【2026年10月最新】円山動物園の緊急銃猟訓練とドローン避難誘導
2026年10月28日、円山動物園では、再び園内にヒグマが出没した場合を想定した実践的な訓練が実施されました。2025年の侵入事件を受け、野生動物への対応を一段と具体化する動きです。
10月28日の訓練で確認されたこと
HTB北海道ニュースなどの報道によると、訓練には札幌市職員やハンターなどが参加し、園内にヒグマが現れた場合の緊急銃猟の手順を確認しました。
今回の訓練で注目されたのは、札幌市の訓練として初めて実証されたドローンによる避難誘導です。
想定された対応は、主に次の流れです。
ドローンからは「この付近でヒグマが発見されました」といった避難を促す音声が流されました。人が立ち入りにくい場所の状況確認や、広範囲への情報伝達を効率化する狙いがあります。
ドローンには雪という課題も
一方、訓練では課題も明らかになりました。HTBの報道では、雪の影響によってドローンが飛行できなくなる場面があったとされています。
クマ対策では、動物を発見するだけでなく、周辺の人々を安全な場所へ移動させることが欠かせません。悪天候でドローンが使えない場合に備え、人による避難誘導や複数の連絡手段を確保する必要があります。
札幌市環境共生担当課の坂田一人課長も、ドローンを避難の呼びかけに活用する可能性に触れながら、今後の運用改善を進める考えを示しました。
2025年の捕獲と2026年の緊急銃猟訓練は別の対応
ここは誤解されやすいポイントです。2025年11月に捕獲されたヒグマは、園内に設置した箱わなにかかった後、電気止め刺しによって駆除されました。2026年10月の訓練で確認された緊急銃猟とは方法が異なります。
環境省が案内する緊急銃猟制度は、人の日常生活圏にクマやイノシシが出没した場合、安全確保などの条件を満たしたうえで、市町村が委託した捕獲者による銃猟を可能にする仕組みです。
2026年の訓練は、実際にクマを撃った事件ではありません。緊急時に関係機関が連携し、避難から捕獲までを安全に進められるか確認するための訓練でした。
【飼育中のクマの現在】マレーグマ・ホッキョクグマの最新情報
2026年の円山動物園では、野生ヒグマへの対策だけでなく、飼育中のクマにも新しい動きがありました。とりわけ話題になったのが、台湾から寄贈されたマレーグマ2頭です。
1. マレーグマの小熊妹と熊覇が4月23日に一般公開
2026年3月30日、台湾の台北市立動物園からマレーグマ2頭が円山動物園に到着しました。両園の動物交流による寄贈です。
小熊妹(シャオションメイ)
メス・18歳
熊覇(ションバー)
オス・18歳
来園日:2026年3月30日/一般公開開始:2026年4月23日
到着直後は新しい飼育環境に慣れるための馴致訓練が行われました。順調に環境に適応したことから、4月23日に一般公開が始まり、熱帯雨林館の屋内放飼場で交代展示する予定と発表されました。
ただし、2頭には2026年6月29日に意図しない同居という別のトラブルも発生しています。
6月29日に発生したマレーグマ2頭の意図しない同居
札幌市の6月30日付公式発表によると、6月29日午前10時40分頃、屋内展示場にいた熊覇が、小熊妹のいる屋外展示場に入り込む事案が起きました。
原因は、屋内と屋外を隔てる扉を2頭が同時に押し上げたことです。通常はクマが開けられない構造でしたが、内側と外側から同時に力が加わり、隙間ができてしまいました。
約15分間、2頭は組み合い、押さえつけるような行動を見せました。飼育担当者が呼びかけや餌による誘導を行い、それぞれ別の寝室へ収容。大きなけがにつながる攻撃は確認されず、2頭とも負傷していないと発表されています。
この事案を受け、熱帯雨林館の展示は一時中止されましたが、その後は再開されています。ただし、扉の改修が必要になったため、6月30日の公式発表では、当面は屋内展示場を使用せず、屋外展示場のみで展示すると案内されました。
2026年10月30日時点で、動物園の動物ニュース一覧には、この展示方法を変更したという後続の個別発表は掲載されていません。来園時には屋外展示場での観覧を想定し、当日の案内も確認してください。
2. ホッキョクグマのララ・リラ・ライトはどうなった?
ホッキョクグマについては、ララ、リラ、ライトの3頭の近況を分けて見る必要があります。
ララ:左後ろ足の傷で展示を中止
ララはメスで、1994年11月20日生まれの31歳です。2026年7月、左後ろ足に出血と腫れが確認され、7月24日に全身麻酔下で詳細な検査が行われました。
7月25日付の札幌市の発表によると、第4指と第5指の間に約2センチの裂傷があり、奥には約3センチの深さの空洞が確認されました。傷んだ組織を取り除き、洗浄・消毒や抗菌薬による治療を進めることになりました。
展示再開については、ララの体調や傷の回復状況を毎朝確認して判断するとされています。2026年10月30日時点で、公式の動物ニュース一覧には、この展示中止に続く再開告知が掲載されていません。ララを必ず見られると考えて来園するのは避けたほうがよいでしょう。
リラとライト:2026年の繁殖への取り組み
リラはメス、ライトはオスのホッキョクグマです。2026年1月から繁殖を目指して同居が進められ、2頭の距離の取り方や行動の変化などが観察されていました。
しかし、札幌市の3月27日付発表によると、交尾には至らず、発情が落ち着いてきたと判断されたため、同年度の同居は終了しました。その後は従来どおり、リラとライトを1頭ずつ交代で展示する方式に戻っています。
リラとライトの展示場所はホッキョクグマ館です。なお、動物の状態によっては展示場に出ていない時間帯もあります。
【来園前に確認】円山動物園のクマの展示場所と観覧状況
クマを目的に円山動物園へ行く場合、種類だけでなく展示施設と観覧条件を確認することが大切です。2026年10月時点の主な確認ポイントを整理します。
| クマの種類・個体 | 展示施設 | 観覧時の注意点 |
|---|---|---|
| エゾヒグマ | エゾヒグマ館 | 工事・設備点検による休止に注意 |
| ヒマラヤグマ | 高山館 | 10時頃~16時頃 |
| マレーグマ2頭 | 熱帯雨林館 | 最新の個別案内では屋外展示のみ |
| ララ | 旧世界の熊館 | 7月25日発表では傷の治療のため展示中止 |
| リラ・ライト | ホッキョクグマ館 | 1頭ずつ交代展示。状態により変更あり |
施設の配置と動物の紹介は札幌市の公式案内に基づいています。ララについては個体別の展示中止情報が優先されます。
クマの姿が見えなくても不在とは限らない
円山動物園では、動物福祉を考慮し、屋外展示場と屋内施設、非公開の寝室を動物自身が行き来できるようにしています。
2026年10月27日の公式展示案内でも、ホッキョクグマは自分が快適に過ごせる場所を選べる仕組みになっていると説明されています。特に暑い時期は、冷房の効いた非公開の寝室で過ごす時間が長くなる傾向があります。
したがって、展示場に姿が見えないからといって、必ずしも展示中止や体調不良を意味するわけではありません。
また、ヒマラヤグマは高山館で10時頃から16時頃までの観覧時間が案内されています。時間帯によっては、開園中でも見られない場合があるため注意しましょう。
2026年11月以降の開園時間と休園日
2026年10月30日現在、円山動物園の開園時間は夏期から冬期への切り替え時期にあります。
夏期(10月31日まで)
最終入園16:00
冬期(11月1日から)
最終入園15:30
通常の休園日
- 毎月第2・第4水曜日(祝日の場合は翌日)
- 4月・11月の第2水曜日を含む週の月曜日から金曜日
- 12月29日~31日
特に注意したいのは、2025年11月の臨時休園と2026年11月の定例休園を混同しないことです。
2026年11月は第2水曜日が11日なので、通常の休園規定により、11月9日(月)から13日(金)までが休園に該当します。これは2025年のヒグマ侵入事件による休園とは別のものです。
展示内容や休園日は変更される場合があります。遠方から訪れる場合は、出発前に札幌市円山動物園の公式サイトで最新情報を確認してください。
【円山動物園のクマ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2025年に円山動物園へ侵入したヒグマは現在も園内にいますか?
A1:いいえ。2025年11月12日に園内の箱わなで捕獲され、駆除されています。札幌市の公式資料では、駆除後に目撃情報は確認されていません。現在展示されているエゾヒグマは、別の飼育個体です。
Q2:円山動物園にヒグマが侵入した理由は何ですか?
A2:園内の野生復帰施設に置かれていたシマフクロウ用の餌、ホッケなどを狙っていた可能性が報道されています。実際に餌の紛失や施設の金網破損が確認され、捕獲時の箱わなにもホッケが使われました。
Q3:2026年現在、円山動物園でマレーグマやホッキョクグマは見られますか?
A3:マレーグマの小熊妹と熊覇は2026年4月23日から一般公開されています。ただし、6月の扉のトラブルを受け、最新の個別発表では屋外展示場のみでの展示となっています。ホッキョクグマのリラとライトは交代展示が基本ですが、ララは7月に足の傷の治療で展示中止となりました。いずれも来園当日の展示案内を確認してください。
まとめ:円山動物園のクマは野生個体と飼育個体を分けて確認することが重要
円山動物園のクマをめぐる2025年から2026年の動きを整理すると、注目すべきポイントは大きく3つあります。
第一に、2025年11月のヒグマ侵入事件です。11月9日の足跡発見から11月12日の捕獲・駆除まで、動物園は臨時休園や監視体制の強化などの対応を進めました。飼育動物への被害はありませんでしたが、3メートルの外周フェンスを越えた事実は、都市部に隣接する動物園の安全管理に新たな課題を突きつけました。
第二に、2026年10月28日の緊急銃猟訓練です。ドローンを利用した避難誘導は有効性が期待される一方、雪や悪天候への対応という課題も浮かび上がりました。今後は機材の活用だけでなく、人による避難誘導を含めた総合的な対策が求められます。
第三に、飼育中のクマたちの近況です。マレーグマの小熊妹と熊覇は一般公開が始まり、ホッキョクグマのリラとライトには繁殖への取り組みが行われました。一方、ララは足の治療を優先する状況にあります。
【プロの結論】 円山動物園のクマ情報を正しく理解するには、次の3点を判断基準にしてください。
- 野生のヒグマの侵入事件と、園内で飼育されているクマの情報を混同しない。
- 捕獲・駆除という過去の事件と、2026年の緊急銃猟訓練を区別する。
- 動物の一般公開開始と、来園当日に実際に観覧できることは別だと理解する。
円山動物園は、野生動物との共存を考える場所であると同時に、飼育動物の健康と安全を守る施設でもあります。クマの展示を楽しむ際には、最新の公開情報と動物福祉への配慮を確認しながら、北海道の自然と野生動物が抱える課題にも目を向けたいところです。 (出典: 円山 動物園 クマ(Yahoo!ニュース))