ロキソニンとカロナールの違いは?効果・副作用・併用の注意点を2026年最新情報で徹底比較
頭痛や発熱、歯痛、生理痛などで処方されることの多い「ロキソニン」と「カロナール」。どちらも解熱鎮痛薬ですが、含まれる成分や作用の仕組み、副作用のリスクは大きく異なります。ロキソニンは炎症を抑える作用を持つNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、カロナールはアセトアミノフェンを主成分とする解熱鎮痛薬です。
2026年10月現在、PMDA(医薬品医療機器総合機構)に掲載されている添付文書では、カロナール錠の最新改訂は2026年8月25日。一方、医療用ロキソニン錠60mgの掲載添付文書は2025年3月5日版です。両剤の最新情報を踏まえ、痛みや熱に対する効果、胃腸障害、腎機能障害、肝機能障害、妊娠・授乳中の使用、子どもへの処方、併用の注意点まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 成分の違い:ロキソニンはロキソプロフェン、カロナールはアセトアミノフェンが主成分。
- 作用の違い:ロキソニンは鎮痛・解熱に加えて抗炎症作用があり、カロナールは主に鎮痛・解熱に働く。
- 副作用の違い:ロキソニンは胃腸障害や腎機能への影響、カロナールは過量服用による肝障害に注意。
- 使い分け:炎症を伴う痛みにはロキソニンが選択されることがあり、胃腸や腎臓への負担を考慮する場合にはカロナールが検討される。
- 併用の注意:自己判断で2剤を一緒に飲まず、医師や薬剤師の指示に従う。
【基本知識】ロキソニンとカロナールは成分も作用の仕組みも違う
最初に押さえておきたいのは、ロキソニンとカロナールは同じ解熱鎮痛薬でも、薬理学的には異なるグループに分類されるという点です。
ロキソニンの主成分はロキソプロフェン
ロキソニンは、第一三共が販売する解熱鎮痛消炎薬のブランドです。有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物で、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に分類されます。
NSAIDsは、体内で炎症や痛み、発熱に関係するプロスタグランジンの生成を抑える薬です。シクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素の働きを阻害することで、痛みや炎症を軽減します。
ロキソプロフェンには、主に次の3つの作用があります。
- 鎮痛作用:痛みを引き起こしたり増強したりする物質の生成を抑える。
- 抗炎症作用:炎症に伴う腫れや痛みを軽減する。
- 解熱作用:発熱に関係するプロスタグランジンの生成を抑える。
歯痛、腰痛、関節痛、抜歯後の痛みなど、炎症が関係する症状にも使用されます。
なお、ロキソプロフェンはプロドラッグです。服用後に体内で吸収され、活性代謝物に変化して作用します。ただし、プロドラッグだから胃への負担や消化管出血のリスクがなくなるわけではありません。
カロナールの主成分はアセトアミノフェン
カロナールは、あゆみ製薬が販売するアセトアミノフェン製剤のブランドです。有効成分はアセトアミノフェンで、鎮痛作用と解熱作用を持ちます。
ロキソニンと大きく異なるのは、末梢での抗炎症作用がほとんどないことです。
アセトアミノフェンは主に中枢神経系に作用し、痛みの伝達や体温調節に関係する仕組みに働きかけます。詳細な作用機序には未解明の部分もありますが、中枢でのCOX阻害などが関係すると考えられています。
そのため、発熱や頭痛などの症状を和らげる目的で使用される一方、炎症そのものを抑える薬としてはロキソニンと性質が異なります。
日本ペインクリニック学会も、NSAIDsとアセトアミノフェンの違いについて、前者には鎮痛・解熱・抗炎症作用があり、後者には鎮痛・解熱作用がある一方、抗炎症作用はほとんどないと説明しています。
【効果を徹底比較】ロキソニンとカロナールはどっちが効く?
「ロキソニンのほうが強い」「カロナールは効き目が弱い」といった説明を見かけることがあります。しかし、薬の効果は痛みの原因、症状の程度、服用量、体質などによって変わります。
一律にどちらが優れているとは判断できません。特に、炎症が関係する痛みなのか、発熱や頭痛が中心なのかによって、選択の考え方が変わります。
ロキソニンとカロナールの違いを一覧表で比較
| 比較項目 | ロキソニン | カロナール |
|---|---|---|
| 主成分 | ロキソプロフェン | アセトアミノフェン |
| 薬の分類 | NSAIDs | 解熱鎮痛薬 |
| 鎮痛作用 | あり | あり |
| 解熱作用 | あり | あり |
| 抗炎症作用 | あり | ほとんどない |
| 胃腸への影響 | 胃痛・胃潰瘍・消化管出血などに注意 | 一般にNSAIDsより胃腸への負担が少ない |
| 腎臓への影響 | 腎機能低下や急性腎障害に注意 | 一般にNSAIDsより影響が少ないが、腎障害にも注意 |
| 肝臓への影響 | まれに肝機能障害 | 過量服用などによる重篤な肝障害に注意 |
| 小児への使用 | 一般用ロキソニンSは15歳未満使用不可 | 医療用製剤は体重などに応じて小児にも使用される |
| 妊娠中 | 妊娠後期は使用しない | 医師が必要性を判断して使用する |
| 代表的な用途 | 炎症を伴う痛み、歯痛、関節痛など | 発熱、頭痛、さまざまな痛み |
この比較で重要なのは、ロキソニンは炎症を抑える働きがある一方、カロナールは炎症を直接抑える作用がほとんどないという点です。
頭痛や発熱にはどちらが向いている?
頭痛や発熱では、どちらも選択肢になります。
例えば、発熱に伴う頭痛や全身の痛みを和らげる場合には、カロナールが処方されることがあります。胃腸への負担や持病などを考慮して選ばれることもあります。
一方、炎症を伴う痛みが強い場合には、ロキソニンが選択されることがあります。
ただし、頭痛には緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛など複数の種類があります。鎮痛薬だけで対応できるとは限らず、痛みが繰り返す場合には原因に応じた治療が必要です。
歯痛・生理痛・関節痛ではどう違う?
歯痛や抜歯後の痛みでは、炎症が関係することが多いため、ロキソニンが選ばれることがあります。カロナールも歯痛や処置後の痛みに使用されます。
生理痛では、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが子宮の収縮や痛みに関係します。NSAIDsはその生成を抑えるため、ロキソニンが選択肢になります。ただし、胃腸障害や腎機能などのリスクを考慮する必要があります。
関節痛や腰痛では、炎症の程度や痛みの原因によって選択が変わります。変形性関節症などでは、アセトアミノフェン単独の効果が十分でないケースもあります。
なお、神経障害性疼痛のように、神経そのものの異常が原因となる痛みでは、どちらの薬も十分な効果が得られない場合があります。
つまり、単純に強い薬を選ぶのではなく、痛みの原因に合った薬を選ぶことが大切です。
【副作用の違い】胃痛・腎機能障害・肝機能障害のリスク
ロキソニンとカロナールを使い分けるうえで、特に重要なのが副作用です。
ロキソニンでは胃腸や腎臓への影響、カロナールでは肝臓への影響が代表的な注意点として挙げられます。ただし、どちらも重大な副作用が起こる可能性があり、完全に安全な薬というわけではありません。
ロキソニンは胃痛・胃潰瘍・消化管出血に注意
NSAIDsはプロスタグランジンの生成を抑えますが、プロスタグランジンには胃粘膜を保護する働きもあります。
そのため、ロキソニンを服用すると胃の防御機能が弱まり、胃部不快感、腹痛、吐き気、胃潰瘍などが生じる可能性があります。
まれではありますが、消化管出血や消化管穿孔といった重大な副作用も報告されています。
特に次のような人は注意が必要です。
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍を経験したことがある人
- 胃腸が弱く、鎮痛薬で胃痛が出やすい人
- 高齢者
- 抗凝固薬などを服用している人
- 脱水状態にある人
ロキソニンの服用では、なるべく空腹時を避けることが添付文書にも記載されています。ただし、食後に飲めば胃潰瘍などの副作用を完全に防げるわけではありません。
ロキソニンは腎機能にも影響する
腎臓では、プロスタグランジンが血流を維持する働きを担っています。
ロキソニンによってその生成が抑制されると、腎臓への血流が低下し、腎機能に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に注意したいのは、慢性腎臓病がある人、高齢者、脱水状態の人、利尿薬などを使用している人です。
PMDAの医療用ロキソニン添付文書では、重篤な腎機能障害がある患者への投与は禁忌とされ、腎障害やその既往歴がある患者についても注意が求められています。
尿量の減少、むくみ、強い倦怠感などが現れた場合は、服用を中止して速やかに医療機関へ相談してください。
カロナールは肝機能障害に注意
カロナールの主成分であるアセトアミノフェンは、適切な用量で使用すれば比較的使いやすい解熱鎮痛薬です。
しかし、過量服用すると肝臓に有害な代謝物が増え、重篤な肝障害を引き起こす可能性があります。
特に注意したいのは次のようなケースです。
- 決められた用量を超えて服用する
- アセトアミノフェンを含む風邪薬と重複して飲む
- 長期間にわたって高用量を使用する
- 日常的に多量の飲酒をしている
- 絶食や低栄養状態、脱水状態にある
2026年8月25日改訂のカロナール錠添付文書では、重篤な肝障害に対する警告が記載されています。特に1日総量1,500mgを超える高用量で長期間使用する場合には、定期的な肝機能検査などが必要とされています。
また、重篤な肝障害がある患者には投与できません。腎機能障害や低栄養など、グルタチオンの低下に関係する状態では、代謝性アシドーシスなどにも注意が必要です。
カロナールは胃に優しいから何錠飲んでも大丈夫、という認識は危険です。
【服用方法と併用】空腹時・服用間隔・市販薬と処方薬の違い
同じ成分の薬でも、市販薬と医療用医薬品では用法・用量や対象年齢が異なります。商品名だけで判断せず、手元にある薬の添付文書を確認することが欠かせません。
空腹時に飲んでも大丈夫?
ロキソニンは、空腹時の服用を避けることが望ましいとされています。胃粘膜への負担を考慮し、なるべく食後などに服用するのが基本です。
カロナールも、医療用添付文書では空腹時の投与を避けることが望ましいとされています。
カロナールはNSAIDsより胃腸への負担が少ないとされますが、空腹時でも必ず問題がないという意味ではありません。
市販のロキソニンSとカロナールAの服用間隔
市販薬の場合、製品ごとに決められた用法・用量を守る必要があります。
代表的な製品であるロキソニンSとカロナールAを比較すると、次のようになります。
- ロキソニンS:15歳以上は1回1錠。通常1日2回までですが、再度症状が現れた場合は3回目を服用できます。服用間隔は4時間以上です。
- カロナールA:15歳以上は1回1錠(アセトアミノフェン300mg)、1日3回まで。服用間隔は4時間以上です。
どちらも15歳未満は服用できません。市販薬の用量を自己判断で増やしたり、服用間隔を短縮したりすることは避けてください。
医療用カロナールは処方目的によって用量が異なる
病院で処方されるカロナールは、200mg、300mg、500mgなど複数の規格があります。
2026年8月25日改訂の添付文書では、成人の鎮痛目的の場合、通常1回300〜1,000mg、投与間隔は4〜6時間以上、1日総量4,000mgが上限とされています。
一方、急性上気道炎に伴う解熱・鎮痛では、通常1回300〜500mgで、原則1日2回まで、1日最大1,500mgという別の用量設定です。
このように、同じカロナールでも処方目的によって用量が違います。添付文書に記載された上限は、すべての患者がその量まで服用してよいという意味ではありません。実際の服用量は医師の指示に従ってください。
ロキソニンとカロナールの併用はできる?
作用機序が異なるため、医療現場では患者の状態や治療目的に応じて、NSAIDsとアセトアミノフェンを組み合わせることがあります。
しかし、自己判断でロキソニンとカロナールを同時に服用することは避けてください。
カロナールの医療用添付文書では、他の消炎鎮痛剤との併用を避けることが望ましいとされています。また、ロキソニンの添付文書でも他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましいと記載されています。
市販のロキソニンSやカロナールAについても、服用中は他の解熱鎮痛薬や風邪薬などを併用しないよう注意事項が設けられています。
特に気をつけたいのが、風邪薬との成分重複です。総合感冒薬にはアセトアミノフェンが含まれている場合があり、カロナールと一緒に飲むと知らないうちに過量服用となる可能性があります。
医師から2剤を処方された場合は、服用するタイミング、回数、追加服用の条件を確認してください。
【妊娠・授乳・子ども】年齢やライフステージによる選び方
薬の選択では、症状だけでなく、妊娠の有無、授乳状況、年齢、持病なども考慮する必要があります。
妊娠中はカロナールが選択肢になりやすい
妊娠中の解熱鎮痛薬は、胎児への影響を考慮して慎重に選択する必要があります。
アセトアミノフェンは、妊娠中の痛みや発熱に対する第一選択薬として使用されています。
PMDAが2025年11月に公表した医薬品・医療機器等安全性情報では、妊娠中のアセトアミノフェンについて、従来どおり慎重な判断のもとで使用可能とする情報が示されています。
一部の研究では子どもの発達への影響が指摘されましたが、その後の国内外の大規模研究では、アセトアミノフェンそのものが原因とはいえない結果も示されています。
ただし、妊娠中なら無条件に安全ということではありません。必要性を主治医が判断し、できるだけ必要最小限の使用にとどめることが基本です。
一方、ロキソニンなどのNSAIDsは、妊娠後期に使用すると胎児の動脈管収縮や腎機能への影響などが生じる可能性があります。医療用ロキソニンでは妊娠後期の投与が禁忌とされ、それ以外の時期も治療上の有益性が危険性を上回る場合に限って使用を検討します。
市販のロキソニンSでは、出産予定日12週以内の妊婦は服用してはいけないとされています。
授乳中はどう考える?
授乳中の薬については、母乳への移行量や乳児への影響を考慮して判断します。
国立成育医療研究センターの「授乳中に安全に使用できると考えられる薬」の2025年8月改訂リストには、アセトアミノフェンとロキソプロフェンの両方が掲載されています。
ただし、医療用ロキソニンの添付文書では動物実験で乳汁中への移行が報告されており、授乳の継続または中止について、治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮するよう記載されています。
カロナールについても、実際の服用量や乳児の状態などによって判断が異なります。授乳中であることを医師や薬剤師に伝え、個別に確認してください。
子どもにはカロナールが使われることが多い
子どもの発熱や痛みに対しては、体重に応じて投与量を調整できるアセトアミノフェンが広く使用されています。
医療用カロナールの添付文書では、幼児・小児の解熱・鎮痛について、通常1回あたり体重1kgにつき10〜15mg、投与間隔は4〜6時間以上とされています。
1日総量は60mg/kgが上限で、小児科領域の用量では1回最大500mg、1日最大1,500mgという制限も設けられています。
ただし、これは医療用製剤の添付文書上の用量です。子どもの年齢、体重、症状、製剤の種類に応じて医師が判断する必要があります。
一方、一般用ロキソニンSとカロナールAは、どちらも15歳未満には使用できません。市販薬の年齢制限と、医療用製剤の小児への使用条件を混同しないことが大切です。
【2026年最新情報】添付文書の改訂と見落としやすい服用上の注意
薬の安全性を確認するうえで重要なのが、PMDAに掲載されている電子化された添付文書です。製品の説明書だけでなく、医療用医薬品の改訂状況も確認する必要があります。
カロナール錠は2026年8月25日改訂
2026年8月25日付で、カロナール錠200・300・500の添付文書が改訂されています。
現行の添付文書で特に注意したいのは、次の項目です。
- 重篤な肝障害に関する警告
- アセトアミノフェンを含む他剤との重複服用による過量投与の危険性
- アルコール多量常飲者や低栄養・脱水状態にある患者への注意
- 重篤な腎障害や肝障害などを背景とする代謝性アシドーシスへの注意
- 長期投与や高用量投与時の肝機能検査
特に重要なのは、風邪薬などに含まれるアセトアミノフェンとの重複です。薬の商品名が異なっていても、有効成分が同じ場合があります。
ロキソニンの医療用添付文書は2025年3月5日版
2026年10月31日時点で、PMDAに掲載されているロキソニン錠60mg・細粒10%の添付文書は2025年3月5日版です。
ロキソニンについては、消化管出血、消化性潰瘍、急性腎障害、肝機能障害、喘息発作などの重大な副作用が記載されています。
なお、ロキソプロフェンの後発医薬品には2026年に改訂された製品もあります。成分が同じでも、製品ごとの最新の添付文書を確認することが必要です。
市販薬と処方薬は同じ名前でも用量が違う
ロキソニンSと医療用ロキソニン錠60mgは、同じロキソプロフェンを含みますが、使用条件は同じではありません。
カロナールと市販のカロナールAも、どちらもアセトアミノフェン製剤ですが、用量や対象年齢、効能・効果が異なります。
市販薬は一般の人が説明書に従って使用できるよう、対象年齢や1日の服用回数などが設定されています。医療用医薬品は、診断や患者の状態に合わせて医師が用量を調整します。
処方薬のカロナール500mgを市販のカロナールAと同じ感覚で扱ったり、別の風邪薬と重ねたりすることは避けてください。
服用を中止して受診したい危険な症状
解熱鎮痛薬を服用した後、次のような症状が現れた場合は、重大な副作用の可能性があります。
- 胃腸:激しい腹痛、吐血、黒色便、血便。
- 腎臓:尿量の著しい減少、全身のむくみ。
- 肝臓:皮膚や白目が黄色くなる、褐色尿、強い倦怠感。
- アレルギー:全身のじんましん、顔や喉の腫れ、息苦しさ。
- 皮膚:広範囲の発疹、水疱、粘膜のただれ。
こうした症状が現れた場合は服用を中止し、速やかに医療機関へ相談してください。呼吸困難や吐血などの緊急性が高い症状では、救急受診が必要です。
【プロの結論】症状・体質別に考えるロキソニンとカロナールの選び方
ロキソニンとカロナールは、どちらが優秀かを競う薬ではありません。作用の違いと副作用の特徴を理解し、症状や体質に合わせて使い分けることが大切です。
ロキソニンが選択肢になりやすいケース
- 炎症を伴う歯痛や抜歯後の痛み
- 炎症が関係する関節痛や腰痛
- 生理痛など、プロスタグランジンが関係する痛み
- 医師がNSAIDsの抗炎症作用を必要と判断した場合
ただし、胃潰瘍、腎機能障害、NSAIDsによる喘息発作の既往などがある場合は、安易に選択できません。
カロナールが選択肢になりやすいケース
- 発熱に伴う頭痛や全身の痛み
- 胃腸への負担をできるだけ抑えたい場合
- NSAIDsの使用が適さない患者の解熱・鎮痛
- 小児の発熱や痛みで、医師が使用を判断した場合
- 妊娠中に医師が必要性を認めた場合
ただし、肝機能障害がある場合や多量飲酒、低栄養などの状態では慎重な判断が必要です。
どちらも自己判断で使用しないほうがよいケース
次のような人は、薬を選ぶ前に医師や薬剤師への相談が必要です。
- 腎臓や肝臓に持病がある人
- 胃潰瘍や消化管出血の既往がある人
- 妊娠中、妊娠の可能性がある人
- 抗凝固薬や利尿薬などを服用している人
- 複数の風邪薬や鎮痛薬を使用している人
- 高齢者や脱水状態にある人
また、熱中症が疑われる場合は、ロキソニンやカロナールで熱を下げようとするのは適切ではありません。熱中症では体温上昇の原因が感染症などとは異なるため、身体を冷やす応急処置や適切な医療対応が優先されます。
【ロキソニンとカロナールの違い】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ロキソニンとカロナールはどちらが強い薬ですか?
A1:一律にどちらが強いとはいえません。ロキソニンには抗炎症作用があり、炎症を伴う痛みに適する場合があります。カロナールは主に鎮痛・解熱作用を持ち、胃腸への負担などを考慮して選択される場合があります。
Q2:ロキソニンとカロナールは一緒に飲んでも大丈夫ですか?
A2:医師が治療上必要と判断して併用するケースはありますが、自己判断で同時に服用することは避けてください。添付文書でも他の消炎鎮痛剤との併用には注意が求められています。必ず医師や薬剤師に確認してください。
Q3:胃が弱い人はロキソニンとカロナールのどちらがよいですか?
A3:一般的には、NSAIDsであるロキソニンよりカロナールのほうが胃腸への負担が少ないとされています。ただし、カロナールにも副作用があるため、胃潰瘍などの持病がある場合は医師に相談してください。
Q4:空腹時にカロナールやロキソニンを飲んでもよいですか?
A4:どちらも、なるべく空腹時を避けて服用することが望ましいとされています。特にロキソニンは胃腸障害に注意が必要です。食後の服用でも副作用を完全に防げるわけではありません。
Q5:カロナールは肝臓に悪いというのは本当ですか?
A5:過量服用や長期間の高用量使用などによって、重篤な肝障害が起こる可能性があります。風邪薬などに含まれるアセトアミノフェンとの重複にも注意が必要です。決められた用量を守ってください。
Q6:妊娠中はロキソニンとカロナールのどちらを選ぶべきですか?
A6:アセトアミノフェンは妊娠中の痛みや発熱に対する第一選択薬として使用されています。一方、ロキソニンなどのNSAIDsは妊娠後期に胎児への影響が懸念されます。妊娠中は自己判断せず、主治医に相談してください。
Q7:子どもにロキソニンやカロナールを飲ませてもよいですか?
A7:市販のロキソニンSとカロナールAは15歳未満には使用できません。一方、医療用カロナールは体重に応じた用量で小児に処方されます。子どもには大人用の市販薬を自己判断で与えず、小児科で相談してください。
Q8:ロキソニンとカロナールは何時間あけて飲めばよいですか?
A8:市販のロキソニンSとカロナールAはいずれも、製品の用法・用量に従い、服用間隔を4時間以上あけます。ただし、これはそれぞれの製品についての規定です。2剤を交互に飲む場合の間隔を示すものではありません。
まとめ:ロキソニンとカロナールは効果と副作用を理解して使い分ける
ロキソニンとカロナールは、どちらも身近な解熱鎮痛薬ですが、成分と作用の仕組みには明確な違いがあります。
ロキソニンはロキソプロフェンを主成分とするNSAIDsで、鎮痛・解熱・抗炎症作用を持ちます。炎症を伴う痛みに選択される一方、胃腸障害や腎機能障害などに注意が必要です。
カロナールはアセトアミノフェンを主成分とし、主に鎮痛・解熱作用を発揮します。胃腸への負担が比較的少ない反面、過量服用や長期間の高用量使用による肝障害に注意しなければなりません。
2026年の最新情報では、カロナール錠の2026年8月25日改訂添付文書に記載された肝障害への警告や、アセトアミノフェンを含む薬の重複服用に関する注意が重要です。また、ロキソニンについても、腎機能や消化管への影響、妊娠後期の使用制限を理解しておく必要があります。
薬選びで大切なのは、単に効き目の強さを比較することではありません。痛みの原因、胃腸や腎臓・肝臓の状態、年齢、妊娠・授乳の有無、ほかに服用している薬を総合的に考えることです。
症状が長引く場合や鎮痛薬を繰り返し必要とする場合は、薬だけで対処せず、原因を調べるために医療機関を受診しましょう。添付文書の最新情報を確認し、医師や薬剤師の指示に従って適切に使用することが、安全な解熱鎮痛薬の使い方につながります。
主な参照資料(公的機関・専門学会・製造販売元)
- PMDA「カロナール錠200・300・500 添付文書(2026年8月25日改訂)」
- PMDA「ロキソニン錠60mg・ロキソニン細粒10% 添付文書」
- 日本ペインクリニック学会「NSAIDsとアセトアミノフェン」
- PMDA「妊娠中の解熱鎮痛薬の服用に関する情報提供」
- 国立成育医療研究センター「授乳中に安全に使用できると考えられる薬」
- 第一三共ヘルスケア「ロキソニンS・カロナールA製品情報」 (出典: ロキソニン カロナール 違い(Yahoo!ニュース))