【Wh計算方法】モバイルバッテリーの容量はどう確認する?
モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む前に確認したいのが、Wh(ワット時定格量)です。
商品パッケージや本体には「5,000mAh」「10,000mAh」「20,000mAh」などの容量が表示されていますが、航空機の持ち込み制限で基準となるのはmAhではなくWhです。
Whを計算する公式
本体にWhの表示がない場合は、次の計算式で算出できます。
モバイルバッテリーのWh計算方法
mAh=定格容量、V=定格電圧
例えば、定格電圧が3.7Vのモバイルバッテリーなら、次のようになります。
- 5,000mAh:5,000×3.7÷1,000=18.5Wh
- 10,000mAh:10,000×3.7÷1,000=37Wh
- 20,000mAh:20,000×3.7÷1,000=74Wh
- 27,000mAh:27,000×3.7÷1,000=99.9Wh
- 30,000mAh:30,000×3.7÷1,000=111Wh
この計算例では、30,000mAhの製品も160Wh以下なので、2026年の日本の基本ルールでは持ち込み可能な容量です。ただし、個数制限や機内での使用制限は別途適用されます。
なお、計算に使う電圧はUSB出力側の5Vではなく、バッテリー本体に表示された定格電圧です。製品によって内部電池の電圧や定格容量が異なるため、メーカー表示のWhを優先してください。
100Whを超える製品と予備電池の組み合わせに注意
モバイルバッテリー自体は160Wh以下なら合計2個までですが、カメラなどに使用する取り外し式の予備電池は別の区分です。
国土交通省の案内では、100Wh以下の予備電池は個数制限なし、100Wh超160Wh以下の予備電池は、モバイルバッテリーとの組み合わせによって1個または2個までとなります。160Whを超える予備電池は持ち込めません。
例えば、100Wh超160Wh以下のモバイルバッテリーを2個持つ場合、同じ容量帯の予備電池は追加できません。カメラ用バッテリーなども一緒に持ち込む人は、単純にモバイルバッテリー2個だけを数えればよいわけではありません。
Wh表示がない製品はどうする?
容量表示が消えている製品や、定格電圧・定格容量が確認できない製品は、保安検査で持ち込みを認められない可能性があります。
特に古いモバイルバッテリーや海外製のノーブランド製品は、購入時に表示があっても使用によって文字が読めなくなっている場合があります。出発前に本体のラベルを確認し、必要ならメーカーに仕様を問い合わせておきましょう。
【機内使用禁止と保管方法】モバイルバッテリーの安全な取り扱い方
2026年4月24日以降、モバイルバッテリーは単に機内へ持ち込めばよいわけではありません。機内での充電・給電や保管場所にも注意が必要です。
機内コンセントからモバイルバッテリーへの充電は禁止
座席に設置されたコンセントやUSBポートを利用して、モバイルバッテリー本体を充電することは禁止されています。
搭乗前に十分な充電を済ませておき、飛行中にバッテリー残量が減っても、機内電源につないで充電しないようにしてください。
モバイルバッテリーからスマートフォンへの給電もしない
従来は、飛行中にモバイルバッテリーからスマートフォンへ充電する使い方が一般的でした。しかし、新ルールでは機内でモバイルバッテリーから他の電子機器へ充電しないよう求められています。
スマートフォンの充電が必要な場合は、航空機に備え付けられた電源を利用する方法が案内されています。座席に電源設備がない場合は、搭乗前にスマートフォンを充電しておくと安心です。
なお、機内電源からモバイルバッテリーへの充電は禁止事項ですが、モバイルバッテリーから他の機器への給電は国土交通省の通知上、法律による禁止事項ではなく要請として区別されています。いずれにしても、旅客は給電を控える必要があります。
座席上の収納棚には入れない
モバイルバッテリーは、座席上の収納棚に入れず、座席ポケットなど手元で管理できる場所に保管してください。
収納棚の中に入れてしまうと、異常な発熱や煙が発生した場合に気づくのが遅れる可能性があります。すぐに状態を確認できる場所に置いておくことが安全管理につながります。
端子を絶縁してショートを防ぐ
モバイルバッテリーや予備電池は、端子部分が金属製品などに接触してショートしないよう、個別に保護する必要があります。
具体的には、次の方法が推奨されています。
- 露出している端子に絶縁テープを貼る。
- 専用の保護ケースや収納袋に入れる。
- 複数のバッテリーを同じ袋に無造作に入れない。
- 鍵や硬貨などの金属製品と一緒に収納しない。
- 購入時の小売り容器が残っていれば活用する。
ANAも、端子へのテープ貼付や個別のビニール袋・保護パウチによる絶縁を案内しています。
発熱や膨張があるバッテリーは持ち込まない
本体が膨らんでいる、異常に熱くなる、変形している、破損しているといったモバイルバッテリーは、通常の旅行用電源として使用しないでください。
航空機内で発煙や異常な発熱に気づいた場合は、自分で対処しようとせず、速やかに客室乗務員へ知らせてください。
【国内線・国際線】JAL・ANAの持ち込み制限はどう違う?
国内線と国際線で、モバイルバッテリーの基本的な取り扱いが大きく変わるわけではありません。2026年4月24日以降、日本の航空会社では、160Wh以下・1人2個まで・預け入れ禁止という共通の基準が適用されています。
JALとANAの公式案内も、基本的な内容は一致しています。
JALのモバイルバッテリー持ち込みルール
日本航空(JAL)は2026年4月14日に、4月24日以降の取り扱い変更を公式発表しました。
主な内容は次のとおりです。
- 1人当たり2個まで。
- 1個当たり160Wh以下。
- 預け入れ荷物には入れられない。
- 機内電源からのモバイルバッテリーへの充電は禁止。
- モバイルバッテリーから他の電子機器への充電はしない。
JALは、2027年1月以降に100Whへ制限される可能性についても案内しています。
ANAのモバイルバッテリー持ち込みルール
全日本空輸(ANA)も2026年4月24日搭乗分から新ルールを適用しています。
ANAの公式案内では、160Wh以下の製品を1人2個まで持ち込めること、預け入れができないこと、端子の絶縁が必要なことが明記されています。
また、機内電源からモバイルバッテリーへの充電は禁止され、モバイルバッテリーから他の電子機器への給電も控えるよう案内されています。
国内線と国際線で注意すること
日本発着の国際線でも、基本的には同じ安全基準を意識して準備できます。ただし、国際線では出発国・到着国の規則や航空会社独自の制限が加わる場合があります。
特に、海外航空会社の便やコードシェア便を利用するときは注意が必要です。ANAも、他社運航便が旅程に含まれる場合、他社の手荷物ルールが適用される可能性があると説明しています。
旅行前には、次の3点を確認しておくと安心です。
- 実際に運航する航空会社のモバイルバッテリー規定。
- 乗り継ぎ空港や渡航先の国・地域の規則。
- 100Whを超える製品について、追加の条件や事前確認が必要かどうか。
【よくある質問】充電器の飛行機持ち込みに関するFAQ
Q1:スマホの充電器はスーツケースに入れて預けても大丈夫?
A1:バッテリーを内蔵していない一般的なACアダプターやUSB充電器であれば、通常は預け入れ可能です。モバイルバッテリーは預けられないため、種類を間違えないようにしてください。
Q2:モバイルバッテリーは1人何個まで持ち込める?
A2:2026年4月24日以降は、160Wh以下のモバイルバッテリーを1人2個まで持ち込めます。3個以上は持ち込めません。
Q3:20,000mAhのモバイルバッテリーは飛行機に持ち込める?
A3:定格電圧3.7Vの場合、約74Whです。160Wh以下なので容量条件を満たします。個数制限や絶縁などの条件も守ってください。
Q4:機内コンセントでスマートフォンを充電してもいい?
A4:機内に備え付けられた電源を使ってスマートフォンなどを充電することは可能です。禁止されているのは、機内電源からモバイルバッテリー本体を充電することです。
Q5:充電器一体型モバイルバッテリーは預けられる?
A5:預けられません。コンセント用プラグが付いていても、内部にリチウムイオン電池を搭載し、他の電子機器に給電できる製品はモバイルバッテリーとして扱われます。
Q6:モバイルバッテリーは飛行機の収納棚に入れてもいい?
A6:座席上の収納棚には入れず、座席ポケットなど手元で状態を確認できる場所に保管してください。
Q7:100Whを超えるモバイルバッテリーは持ち込めない?
A7:2026年11月時点の日本の基本ルールでは、160Wh以下であれば持ち込み可能です。100Whを超える場合も、モバイルバッテリーは1人2個までという上限が適用されます。ただし、2027年以降の規定変更には注意してください。
Q8:モバイルバッテリーの端子に絶縁テープを貼る必要はある?
A8:ショート防止のため、露出した端子を絶縁テープで保護するか、個別の収納袋や保護ケースに入れてください。金属製品と直接接触しないようにすることも大切です。
まとめ:2026年の飛行機に充電器を持ち込む際の判断基準
2026年11月現在、飛行機に充電器を持ち込む際は、ACアダプターとモバイルバッテリーを区別することが最も重要です。
バッテリーを内蔵していない一般的なUSB充電器やACアダプターは、通常、機内持ち込み・預け入れのどちらも可能です。一方、モバイルバッテリーや充電器一体型モバイルバッテリーは、機内持ち込み専用であり、160Wh以下・1人2個までという制限を守る必要があります。
さらに、2026年4月24日からは、機内でのモバイルバッテリー本体への充電が禁止され、他の電子機器への給電も控えるルールになりました。座席上の収納棚を避け、端子を絶縁して手元で保管することも忘れてはいけません。
旅行や出張の準備では、次の判断基準を覚えておくと便利です。
- ACアダプター・USB充電器: 機内持ち込み・預け入れともに原則可能。
- モバイルバッテリー: 160Wh以下・1人2個まで。預け入れは禁止。
- 充電器一体型: 内蔵電池があるためモバイルバッテリー扱い。
- 機内での充電: モバイルバッテリー本体への充電は禁止。
- 保管: 端子を絶縁し、収納棚ではなく手元に置く。
特に海外旅行や長距離フライトでは、モバイルバッテリーに頼らなくても済むよう、出発前にスマートフォンやタブレットを十分に充電しておくことをおすすめします。航空会社の最新規定も搭乗前に確認し、安全で快適な空の旅に備えましょう。 (出典: 充電 器 飛行機(Yahoo!ニュース))