アルトリコーダー運指表2026年版|低いファから高音・♯♭まで徹底解説
アルトリコーダーの運指が分からなくなったとき、最初に確認したいのが指穴番号と音名の対応です。アルトリコーダーはソプラノリコーダーと同じ指の形でも異なる音が出るため、学校で習った運指をそのまま音名に置き換えると混乱することがあります。
2026年11月現在、ヤマハの公式資料にはアルトリコーダー(バロック式)の運指表PDFが掲載されており、低いファから高音、シャープ・フラット、替え指まで確認できます。ここでは公式資料とアメリカ・リコーダー協会の運指資料を参考に、指穴番号0〜7の読み方、左手親指のサミング、音階の覚え方まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 基本運指:アルトリコーダーの最低音はファ。0〜7の穴をすべて閉じると低いファが出る。
- 高音・派生音:♯・♭には二重穴の片側だけを閉じる運指や、親指穴を少し開けるサミングを使う。
- 方式の違い:アルトリコーダーは基本的にバロック式。ソプラノのジャーマン式とは運指の考え方が異なる。
【まず確認】アルトリコーダーの運指表は0〜7の番号で読む
アルトリコーダーの運指を理解するには、最初に楽器の穴の番号を覚えるのが近道です。
リコーダーには、前面に7つ、背面に1つの基本的な指穴があります。背面の穴は左手の親指で操作するため、一般的な運指表では0番と表記されます。
指穴番号と担当する指は次のとおりです。
- 0番:背面の穴。左手の親指で押さえる。
- 1番:左手の人差し指。
- 2番:左手の中指。
- 3番:左手の薬指。
- 4番:右手の人差し指。
- 5番:右手の中指。
- 6番:右手の薬指。
- 7番:右手の小指。
つまり、左手は0〜3番、右手は4〜7番を担当します。背面の親指穴だけは表から見えないため、運指表を見るときに見落とさないようにしましょう。
運指表に使われる記号の意味
- ●:穴を完全に閉じる。
- ○:穴を開ける。
- ◐:穴を少しだけ開ける。
- 片穴:二重穴のうち片方だけを閉じる。
特に注意したいのが6番と7番です。一般的なアルトリコーダーには二重穴が採用されており、音によっては片方だけを閉じる必要があります。二重穴を1つの穴として扱ってしまうと、正しい音程が出ないことがあります。
アルトリコーダーはF管。最低音は低いファ
アルトリコーダーはF管と呼ばれる楽器です。0〜7番をすべて閉じたときに出る最低音がF、つまりファになります。
一方、一般的なソプラノリコーダーはC管で、すべての穴を閉じるとドが出ます。
この違いを理解しておけば、ソプラノ用の運指表を見てアルトリコーダーを吹いたときに音名が合わなくなる理由も分かります。
【保存版】アルトリコーダーのドレミ運指表|低いファから高音まで
ここからは実際の運指を確認します。以下は一般的なバロック式アルトリコーダーの基本運指例です。
数字は閉じる穴を示します。例えば「0123」は、背面の0番と前面の1・2・3番を閉じ、残りの穴を開けるという意味です。
低いファから高いミまでの基本運指
| 音名 | 閉じる穴・運指 | ポイント |
|---|---|---|
| 低いファ F4 | 01234567 | 全ての穴を閉じる最低音 |
| 低いファ♯・ソ♭ | 0123456+7の片穴 | 7番の二重穴を使う |
| 低いソ G4 | 0123456 | 7番を開ける |
| 低いソ♯・ラ♭ | 012345+6の片穴 | 6番の二重穴を使う |
| 低いラ A4 | 012345 | 6・7番を開ける |
| 低いシ♭ B♭4 | 0123467 | 5番を開ける |
| 低いシ B4 | 012356 | 4・7番を開ける |
| 高いド C5 | 0123 | 左手中心の運指 |
| 高いド♯・レ♭ | 01245+6の片穴 | 二重穴を利用する |
| 高いレ D5 | 012 | 左手の1・2番を閉じる |
| 高いレ♯・ミ♭ | 0134 | 2番を開ける |
| 高いミ E5 | 01 | 親指と左手人差し指 |
| さらに高いファ F5 | 02 | 高音域の基本運指 |
| さらに高いラ A5 | 0を少し開ける+12345 | 親指のサミングを使う |
この表で覚えておきたいのは、低いファから低いラまでは、基本的に下側の指穴を順番に開けていく流れになっていることです。
ただし、低いシ♭やシになると、単純に下の穴を順番に開けるだけではありません。複数の穴を組み合わせるクロスフィンガリングが登場します。
なお、高音域は楽器のモデルや運指表によって替え指の掲載方法が異なります。表の高音例は基本的な目安として使い、演奏する楽器に付属する運指表やヤマハの公式PDFで照合してください。
ドレミファソラシドを覚える順番
アルトリコーダーでは、最低音のファから音階を覚えると効率的です。
ファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ・ミ・ファ
この並びがアルトリコーダーの基本的な音階です。
学校の音楽教材などでドから始まる曲を練習するときも、アルトリコーダーの音域と楽譜上の音名を区別して考える必要があります。
最初は低いファ、低いソ、低いラの3音を繰り返し練習し、その後にシ♭、ド、レ、ミを加えると、指の動きが整理しやすくなります。
【♯・♭・高音】難しい音の運指と左手親指のサミングを解説
アルトリコーダーで初心者がつまずきやすいのが、シャープやフラット、そして高音の出し方です。
基本の音階では指穴を順番に開ける動きが多い一方、半音階では穴を飛ばして閉じたり、二重穴の片側だけを使ったりする必要があります。
シャープの運指は半開きとクロスフィンガリングがポイント
シャープ(♯)は、元の音を半音高くする記号です。
例えば、ファ♯はファより半音高い音になります。アルトリコーダーでは、低いファ♯のように二重穴の片側だけを閉じる運指が使われます。
シャープの運指を覚えるときは、次の3つを意識してください。
- 通常の運指と同じように穴を順番に開けない。
- 6番・7番の二重穴の片側を使う場合がある。
- 音が不安定な場合は穴の塞ぎ方と息の強さを確認する。
特にファ♯、ソ♯、ド♯は、基本のドレミだけを練習していると覚えにくい音です。楽譜に出てきたときだけ確認するのではなく、半音階として続けて練習すると指の形が定着します。
フラットの運指はシャープとの関係を理解する
フラット(♭)は、元の音を半音低くする記号です。
例えば、シ♭はシより半音低い音です。アルトリコーダーでは、低いシ♭の運指は0123467となり、5番だけを開けます。
ここで知っておきたいのが、異名同音という考え方です。
- ファ♯とソ♭
- ソ♯とラ♭
- ド♯とレ♭
- レ♯とミ♭
これらは通常の平均律では同じ高さの音を表します。ただし、楽譜の調や旋律の流れによってシャープとフラットのどちらで表記するかが変わります。
つまり、運指を覚える段階では同じ音として整理できますが、楽譜を読むときには♯と♭の違いも理解しておく必要があります。
高音運指のカギは左手親指のサミング
高音を出すときに欠かせないのが、左手親指によるサミングです。
サミングとは、背面の0番の穴を完全に閉じず、少しだけ開ける技術です。通常の運指では穴を完全に閉じるか開けるかの二択ですが、高音域では親指穴にわずかな隙間を作ることで音程をコントロールします。
ヤマハのアルトリコーダー運指表にも、親指穴を約4分の1開けることを示す高音の運指が掲載されています。
サミングの練習では、次の点を意識しましょう。
- 親指を大きく離さず、少しだけ動かす。
- 親指の爪側を利用して微調整する。
- 穴を開けすぎると音が不安定になるため、少しずつ調整する。
- 高音を出すときも息を必要以上に強くしない。
親指を完全に離す方法とは異なり、ほんのわずかな隙間を作ることがポイントです。
替え指は音程と指の動きで選ぶ
アルトリコーダーには、同じ音を異なる指の組み合わせで出す替え指があります。
替え指を使う理由は、単に指使いを簡単にするためだけではありません。前後の音とのつながりや音程、音色の調整にも関係します。
例えば、速い旋律では、次の音に移りやすい指使いを選ぶことで演奏が滑らかになります。また、同じ音でも替え指によって音色や音程の傾向が変わる場合があります。
ヤマハの公式運指表では、替え指が用意されている音について、切り替えて確認できる仕組みが採用されています。基本運指を覚えた後に替え指を確認すると、実際の演奏で役立ちます。
【方式の違い】アルトのバロック式とジャーマン式、ソプラノとの違い
リコーダーの運指表を探す際に、必ず確認しておきたいのがバロック式とジャーマン式の違いです。
どちらも同じリコーダーですが、音孔の大きさや設計が異なるため、特定の音の指使いが変わります。
バロック式とジャーマン式の比較
ヤマハの「楽器解体全書」では、両方式の特徴を次のように説明しています。
- バロック式:派生音の運指が比較的扱いやすく、異なる大きさのリコーダーにも指使いを応用しやすい。
- ジャーマン式:ソプラノのファの運指が音階順で覚えやすい一方、♯や♭の運指は複雑になりやすい。
重要なのは、アルトリコーダーではバロック式が一般的だという点です。ヤマハの現行ABS樹脂製アルトの製品仕様でも、YRA-28BIII、YRA-38BIII、YRA-302BIIIなどはバロック式とされています。
ソプラノリコーダーとアルトリコーダーの運指の違い
ソプラノとアルトでは、同じ穴を閉じても音名が異なります。
例えば、全ての穴を閉じた場合、ソプラノではド、アルトではファが出ます。
同じ指の形で出る音は、アルトのほうが実音で完全5度低くなります。音名の関係では、ソプラノのドに対してアルトのファという対応です。
そのため、ソプラノの運指表をそのままアルトの音名として読むのは間違いです。指の形を参考にすることはできますが、音名は必ずアルト用の表で確認しましょう。
特に、学校でソプラノリコーダーを経験した人ほど、以前のドレミの感覚を引きずりやすいので注意が必要です。
【失敗しない練習法】音が出ない・高音が裏返る原因と覚え方
運指表を見ながら練習しているのに、思った音が出ないことがあります。その場合、指使いだけでなく、息の速度や穴の塞ぎ方にも原因があるかもしれません。
低いファが出ない場合
低いファは、0〜7番の穴を全て閉じる音です。
この音が出ない場合は、まず穴が完全に塞がっているかを確認してください。指先だけで穴を押さえると、隙間ができて息が漏れる場合があります。
また、低音では息を強く吹き込みすぎないことも大切です。ヤマハの解説でも、低音がオクターブ上にひっくり返る原因として、穴の塞ぎ方の不完全さと息の速度が挙げられています。
高音が出ない・音がひっくり返る場合
高音が出ないときは、次の点を順番に確認しましょう。
- 0番の親指穴を適切にサミングできているか。
- 1〜3番の穴が正確に塞がれているか。
- 右手の指が不要な穴に触れていないか。
- 息を強く吹きすぎていないか。
高音域は低音域より息のコントロールが繊細です。力任せに息を吹くより、安定した息の流れを意識したほうが音を出しやすくなります。
初心者におすすめの運指の覚え方
最初から全ての音を暗記しようとすると、指の形と音名が混乱しやすくなります。
おすすめは、次の順番で練習する方法です。
- 第1段階:低いファ・ソ・ラの3音を繰り返す。
- 第2段階:シ♭・ド・レ・ミを追加する。
- 第3段階:ファ♯・ソ♯・ド♯などの派生音を覚える。
- 第4段階:高音のサミングを練習する。
- 第5段階:替え指を使い、音階や曲を滑らかに演奏する。
練習の際には、運指表を見ながら音名を声に出すと、視覚・聴覚・指の動きが結びつきやすくなります。
また、楽器に付属する運指表をなくした場合は、ヤマハの公式資料にある「アルトリコーダーの運指表PDF」が便利です。音符と指穴の図を照らし合わせられるため、紙に印刷して譜面台の近くに置いておく使い方にも向いています。
【アルトリコーダーの運指表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:アルトリコーダーの最低音は何ですか?
A1:一般的なアルトリコーダーの最低音はファ(F4)です。背面の0番と前面の1〜7番を全て閉じて吹きます。ソプラノリコーダーの最低音ドとは異なります。
Q2:アルトリコーダーの高音を出すにはどうすればいいですか?
A2:高音域では、左手親指で背面の穴を少し開けるサミングを使います。穴を開ける量を調整しながら、息の速度を安定させることがポイントです。
Q3:アルトリコーダーの♯と♭は同じ運指ですか?
A3:同じ高さを表す異名同音であれば、基本的に同じ運指で演奏できます。例えばファ♯とソ♭は同じ音高です。ただし、楽譜上の表記は調や旋律によって異なります。
Q4:ソプラノリコーダーの運指表をアルトに使えますか?
A4:指の形は基本的に共通する部分がありますが、出る音名が異なります。ソプラノでドになる全閉運指は、アルトではファになります。必ずアルト用の音名を確認してください。
Q5:バロック式とジャーマン式はどちらを覚えればいいですか?
A5:アルトリコーダーを演奏する場合は、基本的にバロック式の運指表を使用します。ソプラノリコーダーの場合は楽器の仕様を確認し、先生や教材が指定する方式に合わせてください。
まとめ:2026年も使えるアルトリコーダー運指表の選び方と練習のコツ
アルトリコーダーの運指を覚えるうえで最も大切なのは、最低音のファを基準にして、指穴番号0〜7と音名の関係を理解することです。
低いファは全ての穴を閉じる運指で、そこからソ、ラ、シ♭、ド、レ、ミと音階を広げていきます。♯や♭では二重穴の片側を使うことがあり、高音域では左手親指のサミングが必要になります。
また、バロック式とジャーマン式の違いや、ソプラノとアルトの音名の違いを理解しておくと、別の楽器用の運指表を見て混乱することも少なくなります。
【プロの結論】
運指表は単に指の形を確認するための一覧ではありません。音名、指穴、息のコントロールを結びつけるための練習資料です。
初心者は低いファから基本の音階を覚え、次に♯・♭、最後にサミングと替え指へ進むのが合理的です。楽器の方式とメーカーの資料を照合しながら練習すれば、学校の音楽授業から趣味の演奏まで長く役立つ知識になります。
2026年11月現在も、ヤマハ公式のアルトリコーダー運指表PDFは基本運指を確認するための有用な資料です。迷ったときは、自己流の指使いに頼らず、実際の楽器に対応した運指図を確認することが上達への近道です。
主な参照資料: ヤマハ「楽器解体全書」のアルトリコーダー運指表・方式解説、ヤマハ製品仕様、American Recorder Societyの運指資料。 (出典: アルト リコーダー 運 指 表(Yahoo!ニュース))