赤城山登山は初心者でも大丈夫?黒檜山・駒ヶ岳縦走の難易度と完全攻略法
群馬県を代表する日本百名山の一つ、赤城山。最高峰の黒檜山(くろびさん・標高1,828m)をはじめ、駒ヶ岳、地蔵岳など複数の峰が連なる山域であり、大沼や小沼、覚満淵といった美しい湖沼・湿原も楽しめる。首都圏から日帰りで訪れやすく、登山だけでなく湖畔散策や紅葉観賞まで満喫できるのが魅力だ。
では、赤城山登山は初心者でも楽しめるのか。定番の黒檜山・駒ヶ岳縦走コースは、旧赤城公園ビジターセンター(現スノーピーク ランドステーション 赤城)を起点とするモデルコースで距離約7.2km、標準所要時間約4時間20分、累積標高差約602mが目安となる。ただし、黒檜山への登りには岩の多い急斜面があり、単なる観光ハイキングとは異なる。2026年の施設・交通事情や冬季道路規制も踏まえ、コース選びから装備まで実践的に整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 初心者でも登れる?:無雪期の黒檜山・駒ヶ岳縦走は日帰り可能。ただし急登や岩場があり、基本的な登山装備と体力が必要。
- 定番コースの目安:距離約7.2km、標準約4時間20分、累積標高差約602m。休憩時間を別に確保したい。
- アクセスの最新事情:2026年9月19日にスノーピーク ランドステーション 赤城が開業。山頂エリアへのバスの終点も変更された。
- 季節ごとの注意点:紅葉は例年10月中旬が見頃。冬は積雪・凍結があり、アイゼンや冬用タイヤなどの準備が欠かせない。
- 登山前の確認事項:群馬県のクマ目撃情報、登山道の規制、道路の冬季閉鎖、トイレの利用状況を確認する。
【赤城山登山の基本】最高峰・黒檜山1,828mと山域の魅力
赤城山は一つの峰ではなく、複数の山からなる火山地形
赤城山は群馬県前橋市を中心に広がる山域の総称だ。日本百名山に選ばれているが、「赤城山」という名前の単独の峰があるわけではない。
最高峰は標高1,828mの黒檜山。その周辺には標高1,689mの駒ヶ岳、地蔵岳、鈴ヶ岳、長七郎山などが連なり、山々に囲まれた火口原湖が大沼だ。さらに小沼や覚満淵など、火山活動によって形成された多様な地形が広がっている。
群馬県の県立赤城公園の公式案内でも、大沼を火口原湖、小沼を火口湖、覚満淵を湿原として紹介している。つまり、赤城山の魅力は山頂からの眺望だけではない。山の成り立ちを感じられる湖沼や湿原が、登山と観光を結びつけている。
黒檜山山頂から眺める絶景
黒檜山の山頂周辺は、赤城山登山の大きな目的地だ。天候に恵まれれば、上州武尊山、皇海山、谷川岳、日光方面の山々などを望める。さらに空気が澄んだ日には、富士山や南アルプスまで見渡せることもある。
山頂そのものは樹木に囲まれている場所もあるため、景色を楽しむなら山頂付近の展望スポットまで足を延ばしたい。黒檜山の登頂だけで満足せず、周辺の展望地も計画に入れると、山歩きの充実度が高まる。
赤城山登山と一緒に楽しみたい大沼・赤城神社
大沼は標高約1,340mに位置するカルデラ湖で、周囲は約4km。湖畔からは黒檜山や駒ヶ岳の山容を眺められ、登山前後の散策にも適している。
湖畔に鎮座する赤城神社も代表的な立ち寄りスポットだ。湖と山に囲まれた境内は、登山とは違った静かな時間を過ごせる場所として親しまれている。
体力に余裕がなければ、無理に山頂を目指さず、大沼一周や覚満淵の散策を中心にする選択肢もある。群馬県の公式案内によれば、大沼一周の目安は約60分、覚満淵一周は約30分。登山経験や同行者の体力に合わせて組み合わせられるのも赤城山の強みだ。
【初心者向け】赤城山登山コースと黒檜山・駒ヶ岳縦走を徹底比較
定番は黒檜山から駒ヶ岳へ進む周回ルート
初めて赤城山の山頂エリアを歩く人におすすめしたい代表的なコースが、黒檜山と駒ヶ岳を巡る縦走だ。
基本的な行程は、次のとおり。
スノーピーク ランドステーション 赤城 → 赤城神社 → 黒檜山登山口 → 黒檜山山頂 → 駒ヶ岳 → 駒ヶ岳登山口 → 大沼湖畔 → スノーピーク ランドステーション 赤城
黒檜山から駒ヶ岳へ進むことで、最高峰への登頂と稜線歩きの両方を楽しめる。登山道には岩場や急な登り下りがある一方、山頂付近からは大沼を見下ろす景色が広がる。
特に黒檜山から駒ヶ岳へ向かう区間は、登り一辺倒ではない変化に富んだ道だ。単純な往復では物足りない人にも向いている。
赤城山の登山ルート比較表
コースタイムや距離は、登山口をどこに設定するか、湖畔の歩道を含めるかによって異なる。代表的な目安を整理すると次のようになる。
| コース | 距離・所要時間の目安 | 特徴・おすすめの人 |
|---|---|---|
| 黒檜山登山口からの往復 | 約2.4km・約2時間30分 | 最高峰を目指す短時間コース。急登を含むため、初心者も慎重に歩きたい。 |
| 駒ヶ岳経由で黒檜山へ | 片道約2.4km・登り約2時間05分が目安 | 駒ヶ岳から稜線を歩き、黒檜山を目指すルート。尾根歩きを楽しみたい人向け。 |
| 黒檜山・駒ヶ岳縦走 | 約4.3〜5km前後・約3時間30分〜4時間程度の参考値 | 登山口を起点とする周回・縦走。山頂と稜線の両方を楽しめる。 |
| ランドステーション赤城発着の周回モデルコース | 約7.2km・約4時間20分 | 湖畔歩きや赤城神社周辺も含めた一日コース。赤城山を総合的に楽しみたい人向け。 |
| 大沼一周 | 約4km・約60分 | 登山をせず湖畔散策を楽しみたい人、家族連れ向け。 |
| 覚満淵一周 | 約30分 | 湿原の景色や自然観察を楽しみたい人向け。 |
距離と時間の目安は、日本百名山の登山ルート資料、群馬県の県立赤城公園案内、登山コースデータを照合したもの。特に7.2km・4時間20分は、ビジターセンターを起点とした湖畔歩き込みのモデルコースの数値であり、登山口間だけを歩くルートとは条件が異なる。
初心者ならどのコースを選ぶべきか
登山経験がほとんどない人は、最初から7.2kmの縦走に挑戦する必要はない。
まずは大沼や覚満淵の散策で標高の高い山の気候に慣れ、体力に余裕がある場合に黒檜山の登頂を検討するとよい。
一方、平地で長時間歩ける体力があり、登山靴や登山用ウェアを準備できる人なら、無雪期の黒檜山・駒ヶ岳縦走も候補になる。ただし、岩の多い急登を安全に通過できることが前提だ。
短いコースだから簡単、長いコースだから難しいという単純な判断は避けたい。黒檜山は短い登りの中にも急斜面があるため、距離以上に足元への注意が必要となる。
【難易度と所要時間】赤城山登山は初心者でも楽しめる?
黒檜山・駒ヶ岳縦走の難易度は初級〜中級の境界を意識
赤城山は日本百名山の中では比較的登りやすい山として紹介されることが多い。しかし、初心者向けという表現だけで判断すると、実際の登山道とのギャップが生まれる。
黒檜山登山口から山頂までは、岩が多く急な登りが続く。足場が不安定な場所では、両手を使って体を支えたくなる場面もある。雨上がりや落ち葉が積もった時期には、岩や土が滑りやすくなる。
長野県が公開する日本百名山の登山ルートグレーディング資料をまとめた登山情報では、黒檜山・駒ヶ岳の縦走ルートは体力度2、技術的難易度Bと評価されている。体力度は低めでも、技術面では一般的な散策道より慎重さが求められるということだ。
標準約4時間20分は休憩時間も考慮して計画する
7.2kmの周回モデルコースにおける標準所要時間は約4時間20分。これは行動時間の参考値として扱い、昼食や写真撮影、休憩の時間は別に確保しておきたい。
初心者や登山に慣れていない人は、休憩込みで5〜6時間程度を見込んでおくと計画を立てやすい。悪天候やぬかるみ、混雑によってさらに時間が延びることもある。
また、登山開始が遅くなるほど、下山時に日没が近づく。特に秋から冬にかけては日没が早いため、朝のうちに登山を開始し、遅くとも余裕を持って下山できる計画にしたい。
赤城山登山に向いている人・慎重に判断したい人
向いているのは、一定の距離を歩ける体力があり、登山靴を履いて岩場や階段を安全に通過できる人だ。日帰りで山頂を目指したい人や、湖と山の景観を一度に楽しみたい人にも適している。
反対に、普段ほとんど歩かない人、急な下りに不安がある人、登山用の靴や防寒着を用意できない人は、黒檜山・駒ヶ岳縦走をいきなり選ぶべきではない。大沼や覚満淵の散策から始めるほうが安全だ。
小さな子どもや高齢者と一緒の場合も、全員が同じペースで歩けるとは限らない。山頂を目指すことを目的にせず、途中で引き返す判断をあらかじめ共有しておきたい。
【アクセス・駐車場】赤城山登山口への行き方と2026年の変更点
車で行く場合は関越自動車道から県道4号線を利用
赤城山へのアクセスは、車が便利だ。主なルートは関越自動車道の赤城IC、前橋ICなどから山頂エリアへ向かう方法で、赤城ICからおよそ50〜60分、前橋ICからおよそ60〜70分が目安となる。
前橋市や前橋観光コンベンション協会の案内では、山頂エリアへ向かう際には道幅が比較的広い県道4号線の利用が推奨されている。冬季には県道16号線や県道251号線の閉鎖もあるため、ナビが示す最短経路だけを頼りにしないことが大切だ。
赤城山の駐車場は登山口周辺に複数ある
代表的な駐車場は、黒檜山登山口駐車場、おのこ駐車場、大洞駐車場、駒ヶ岳登山口駐車場など。登山情報の駐車場データでは、これらの駐車場はいずれも無料の候補として掲載されている。
黒檜山を最短で目指すなら黒檜山登山口に近い駐車場、縦走するなら駒ヶ岳登山口やおのこ駐車場周辺が候補になる。
ただし、周回コースでは登山開始地点と下山地点が異なるため、駐車場所と歩行ルートの関係を事前に確認したい。登山口に近い駐車場にこだわるより、周回全体の動線を考えて選ぶほうが合理的だ。
紅葉シーズンや休日は混雑しやすい。到着が遅いと登山口に近い駐車スペースを確保できない場合もあるため、早朝の到着をおすすめしたい。
公共交通機関ならJR前橋駅から関越交通バス
車を使わない場合は、JR前橋駅から関越交通の前橋赤城山線を利用する方法がある。
2026年9月19日には、旧赤城公園ビジターセンターがスノーピーク ランドステーション 赤城としてリニューアルオープンした。これに合わせて、山頂エリア行きバスの終点も変更されている。
現在の終点はスノーピーク ランドステーション 赤城。土日祝日は直通便が運行され、平日は富士見温泉で乗り換える便が基本となる。前橋駅から山頂エリアまでは約70分が目安だ。
ただし、直通便は季節運行であり、2026年の9月19日改正ダイヤは11月30日までの設定となっている。12月以降の利用は冬季ダイヤを確認する必要がある。登山では帰りの最終便を逃すと交通手段の確保が難しくなるため、往路だけでなく復路の時刻も必ず調べておきたい。
2026年の新施設・スノーピーク ランドステーション 赤城
2026年9月19日に開業した同施設は、群馬県が県立赤城公園の観光案内機能を強化するために整備した複合施設だ。
観光案内所、スノーピーク直営店、カフェ、多目的ルーム、コインシャワー、24時間利用可能なトイレなどを備えている。登山前の情報収集や、下山後の休憩にも活用できる新しい拠点だ。
営業時間は通常9時〜18時、12月〜3月は9時〜17時。水曜日が定休日となっている。カフェは通常10時〜18時、冬季は10時〜17時で、こちらも水曜日が定休日だ。
【ベストシーズン・紅葉・冬山】季節別の赤城山登山ガイド
春:新緑とツツジを楽しむ季節
春の赤城山は、雪解け後の登山シーズンを迎える時期だ。ただし、標高約1,800mの山頂付近では、麓よりも気温が低く、残雪やぬかるみが残ることもある。
春から初夏にかけては新緑やツツジが見どころ。群馬県の公園案内でも、荒山周辺の5月中旬のツツジや、鈴ヶ岳周辺のシャクナゲ、白樺牧場のレンゲツツジなどが紹介されている。
黒檜山登山をする場合は、残雪の有無や登山道の状態を確認し、春用の軽装だけで出発しないこと。防寒着と雨具は引き続き必要だ。
夏:標高の高さを生かした避暑登山
夏の赤城山は、首都圏近郊の避暑登山先として魅力がある。前橋観光コンベンション協会によれば、山頂エリアは夏でも比較的涼しく、平地とは異なる気候を楽しめる。
一方で、夏は午後の雷雨や急な天候変化に注意したい。晴れているからといって山頂で長時間過ごす計画は避け、天候が崩れる兆候があれば早めに下山する。
服装は吸汗速乾性のあるインナーを基本に、薄手の防寒着を携帯する。汗をかいた後に風に吹かれると体温を奪われるため、山頂での休憩時にも体を冷やさない工夫が必要だ。
秋:赤城山の紅葉登山は10月中旬が狙い目
赤城山登山のベストシーズンの一つが秋だ。大沼周辺や黒檜山、覚満淵などでは、ナナカマド、ミズナラ、カエデなどが赤や黄色に色づく。
例年の紅葉時期は10月上旬から11月上旬で、山頂エリアの見頃は10月中旬が一つの目安となる。標高によって色づきの進み方が異なるため、同じ日でも場所によって景色が変わる。
紅葉シーズンは写真撮影を楽しむ観光客も多く、休日は道路や駐車場が混雑しやすい。登山を目的とするなら、早めに現地へ到着する計画が望ましい。
秋は日中と朝夕の寒暖差も大きい。薄手の服装だけで登るのではなく、フリースや防風ジャケットなどを準備したい。
冬:積雪と凍結に備える本格的な冬山登山
赤城山は冬山登山の入門先として知られているが、雪が積もった黒檜山・駒ヶ岳は夏山とは別の山と考えるべきだ。
積雪時期の目安は12月中旬から4月末ごろ。ただし、降雪量や気温によって前後する。登山道では凍結した斜面や雪に覆われた岩場が現れるため、チェーンスパイクやアイゼンなどの滑り止めが必要になる。
さらに、冬山用の登山靴、防水・防寒性の高いアウター、保温性のある手袋、ニット帽、予備の防寒着なども準備したい。積雪量や凍結状態によって適切なアイゼンの種類は変わるため、冬山経験のない人が単独で挑戦するのは避けたい。
車でアクセスする場合も冬用タイヤが必須。降雪状況によってはチェーンが必要になる場合があり、四輪駆動車でも凍結路面でのスリップには注意が必要だ。
【登山装備・服装】初心者が準備すべき持ち物と安全対策
無雪期に必要な基本装備
赤城山の一般的な無雪期登山では、登山靴、ザック、飲料水、行動食、レインウェア、防寒着が基本となる。
特に黒檜山への登りでは、岩の上を歩く場面がある。滑りにくく、足首を安定させやすい登山靴を選びたい。履き慣れていない靴を当日初めて使用すると、靴擦れや足の疲労につながる。
飲料水は季節や体格、発汗量に応じて十分に準備する。山頂や登山道で確実に水を補給できるとは限らないため、出発時に必要量を確保しておくことが大切だ。
季節別の装備・服装
春・秋:長袖の速乾インナー、フリースや薄手の防寒着、防風・防水ジャケット、手袋を用意する。紅葉シーズンでも朝は冷え込むため、重ね着で体温調節できるようにする。
夏:吸汗速乾性の高いウェア、帽子、サングラス、日焼け止め、十分な飲料水を用意する。虫よけやタオルもあると便利だ。山頂付近の風や急な雨に備え、防寒着とレインウェアも省かない。
冬:冬用登山靴、アイゼンまたはチェーンスパイク、冬山用ウェア、厚手の手袋、保温帽子、ネックウォーマーなどが必要になる。使用する滑り止めは登山靴との相性を確認し、事前に装着方法を練習しておきたい。
忘れてはいけないクマ対策と緊急時の備え
赤城山は野生動物が生息する自然環境だ。群馬県は2026年10月19日更新の県立赤城公園の情報として、クマの目撃情報マップを公開している。
県は、単独行動を避けること、鈴やラジオなど音の出るものを携帯すること、目撃情報や注意標識を確認することを呼びかけている。クマを見かけた場合は近づかず、静かにその場を離れる。背を向けて走って逃げる行動も避けたい。
スマートフォンの地図アプリだけに頼らず、登山地図や紙の地図も用意しておくと安心だ。予備バッテリー、ヘッドライト、救急用品、携帯トイレも持参したい。
また、赤城山は活火山として扱われる山域でもある。登山前には気象庁の火山情報を確認し、警報や活動状況に変化があれば計画を見直すこと。
【2026年最新情報】赤城山の登山道・通行止め・トイレの注意点
登山道の通行状況は出発直前に確認する
赤城山の登山計画では、山道の状態だけでなく、山頂エリアまでの道路状況も確認する必要がある。
群馬県の県立赤城公園公式ページは2026年10月30日に更新されており、クマの目撃情報や公園施設の冬期利用情報などが掲載されている。黒檜山・駒ヶ岳の登山道については、現地の掲示や県の最新情報を出発直前に確認したい。
登山道が通常どおり歩ける場合でも、倒木、ぬかるみ、落石、凍結などによって実際の歩きやすさが変わることがある。登山口の標識や規制看板を優先し、通行止めの表示がある区間には入らないこと。
2026年11月9日から公衆トイレの冬期閉鎖が始まる
2026年の赤城山登山で特に注意したいのが、公園内のトイレの冬期閉鎖だ。
群馬県は2026年10月30日付で、水道凍結による設備の破損を防ぐため、11月9日から公衆トイレを順次閉鎖すると発表している。
対象はキャンプ場公衆トイレ、覚満淵公衆トイレ、赤城神社裏公衆トイレの一部、小沼駐車場公衆トイレなど。閉鎖期間は来春までの予定となっている。
ただし、2026年9月に開業したスノーピーク ランドステーション 赤城には24時間利用可能なトイレが整備されている。冬季のトイレ計画では、利用できる施設と閉鎖される施設を分けて考えたい。
2026年12月から始まる道路の冬季閉鎖
群馬県道路管理課が2026年10月14日に公表した令和8年度の道路冬期閉鎖情報によると、赤城山周辺では次の規制が予定されている。
主要地方道・大胡赤城線(県道16号線):前橋市苗ヶ島町の赤城温泉入口から前橋市富士見町赤城山の小沼地先まで、2026年12月15日10時から2027年4月5日10時まで冬期閉鎖予定。
一般県道・沼田赤城線(県道251号線):沼田市利根町砂川の旧有料道路料金所から大沼周遊道路交差点まで、2027年1月4日14時から2027年3月19日10時まで冬期閉鎖予定。
これらは道路そのものの通行規制であり、黒檜山や駒ヶ岳の登山道閉鎖とは別の情報だ。冬季に山頂エリアへ向かう場合は、県道4号線を利用するルートを基本に、道路の積雪や凍結状況を確認したい。なお、解除予定日は積雪状況によって変更される可能性がある。
また、2026年9月19日からはバスの終点もスノーピーク ランドステーション 赤城に変更されている。過去の登山記事や古い地図に記載された「赤城山ビジターセンター」や「あかぎ広場前」をそのまま現在の交通案内として使わないよう注意したい。
【プロの結論】赤城山登山で失敗しないコース選びと計画の立て方
赤城山登山の本質的な魅力は、標高1,828mの黒檜山に登ることだけではない。山頂への登頂、駒ヶ岳の稜線歩き、大沼や赤城神社、覚満淵の散策まで、体力と経験に応じて楽しみ方を変えられることにある。
ただし、初心者にとって重要なのは、距離や標高だけでコースの難易度を判断しないことだ。黒檜山は登山口から山頂までの距離が短い一方、急な岩場がある。歩行距離が短いから簡単だと考えると、下山時に疲労が蓄積して転倒する危険もある。
コースを選ぶ際は、次の3点を基準にするとよい。
第一に、登山経験と体力。登山初心者であれば、大沼や覚満淵の散策から始める。普段から長距離を歩いており、岩場にも対応できる人なら、無雪期の縦走を検討する。
第二に、季節と気象条件。春から秋の一般登山と、積雪期の冬山では必要な技術と装備が大きく異なる。雪山装備を使いこなせない場合は、冬季の黒檜山登山を見送る判断も必要だ。
第三に、交通と下山時刻。マイカーなら道路規制と駐車場、公共交通なら帰りのバス時刻を確認する。山頂に到達することより、安全に下山して予定どおり帰宅できることを優先したい。
2026年はスノーピーク ランドステーション 赤城の開業によって、登山前後の利便性も変化した。一方で、クマの目撃情報やトイレの冬期閉鎖、道路規制など、季節ごとに確認すべき事項もある。
赤城山は、準備を整えれば登山経験の浅い人にも山の魅力を伝えてくれる場所だ。自分の体力に合ったコースを選び、無理のないペースで歩くことが、最高峰の景色を安全に楽しむ一番の近道となる。
【赤城山登山】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:赤城山登山は初心者でも登れますか?
A1:無雪期であれば初心者も挑戦できる。ただし、黒檜山の登山道には岩の多い急登があるため、登山靴や防寒着などの基本装備と一定の体力が必要だ。不安がある場合は大沼や覚満淵の散策から始めたい。
Q2:黒檜山・駒ヶ岳縦走の所要時間はどれくらいですか?
A2:登山口を起点とする縦走は約3時間30分〜4時間程度の参考値がある。ランドステーション赤城発着で湖畔歩きも含むモデルコースは約7.2km、約4時間20分が目安。休憩や写真撮影の時間は別に確保したい。
Q3:赤城山登山に最適な時期はいつですか?
A3:新緑を楽しむ春から初夏、比較的涼しい夏、紅葉が美しい10月中旬が代表的な登山適期。冬は積雪や凍結があるため、雪山装備と経験が必要になる。
Q4:赤城山の駐車場は無料ですか?
A4:黒檜山登山口駐車場、おのこ駐車場、大洞駐車場、駒ヶ岳登山口駐車場など、無料で利用できる駐車場がある。混雑する休日や紅葉シーズンは早めの到着がおすすめだ。
Q5:公共交通機関で赤城山に行けますか?
A5:JR前橋駅から関越交通バスを利用できる。2026年9月19日以降、山頂エリア行きバスの終点はスノーピーク ランドステーション 赤城に変更された。平日は富士見温泉での乗り換えが基本となり、土日祝日は直通便が運行される。季節ごとのダイヤ確認が必要だ。
Q6:冬の赤城山登山には何が必要ですか?
A6:冬用登山靴、アイゼンまたはチェーンスパイク、防寒・防水ウェア、手袋、帽子などが必要だ。積雪状況によって必要な装備が変わるため、雪山経験のない人はガイド同行なども検討したい。車の場合は冬用タイヤも必要になる。
Q7:2026年11月以降、赤城山のトイレは使えますか?
A7:群馬県は11月9日から公園内の一部公衆トイレを順次冬期閉鎖すると発表している。一方、スノーピーク ランドステーション 赤城には24時間利用可能なトイレがある。利用可能な施設を事前に確認しておきたい。
まとめ:赤城山登山は自分に合うコース選びが成功の鍵
赤城山は、最高峰の黒檜山1,828mへの登頂から、駒ヶ岳との縦走、大沼・赤城神社の湖畔散策、覚満淵の湿原歩きまで、多彩な楽しみ方ができる山域だ。
初心者が挑戦する場合は、黒檜山の急登や岩場を理解したうえで、体力に見合ったコースを選ぶことが大切。定番の縦走モデルは約7.2km・約4時間20分を目安に、休憩時間を加えて計画したい。
2026年はスノーピーク ランドステーション 赤城の開業により、観光案内や休憩の拠点が新しくなった。一方、11月以降の公衆トイレ閉鎖や12月からの道路冬期閉鎖など、季節による変更にも目を配る必要がある。
登山前には群馬県の最新の公園情報、道路規制、クマ目撃情報、気象庁の火山情報を確認し、余裕のある行程を組みたい。無理に山頂を目指すのではなく、その日の天候や体調に合わせて楽しみ方を変えること。それが赤城山登山を長く楽しむための最良の判断基準だ。 (出典: 赤城 山 登山(Yahoo!ニュース))