M&A総合研究所の評判・手数料は?2026年最新の成約実績と注意点を徹底解説
会社の後継者問題や事業承継、経営資源の再編を考えたとき、M&A仲介会社の選択は経営者にとって大きな決断になる。なかでも、AIを活用したマッチングとスピード感のある案件進行を特徴とする「M&A総合研究所」は、中小企業の経営者や事業承継を検討するオーナーから関心を集めている。
2026年11月現在、同社はクオンツ総研ホールディングスのグループ企業として事業を展開。2025年9月期には234件の成約を記録し、平均成約期間は7.2ヶ月だった。一方、売り手向けの完全成功報酬制には2,500万円の最低手数料が設定されており、買い手には別の料金体系が適用される。無料という言葉だけでは、実際の費用負担を判断できない。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 会社概要:2018年設立。2026年9月末時点の従業員数は477名で、東証プライム上場のクオンツ総研ホールディングスのグループ企業。
- 成約実績:2025年9月期は234件、平均成約期間7.2ヶ月。2026年9月期は約250件の成約を見込む計画が公表されている。
- 売り手の手数料:着手金・中間金・月額報酬は無料。ただし成功報酬には2,500万円の最低額が設定されている。
- 買い手の手数料:着手金は無料だが、基本合意時に成功報酬の10%を中間報酬として支払う仕組み。
- 評判・注意点:担当者の対応やマッチングを評価する声がある一方、営業メールや電話への不満も見られる。
【2026年最新】M&A総合研究所とは?会社概要と経営体制を解説
M&A総合研究所は、中小企業を中心にM&A仲介サービスを提供する会社だ。会社や事業の譲渡を希望する売り手と、事業拡大や新規市場への参入を目指す買い手の間に入り、候補先の選定から条件交渉、最終契約、クロージングまでを支援している。
2018年設立から急成長したM&A仲介会社
株式会社M&A総合研究所は2018年10月に設立された。創業当初から、従来のM&A仲介業務にデータ分析やテクノロジーを組み合わせる事業モデルを掲げてきた。
特徴の一つが、独自のAIマッチングシステムだ。企業情報や過去のマッチングデータなどを活用し、売り手と買い手の候補を抽出することで、案件探索にかかる時間の短縮を目指している。
2026年9月末時点の公式会社概要によると、従業員数は477名。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡、札幌、高崎、仙台に国内拠点を設け、シンガポールにも拠点を展開している。
親会社はクオンツ総研ホールディングス
2026年の大きな変化として押さえておきたいのが、親会社の社名変更だ。
2026年4月1日、従来のM&A総研ホールディングスは「クオンツ総研ホールディングス」へと社名を変更した。同社は東京証券取引所プライム市場の上場企業で、証券コードは9552である。
ここで注意したいのは、M&A総合研究所そのものと、上場している親会社を混同しないことだ。M&A仲介サービスを提供するのは株式会社M&A総合研究所であり、上場主体はクオンツ総研ホールディングスとなる。
創業者・佐上峻作氏から矢吹明大氏へ経営体制が変化
創業者として知られる佐上峻作氏は、神戸大学卒業後、2013年にマイクロアドへ入社し、広告システムのアルゴリズム開発などに従事した。2015年には株式会社Alpacaを設立し、2018年10月にM&A総合研究所を立ち上げている。
2019年1月から代表取締役社長を務めていた佐上氏は、2026年4月1日付で代表取締役会長に就任した。後任の代表取締役社長には矢吹明大氏が就任している。
この人事は、単なる代表者の交代ではない。親会社が持株会社としてグループ戦略を担い、M&A仲介の現場を子会社の経営陣が主導する体制への移行を意味する。
【実績を数字で検証】M&A総合研究所の成約件数と成約スピード
M&A仲介会社を選ぶ際、広告で強調される成約スピードだけで判断するのは危険だ。重要なのは、実際の年間成約件数、平均期間、進行中の案件、そして今後の業績計画を分けて確認することである。
2025年9月期の成約実績は234件
クオンツ総研ホールディングスの2025年9月期通期決算説明資料によると、M&A仲介事業の実績は次のとおりだ。
- 年間成約件数:234件
- 平均成約期間:7.2ヶ月
- 成約単価:6,500万円
- M&Aアドバイザー数:390名
また、M&A総合研究所の公式会社概要では、最短43日での成約実績も紹介されている。
ただし、43日という数字は最短事例であり、一般的な案件に適用できる標準期間ではない。会社の売却には、買い手探しだけでなく、財務・法務調査、契約条件の調整、従業員や取引先への対応など、多くの工程が必要になる。
2026年9月期は約250件の成約を計画
2026年8月14日に公表された第3四半期決算説明資料では、2026年9月期のM&A仲介事業について、年間成約件数の見通しが約250件とされている。
同資料で確認できる2026年9月期第3四半期までの主な実績は以下のとおりだ。
- 第1四半期の成約件数:55件
- 第2四半期の成約件数:55件
- 第3四半期の成約件数:67件
- 第3四半期累計の成約件数:177件
- 第3四半期累計のM&A仲介事業売上高:128億9,600万円
- 前年同期比のM&A仲介事業売上高:20.3%増
- 第3四半期末のM&Aアドバイザー数:337名
第3四半期の67件は、同社の四半期ベースで過去最高の成約件数だった。一方、会社側は成約率の改善には時間がかかるとの見方も示している。アドバイザーの採用基準を厳格化し、案件の受託基準やマッチング精度の改善を進めている点も注目したい。
なお、2026年11月3日時点では、2026年9月期の通期決算はまだ公表されていない。クオンツ総研ホールディングスのIRカレンダーでは、通期決算発表は2026年11月13日予定となっている。そのため、約250件という数字は確定実績ではなく、会社が公表した業績見通しとして扱う必要がある。
公開されている成約事例の特徴
公式サイトの成約事例には、さまざまな業種の案件が掲載されている。
- 製造業:売上高約5億円の企業が、事業成長の課題解決を目的に譲渡した事例。
- 情報通信業:売上高約1億5,000万円の企業が、財務基盤の安定や人材確保につながる相手とのM&Aを実施した事例。
- 医療法人:売上高約14億円の地域医療法人が、後継者不在を背景に事業承継を進めた事例。
これらは同社が紹介する過去の成約事例の一部であり、すべてが2026年に成立した案件という意味ではない。業種や企業規模の幅広さを知るための参考情報として見るのが適切だ。
【最重要】M&A総合研究所の手数料・最低手数料・完全成功報酬制の仕組み
M&A総合研究所を検討するうえで、最も慎重に確認したいのが料金体系だ。
同社は売り手と買い手で異なる料金体系を採用している。特に「完全成功報酬制」という説明は売り手向けの制度であり、買い手にも同じ条件が適用されるわけではない。
売り手は着手金・中間金・月額報酬が無料
売り手である譲渡企業には、完全成功報酬制が適用される。
公式料金ページによると、M&Aが成立するまで、以下の費用は発生しない。
- 着手金:無料
- 基本合意時の中間金:無料
- 月額報酬:無料
- 成功報酬:M&A成約時に発生
つまり、相談や案件の検討を始めた段階で仲介手数料を支払う必要がない。M&Aが成立しなかった場合に、着手金や中間金だけが残るというリスクを抑えられる点は大きなメリットだ。
売り手の成功報酬は譲渡価格ベースのレーマン方式
成功報酬の計算には、譲渡価格を基準としたレーマン方式が採用されている。
- 5億円以下の部分:5%
- 5億円超〜10億円以下の部分:4%
- 10億円超〜50億円以下の部分:3%
- 50億円超〜100億円以下の部分:2%
- 100億円超の部分:1%
ここで重要なのが、成功報酬には最低2,500万円という設定があることだ。
例えば、譲渡価格が1億円の会社を売却する場合、通常の5%計算では500万円となる。しかし、最低成功報酬が2,500万円のため、実際には最低額が適用される。
この場合、譲渡価格に対する仲介手数料の割合は25%に達する。譲渡価格が5億円であれば、5%の計算結果と最低報酬が一致し、成功報酬は2,500万円となる。
したがって、最低手数料の設定は、特に小規模企業や比較的譲渡価格の低い案件にとって重要な判断材料になる。
買い手には別の料金体系が適用される
買い手である譲受企業の場合、着手金は無料だが、売り手のような完全成功報酬制ではない。
公式の買い手向け料金表では、譲渡対象資産額を基準として、次のような料金が設定されている。
- 2億円以下の部分:2,500万円
- 2億円超〜5億円以下の部分:5%
- 5億円超〜10億円以下の部分:4%
- 10億円超〜50億円以下の部分:3%
- 50億円超〜100億円以下の部分:2%
- 100億円超の部分:1%
さらに、買い手は基本合意締結時に、成功報酬の10%を中間報酬として支払う仕組みだ。残額は成約時の支払いとなる。
売り手向けの料金説明だけを見て「M&A総合研究所は双方とも成約まで完全無料」と理解するのは誤りである。売り手と買い手では、費用が発生するタイミングも算定基準も異なる。
料金体系で見落としやすい3つのポイント
契約前には、以下の項目を具体的に確認したい。
- 最低手数料:成功報酬の計算結果が2,500万円を下回る場合でも、最低額が適用されるか。
- 算定基準:売り手は譲渡価格、買い手は譲渡対象資産額が基準となっているか。
- 税金・実費:消費税、外部専門家への報酬、登記費用など、仲介手数料以外の支出がどこまで必要か。
なお、特殊な事情がある案件やクロスボーダーM&Aでは、通常と異なる料金体系になる場合がある。最終的な支払額は、個別のアドバイザリー契約で確認することが欠かせない。
【口コミ・評判を検証】M&A総合研究所は怪しい?営業がしつこいという声の実態
M&A総合研究所の評判を調べると、担当者の対応や成約までのサポートを評価する声がある一方、電話・メール・ダイレクトメールによる営業活動に不満を持つ声も確認できる。
良い口コミで評価されているポイント
2026年に公開された口コミ調査記事や成約事例に掲載された利用者の感想では、次のような点が評価されている。
- 初めてのM&Aでも手続きや専門用語を丁寧に説明してもらえた。
- 経営者の譲渡理由や会社の歴史を理解したうえで候補先を紹介してもらえた。
- 担当アドバイザーが定期的に進捗を共有してくれた。
- 希望する事業方針や従業員への配慮を理解する買い手と出会えた。
- 着手金が不要なため、売却を決断する前の段階でも相談しやすかった。
特に、M&Aを経験したことがない中小企業の経営者にとって、担当者がどこまで丁寧に説明してくれるかは重要な評価ポイントになる。
会社の売却は、単純に株式を譲渡して終わる取引ではない。従業員の雇用、取引先との関係、創業者の引退後の生活など、多くの事情が関係する。そのため、条件だけでなく経営者の考え方まで理解してもらえたという評価には意味がある。
悪い口コミでは営業連絡への不満が目立つ
一方、ネガティブな評判として目立つのが、営業メールや電話、郵送DMに関するものだ。
インターネット上の投稿には、以下のような不満が見られる。
- 売却を検討していないのに、何度も営業連絡が届く。
- 担当者が変わっても同じような内容のメールが送られてくる。
- 「自社に買収希望の企業がある」といった連絡の根拠が分かりにくい。
- 断った後も電話やDMが続いて負担に感じる。
ここで区別したいのは、こうした営業への不満と、実際にM&Aを依頼した顧客のサービス評価は同じではないということだ。営業連絡を受けた企業の感想が、必ずしも成約後のサポート品質を示しているわけではない。
Googleマップの口コミ評価はどうなっている?
アガルートM&Aルートが2026年10月に掲載した調査記事では、Googleマップの口コミについて、60件・5点満点中2.6点という集計が紹介されている。
ただし、この評価は口コミの投稿者全員がM&Aの成約経験者という意味ではない。営業を受けた企業やサービスを検討した人など、異なる立場の投稿が含まれる可能性がある。
そのため、評価点だけで仲介会社の実力を判断するのではなく、実際の顧客の成約事例、担当者の専門性、契約条件を併せて確認したい。
「怪しい会社なのか」という疑問についても、営業連絡への不満だけで違法性や不正を判断することはできない。M&A総合研究所は上場企業グループの事業会社であり、中小企業庁のM&A支援機関登録制度にも登録している。会社の実在性と、個々の営業対応への満足度は分けて考える必要がある。
【他社比較・関係性を整理】M&A総合研究所と競合企業の違い
M&A仲介会社は、それぞれ得意とする企業規模、業界、手数料体系、支援方法が異なる。M&A総合研究所だけで判断せず、同じ大手仲介会社と比較することが大切だ。
クオンツ総研ホールディングス・佐上峻作氏・競合企業の関係
まず、M&A総合研究所を取り巻く企業や人物の関係を整理しておこう。手数料や人員の比較には、2026年10月29日時点の中小企業庁登録データをもとにした公開情報を使用している。
| 企業・人物・制度 | 関係・役割 | 2026年時点の確認情報 |
|---|---|---|
| 株式会社M&A総合研究所 | 中核事業会社 | 2018年10月設立。2026年9月末の従業員477名。売り手最低手数料2,500万円。 |
| クオンツ総研ホールディングス | 親会社 | 東証プライム上場。証券コード9552。2026年4月に社名変更。 |
| 佐上峻作氏 | 創業者・代表取締役会長 | 2026年4月にM&A総合研究所の代表取締役会長へ就任。 |
| 矢吹明大氏 | 代表取締役社長 | 2026年4月にM&A総合研究所の代表取締役社長へ就任。 |
| M&A支援機関登録制度 | 中小企業庁の制度 | M&A総合研究所は登録機関。登録データ上の専従者329名。 |
| 株式会社ストライク | 競合するM&A仲介会社 | 登録データ上の専従者343名、最低手数料2,000万円。 |
| M&Aキャピタルパートナーズ | 競合するM&A仲介会社 | 登録データ上の専従者203名、最低手数料2,500万円。 |
なお、会社概要に記載される従業員数と、登録データに記載されるM&A支援の専従者数は集計対象が異なるため、同じ数字として扱うことはできない。
中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録
M&A総合研究所は、中小企業庁の「M&A支援機関登録制度」に登録している。
この制度は、中小企業が安心してM&Aに取り組める環境を整備する目的で2021年8月に創設された。登録機関は、中小M&Aガイドラインの遵守などを宣言し、支援業務の適正化に取り組むことが求められる。
登録されている仲介会社やFAのサービスは、事業承継・M&A補助金の専門家活用枠における手数料補助の対象となり得る。
ただし、登録制度は営業許可や国による品質保証ではない。登録されているから必ず成約できる、あるいはすべての案件で最適な条件を実現できるという意味ではない点に注意したい。
ストライク・M&Aキャピタルパートナーズとの比較
同じ中小企業向けの大手仲介会社として、ストライクやM&Aキャピタルパートナーズも比較対象になる。
中小企業庁の登録データをもとにした2026年10月29日時点の情報では、M&A総合研究所の最低手数料は2,500万円、ストライクは2,000万円、M&Aキャピタルパートナーズは2,500万円となっている。
ただし、最低手数料だけで有利・不利を決めることはできない。成功報酬の算定基準が異なるからだ。
- M&A総合研究所:売り手の譲渡価格を基準に算定。
- ストライク:売り手のオーナー受取額を基準とする料金体系を公開。
- M&Aキャピタルパートナーズ:株式価額を基準とする料金体系。
同じ譲渡価格でも、負債や資産の扱い、算定基準によって成功報酬の総額は変わる。さらに、着手金や中間金の有無も異なるため、各社に同じ条件を提示して見積もりを取得することが合理的だ。
最低手数料2,500万円という水準は、全国の登録機関の最低手数料の中央値300万円と比べても高い。大手仲介会社としての人員体制や案件対応力と、費用負担のバランスをどう評価するかが選択のポイントになる。
【メリット・デメリット】M&A総合研究所をおすすめできる企業と注意点
ここまでの会社情報、料金体系、実績、口コミを踏まえると、M&A総合研究所には明確な強みがある一方、案件規模や契約形態によっては慎重な判断が必要になる。
メリット1:売り手の初期費用負担を抑えられる
売り手にとって最大のメリットは、成約まで着手金・中間金・月額報酬がかからないことだ。
事業承継を検討していても、すぐに会社を売却するか決められない経営者は少なくない。初期費用が不要であれば、企業価値や買い手候補について情報を集める段階から相談しやすい。
ただし、成約時には最低2,500万円の成功報酬が発生し得るため、無料で売却できるという意味ではない。
メリット2:AIと専門部署によるマッチング
AIを利用した候補先の抽出や、専門部署による買い手とのマッチングも強みだ。
企業同士の相性は、単純な売上規模や業種だけでは決まらない。事業の補完関係、顧客基盤、人材、地域、経営方針など、複数の要素を考慮する必要がある。
候補先を効率的に探せることは、事業承継を急ぐ企業にとってメリットになる。
メリット3:全国規模の案件に対応できる
東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、高崎、仙台などに拠点があり、地方企業のM&Aにも対応している。
地方の中小企業では、後継者不足に加え、同業者の減少や従業員の高齢化などが経営課題になることもある。地域外の買い手も含めて候補を探せることは、選択肢を広げる要因になる。
デメリット1:最低手数料2,500万円は小規模案件に重い
最も注意したいのは、最低成功報酬の高さだ。
譲渡価格が1億円の案件でも、最低手数料が適用されれば2,500万円の負担となる。譲渡価格が比較的小さい企業では、売却後にオーナーの手元に残る金額を大きく左右する。
小規模案件では、最低報酬が数百万円から設定されている仲介会社や、オンラインM&Aプラットフォームなども比較対象にしたい。
デメリット2:仲介方式による利益相反の可能性
M&A総合研究所は、売り手と買い手の双方と契約する仲介方式を採用している。
仲介方式には、双方の情報を共有しながら交渉を進めやすい利点がある。一方、売り手は譲渡価格を高くしたいのに対し、買い手は取得価格を抑えたいという利益相反が生じる可能性がある。
同社自身も中小M&Aガイドラインの遵守に関する公表資料で、仲介者が双方と契約する場合、譲渡価格の最大化が必ずしも重視されるとは限らないことを説明している。
売り手の利益を最優先にした助言を希望する場合は、売り手側だけと契約するFA方式の会社も比較したい。
デメリット3:スピード優先が必ずしも最善とは限らない
平均7.2ヶ月という成約期間は一つの判断材料になるが、早く成立することが必ずしも良いM&Aを意味するわけではない。
例えば、従業員の雇用維持、社名の存続、取引先との契約継続、創業者の引退時期などを重視する場合、価格以外の条件について時間をかけて交渉する必要がある。
短期間で複数の候補先を紹介してもらえることと、最適な譲渡先を見つけられることは別問題だ。スピードだけでなく、条件面の納得度を優先したい。
契約前に必ず確認したい5項目
- 手数料総額:最低報酬、成功報酬、消費税、外部専門家費用を含めた見積もりを取得する。
- 契約形態:仲介方式かFA方式か、双方の利益相反をどう管理するのかを確認する。
- 専任契約の期間:他社への相談やセカンドオピニオンが認められるかを確認する。
- テール条項:契約終了後に手数料が発生する対象企業と期間を確認する。
- 担当者の実績:自社と同じ業界・規模の成約経験や、具体的な支援内容を質問する。
特に、専任契約やテール条項は見落とされやすい。M&A総合研究所のガイドライン遵守に関する公表資料では、専任契約の期間は6ヶ月から1年を目安とし、テール期間は最長2〜3年以内とする方針が示されている。契約前に実際の条文を読み、内容を理解しておきたい。
【よくある質問】M&A総合研究所に関する疑問を解消
Q1:M&A総合研究所は売り手なら完全無料で利用できますか?
A1:相談、着手金、中間金、月額報酬は無料だが、M&Aが成立した場合には成功報酬が発生する。最低成功報酬は2,500万円なので、完全に費用がかからないサービスではない。
Q2:M&A総合研究所の最低手数料はいくらですか?
A2:売り手向けの最低成功報酬は2,500万円。譲渡価格が1億円の場合、5%の計算では500万円となるが、最低報酬が適用される。買い手には別の料金体系があり、譲渡対象資産額2億円以下の部分は2,500万円と設定されている。
Q3:M&A総合研究所の成約期間はどれくらいですか?
A3:2025年9月期の平均成約期間は7.2ヶ月。公式サイトでは最短43日の実績も紹介されている。ただし、業種や財務状況、買い手候補の有無、デューデリジェンスの内容などによって期間は変わる。
まとめ:M&A総合研究所は手数料と担当者の質を比較して判断しよう
M&A総合研究所は、AIを活用したマッチング、全国規模の支援体制、売り手向けの完全成功報酬制を特徴とするM&A仲介会社だ。2025年9月期には234件の成約を記録し、2026年9月期も約250件の成約を計画している。
一方、売り手の最低手数料2,500万円は決して小さな金額ではない。買い手には基本合意時の中間報酬も設定されており、双方で料金体系が異なる。また、仲介方式による利益相反や、担当者の経験、契約期間についても確認が必要だ。
【プロの結論】
M&A総合研究所が向いているのは、初期費用を抑えて売却活動を始めたい企業、成約スピードを重視する経営者、全国規模で買い手候補を探したい企業だ。
反対に、譲渡価格が比較的小さく最低手数料の負担が大きい企業や、特定業界に深く特化した助言を必要とする企業は、ほかの仲介会社やFAとの比較を優先したい。
最終的に重要なのは、会社の知名度や口コミ評価ではなく、担当者が自社の事情を理解し、納得できる条件でM&Aを進められるかどうかだ。
まずは2〜3社から同じ条件で見積もりを取り、手数料の総額、買い手候補、契約条項、担当者の専門性を比較する。そのうえで、自社の将来と従業員の利益を守れるパートナーを選ぶことが、後悔のない事業承継につながる。
(出典: ma 総合 研究 所(Yahoo!ニュース))