力性が低下すると、収縮期血圧が高くなる一方で、拡張期血圧が低くなることがあります。この状態は孤立性収縮期高血圧と呼ばれます。上の血圧が高い状態は引き続き注意が必要です。
Q5:拡張期血圧が60mmHg未満なら危険ですか?
A5:60mmHg未満という数値だけで、必ずしも病気と判断されるわけではありません。年齢や体質、収縮期血圧、服薬状況、症状などを合わせて評価します。めまいや立ちくらみ、失神などがある場合は医療機関で相談してください。
Q6:脈圧はどのように計算しますか?
A6:収縮期血圧から拡張期血圧を引いて計算します。例えば150/70mmHgなら、150-70=80mmHgです。脈圧が大きい場合は動脈の弾力性低下などが関係することがありますが、脈圧だけで病気を診断することはできません。
Q7:血圧は朝と夜のどちらに測るべきですか?
A7:朝と夜の両方を測るのが基本です。朝は起床後1時間以内、排尿後、朝食や服薬の前に測ります。夜は就寝前に測定します。それぞれ座って1〜2分程度安静にし、原則2回測定して平均値を記録してください。
Q8:2025年版ガイドラインの130/80mmHg未満は高血圧の診断基準ですか?
A8:いいえ。130/80mmHg未満は原則的な降圧目標です。高血圧の診断基準は診察室140/90mmHg以上、家庭135/85mmHg以上です。診断基準と治療目標は目的が異なるため、混同しないようにしましょう。
まとめ:収縮期血圧と拡張期血圧を正しく理解し、毎日の健康管理に生かす
血圧の収縮期と拡張期は、心臓と血管の異なる働きを反映する重要な指標です。収縮期血圧は心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力、拡張期血圧は心臓が拡張しているときの動脈の圧力を示しています。
2026年現在、最新の日本高血圧学会の基準では、正常血圧は診察室120/80mmHg未満、家庭115/75mmHg未満です。一方、高血圧の診断基準は診察室140/90mmHg以上、家庭135/85mmHg以上であり、上と下のどちらか一方が基準を超えた場合も対象になります。
また、2025年版ガイドラインでは、原則として診察室130/80mmHg未満、家庭125/75mmHg未満という降圧目標が示されています。診断基準と治療目標の違いを理解することが、血圧管理の第一歩です。
特に意識したいのは、1回の数値だけで判断しないことです。朝と夜に同じ条件で測定し、記録を継続することで、自分の血圧の傾向が見えてきます。上の血圧だけが高い場合や、下の血圧が低くなってきた場合も、数値の変化を見逃さず、必要に応じて医療機関で相談してください。
血圧は毎日の健康状態を知るための身近な指標です。正しい測定方法と最新の基準を理解し、日々の記録を将来の脳卒中や心臓病の予防につなげていきましょう。
主な参考資料: (出典: 血圧 拡張 期 収縮 期(Yahoo!ニュース))
- 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」
- 日本高血圧学会「高血圧の10のファクト~国民の皆さんへ~」
- 日本高血圧協会「高血圧Q&A」
- 厚生労働省「血圧に関する指標等について」
- 国立循環器病研究センター「高血圧」
- 日本心臓財団「心臓病用語集・血圧」
- 済生会「低血圧」