【2026年W杯】ブラジルが2-1で勝利、日本代表に残された課題
2025年の歴史的勝利から約8か月後、両国は2026 FIFAワールドカップで再び対戦した。舞台は米国ヒューストン。2026年6月29日、決勝トーナメントのラウンド32で、日本はブラジルに1-2で敗れた。
親善試合で勝った日本が、今度はW杯という本番の舞台でブラジルに挑む。両国の実力を測るうえでも、大きな意味を持つ一戦だった。
佐野海舟の先制点で日本がリード
森保一監督は3バックを採用。GK鈴木彩艶を最後尾に、冨安健洋、谷口彰悟、伊藤洋輝が最終ラインを形成した。
中盤では佐野海舟と鎌田大地がコンビを組み、堂安律と中村敬斗が両サイドを担当。伊東純也と前田大然が上田綺世の後方に位置する構成だった。
日本は守備の陣形をコンパクトに保ち、ブラジルのパスワークを制限。ボールを奪ってから素早く攻撃へ移行する戦術を徹底した。
その成果が29分に表れる。佐野海舟が中盤で相手の横パスをカットすると、そのまま前進。ペナルティーエリア外から低く正確なシュートを放ち、ゴール右隅へ流し込んだ。
日本が1-0で前半を終え、再びブラジルを追い詰める展開となった。
後半のブラジルの修正力が勝敗を分けた
後半に入ると、ブラジルのカルロ・アンチェロッティ監督は攻撃の形を修正した。
中盤の選手が日本の守備ラインと中盤の間に入り込む回数を増やし、両サイドを広く使ってクロスを供給。日本の守備ブロックを左右に動かしながら、徐々にゴール前へ圧力をかけていった。
56分、右サイドからのクロスにカゼミーロが反応し、ヘディングで同点ゴールを決めた。
日本は自陣深くまで押し込まれ、セカンドボールの回収にも苦戦。攻撃に転じるための時間とスペースを確保できなくなった。
そして90+5分、ガブリエウ・マルチネッリが決勝ゴールを記録。ブラジルが2-1で逆転勝利を収め、ラウンド16進出を決めた。
2025年と2026年の試合から見える戦術的な違い
2試合を比較すると、日本の強みと課題がはっきりする。
2025年は後半の前線プレスでブラジルのミスを誘い、伊東純也のクロスやセットプレーから得点を重ねた。一方、2026年は前半に日本の守備が機能したものの、ブラジルが後半に攻撃の幅を広げると、押し込まれる時間が長くなった。
つまり、日本はブラジルに対して有効な守備戦術と速攻を実行できる段階に到達している。しかし、相手が試合中に戦術を変更し、攻撃の強度を上げてきた際に、90分間対応し続ける能力には改善の余地がある。
森保監督も試合後、世界トップレベルとの差が残っていることを認める一方、以前より長い時間試合をコントロールできたことや、守備面での進歩を評価していた。
2026年W杯での敗戦は、2025年の勝利を否定するものではない。むしろ、日本がブラジルに勝つための条件と、勝利を継続するために必要な条件の違いを明確にした試合だった。
【FIFAランキングで比較】ブラジル代表と日本代表の実力差は?
日本とブラジルの実力を比較する際、参考になるのが国際サッカー連盟(FIFA)の男子世界ランキングだ。
2026年10月7日発表の最新ランキングでは、ブラジルが6位、日本が17位。日本はアジア勢トップを維持しているものの、世界ランキングではブラジルが11ランク上に位置している。
| 比較項目 | ブラジル代表 | 日本代表 |
|---|---|---|
| FIFAランキング | 6位 | 17位 |
| 2026年W杯対戦結果 | 2得点 | 1得点 |
| 2025年10月の対戦 | 2得点 | 3得点 |
| 2026年W杯成績 | ラウンド16進出 | ラウンド32敗退 |
| W杯優勝回数 | 5回 | 0回 |
ブラジルの強さは個人技だけではない
ブラジルサッカーと聞くと、ドリブルや華麗なテクニックを思い浮かべる人は多い。しかし、代表チームの強さは個人技だけで説明できない。
攻撃では、選手同士の距離感やパス交換によって相手の守備ブロックを動かし、空いたスペースへ選手が走り込む。守備では、ボールを失った直後の切り替えや、相手のカウンターを止める対応力も求められる。
2026年W杯の日本戦で象徴的だったのは、後半に入ってからの修正力だ。前半は日本の守備を崩しきれなかったが、サイドを広く使い、クロスを増やすことで試合の流れを変えた。
個人の能力に加え、試合中に相手の弱点を見つけて修正できることが、ブラジルの強みとなっている。
日本代表は世界の強豪と競える段階に来たのか
日本代表も海外クラブでプレーする選手が増え、欧州の高い競争環境で経験を積んできた。守備の組織化、選手間の連係、ボールを奪ってから攻撃へ移るスピードは、以前と比較して大きく向上している。
2025年のブラジル戦では、相手のミスを逃さず3得点を挙げた。2026年のW杯でも、先制点を奪ってブラジルを苦しめた。
一方、W杯のような勝ち抜き方式の大会では、一瞬の判断ミスやセカンドボールへの対応が勝敗を左右する。日本が世界トップクラスと互角に渡り合うには、守備を耐え続けるだけでなく、自分たちがボールを保持して試合の流れを変える力も必要になる。
ランキングの差はまだ存在する。しかし、15試合の対戦結果と直近2試合の内容を見る限り、日本がブラジルを一方的に恐れる時代は変わりつつある。
【2026年11月14日再戦】シンガポールでブラジル代表と再び激突
日本代表とブラジル代表は、2026年11月14日にシンガポールで再び対戦する予定だ。2026年W杯での敗戦から約4か月半後に実現する再戦であり、両国の現在地を確認する重要な機会となる。
2026年 MIZUHO BLUE CHALLENGE
大会
THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE
対戦
SAMURAI BLUE vs ブラジル
キックオフ
18:15(現地時間)
日本時間
19:15
会場
シンガポール・ナショナルスタジアム
テレビ放送
テレビ朝日系全国ネット
ネット配信
U-NEXT(無料ライブ配信)
再戦の舞台はシンガポール・ナショナルスタジアム
今回の大会名は「MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE」。2026年11月13日から17日まで開催され、日本、ブラジル、シンガポール、パラグアイの4か国が参加する。
日本対ブラジルは11月14日18時15分(現地時間)にキックオフ。日本時間では同日19時15分となる。
大会の試合は90分で終了し、延長戦やPK戦は実施されない。試合終了時に同点であれば引き分けとなり、最終順位も決定しない形式だ。
テレビ放送はテレビ朝日系全国ネットでの生中継が予定されている。U-NEXTでも無料ライブ配信と見逃し配信が予定されている。
11月14日の試合で注目したい3つのポイント
1.ブラジルのサイド攻撃に対応できるか
2026年W杯で日本が失点を重ねた要因の一つが、ブラジルのサイドからのクロスだった。日本の守備陣が横方向への移動を強いられた結果、中央でのマークやセカンドボールへの対応が難しくなった。再戦では、サイドの守備と中央のカバーを連動させられるかが注目される。
2.前線からのプレスを90分間維持できるか
2025年の勝利では、日本の積極的な前線プレスがブラジルのミスを誘った。一方、2026年W杯では後半に押し込まれ、攻撃へ転じる回数が減少した。前線の選手だけに負担をかけず、中盤や最終ラインも連動したプレスを実行できるかが重要になる。
3.途中出場の選手が試合を変えられるか
強豪国との対戦では、先発メンバーの能力だけでなく、後半に投入される選手の質も重要だ。ブラジルのように交代によって攻撃の形を変えられるチームに対抗するには、日本も選手層を生かした柔軟な対応が求められる。
今回の再戦は、W杯のような勝ち抜き戦とは異なる。勝敗だけでなく、戦術の修正や選手の組み合わせを試す機会としても価値がある。
【プロの結論】日本代表はブラジルに勝てるチームへ進化したのか
2025年の3-2と2026年の1-2。この2試合を並べると、日本代表の成長と課題が同時に見えてくる。
かつての日本はブラジルの技術やスピードに対応するだけで精いっぱいだった。しかし、現在は相手の攻撃を組織的に抑え、ボールを奪って速攻を仕掛け、実際に複数得点を奪えるようになっている。
ただし、1試合で勝利できることと、世界最高峰のチームと安定して競い続けることは別の問題だ。
評価すべきは勝敗だけではなく試合を支配する能力
2025年の勝利は、日本がブラジルに対して有効な戦術を実行できることを証明した。一方、2026年W杯ではブラジルの戦術変更に対応しきれず、試合終盤に決勝点を許した。
今後、日本がさらに成長するためには、次の3点が重要になる。
- 守備の持続性:相手にボールを保持されても、90分間にわたって守備組織を維持すること。
- 攻撃の多様性:カウンターやセットプレーだけでなく、ボールを保持して相手の守備を崩すこと。
- 選手層の強化:先発選手が交代しても、攻守の強度を落とさないチームを作ること。
特に3つ目は、ブラジルとの差を縮めるうえで見逃せない。強豪国は複数のポジションに高い能力を持つ選手をそろえ、試合中に戦術を変更できる。日本も主力選手への依存を減らし、交代選手が試合の流れを変えられる環境を整える必要がある。
ブラジルに勝った2025年は、日本サッカーにとって歴史的な一日だった。そして2026年W杯での敗戦は、次の段階へ進むための課題を突きつけた。
11月14日のシンガポールでの再戦は、その課題に対する日本代表の回答を確認する一戦となる。
ブラジルサッカーと日本代表に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本代表とブラジル代表の通算対戦成績は?
A1:2026年10月30日時点で、男子A代表同士の対戦は15試合。日本の1勝2分12敗だ。2025年10月14日の初勝利以前は13試合で0勝2分11敗だった。
Q2:日本代表がブラジル代表に初めて勝った試合はいつ?
A2:2025年10月14日のキリンチャレンジカップ2025だ。東京スタジアムで2点を先行された日本が、南野拓実、中村敬斗、上田綺世の後半3得点で3-2の逆転勝利を収めた。
Q3:日本対ブラジルの次の試合はいつ、どこで開催される?
A3:2026年11月14日、シンガポール・ナショナルスタジアムで開催予定だ。キックオフは現地時間18時15分、日本時間19時15分。テレビ朝日系全国ネットで生中継、U-NEXTで無料ライブ配信が予定されている。
まとめ:ブラジル代表との再戦が示す日本代表の未来
日本代表とブラジル代表の対戦成績は、2026年10月30日時点で15試合1勝2分12敗。長い歴史の中でブラジルが圧倒的に優位だったが、2025年10月14日の3-2の逆転勝利によって、日本は大きな壁を乗り越えた。
2026年W杯ではブラジルに1-2で敗れたものの、佐野海舟の先制点など、日本の成長を示す場面もあった。後半の戦術変更に対応しきれなかったことは、今後の強化に向けた重要な課題となっている。
2026年11月14日のシンガポールでの再戦では、ブラジルのサイド攻撃への対応、前線からのプレス、選手交代による試合の修正力に注目したい。
ブラジルに一度勝ったことは歴史的な成果だ。しかし、日本が目指すべきなのは一度の勝利ではなく、世界の強豪と何度対戦しても勝利を狙えるチームになることだ。11月の再戦は、その進化を測る重要な試金石となる。 (出典: ブラジル サッカー 日本 代表(Yahoo!ニュース))