【結論】北朝鮮大使館は日本にない!外務省の公式リストで確認
日本に北朝鮮大使館が存在しないことは、外務省の公的資料から確認できる。
特に重要なのが、2026年10月29日付の「駐日外国公館リスト(アジア)」だ。このリストには、駐日大韓民国大使館、中国大使館、インド大使館など、各国の外交公館が掲載されている。しかし、北朝鮮大使館の記載はない。
さらに、外務省の「北朝鮮基礎データ」では、日朝関係について「外交関係なし」と明記されている。つまり、東京に北朝鮮大使館がないのは、単なる移転や一時閉鎖の問題ではなく、両国間に正式な外交関係が樹立されていないためだ。
北朝鮮大使館の住所・電話番号は公表されている?
検索されることの多い住所と連絡先について整理すると、次のようになる。
- 日本国内の北朝鮮大使館住所:存在しない
- 東京の北朝鮮大使館:設置されていない
- 北朝鮮大使館の代表電話:日本国内に公式番号はない
- 北朝鮮大使館の領事窓口:日本国内に設置されていない
- 日本との正式な外交関係:樹立されていない
したがって、インターネット上で「北朝鮮大使館東京の住所」「北朝鮮大使館の電話番号」として紹介されている情報を見つけても、外務省の公館リストに掲載された正式な外交公館かどうかを確認する必要がある。
大使館がないことと、外交的な接触がないことは別
ここで押さえておきたいのは、外交関係がないからといって、両国の間で一切の接触ができないわけではないという点だ。
過去には北京、ストックホルム、クアラルンプールなど第三国の都市で日朝政府間協議が行われてきた。首脳会談や実務者協議も開催されている。
外交関係の樹立と、特定の課題について政府間で協議することは別の仕組みである。日朝関係は、この違いを理解すると現状が分かりやすい。
【東京の外交窓口】朝鮮総連と北朝鮮大使館は何が違う?
北朝鮮大使館を東京で探す際、混同されやすい存在が在日本朝鮮人総聯合会、通称「朝鮮総連」だ。
朝鮮総連は日本国内で活動する組織であり、北朝鮮と関係の深い団体として知られている。しかし、正式な大使館ではない。
朝鮮総連は外交公館ではない
この点については、日本政府が国会答弁で明確な見解を示している。
2009年3月24日付の衆議院への答弁書では、日本が北朝鮮を国家承認しておらず、外交関係も有していないことを前提に、朝鮮総連の関連施設について次のように説明した。
朝鮮総聯の関連施設は、外交関係に関するウィーン条約に規定される使節団の公館には当たらない。
これは、朝鮮総連の施設を北朝鮮大使館と同じ法的な位置付けで扱うことはできないという意味だ。
大使館には外交使節団としての法的地位があり、外交官の派遣、接受国との外交交渉、領事業務などを担う。一方、朝鮮総連は日本国内の団体であり、大使館のような外交特権を持つ公館ではない。
両者は北朝鮮との関係という点では接点があるものの、組織の性質も法律上の立場も異なる。
北朝鮮に関する情報を調べるときの窓口
目的によって、確認すべき機関は変わる。
- 日本政府の外交方針:外務省の北朝鮮関連情報
- 拉致問題:政府の拉致問題対策関連情報
- 日本国内の外交公館の有無:外務省の駐日外国公館リスト
- 在日朝鮮人に関する組織情報:各団体の公式情報や公的資料
- 海外の北朝鮮大使館:所在国の外務省や外交団リスト
北朝鮮の外交窓口を調べる場合、朝鮮総連の連絡先を北朝鮮大使館の連絡先として扱わないことが大切だ。
【世界の所在地】北朝鮮大使館は海外のどこにある?
日本には北朝鮮大使館がない一方、北朝鮮は海外の複数の国と外交関係を持ち、在外公館を設置してきた。
ここで興味深いのは、北朝鮮が国際的にすべての国と外交関係を断っているわけではないことだ。
北朝鮮の海外大使館が置かれている主な国
米国の北朝鮮分析機関NCNK(National Committee on North Korea)が2024年6月に更新した外交関係資料では、韓国外交部の公表情報などを基に、2024年2月時点の北朝鮮の海外外交拠点を44か所と整理している。
この44か所は大使館だけの数ではなく、領事館や代表部などを含む在外公館全体の数だ。
代表的な所在国として、次の国々が挙げられている。
アジア・太平洋地域
- 中国
- ロシア
- ベトナム
- インド
- インドネシア
- タイ
- モンゴル
- シンガポール
- カンボジア
- ラオス
- パキスタン
ヨーロッパ地域
- イギリス
- ドイツ
- イタリア
- ロシア
- スウェーデン
- スイス
- オーストリア
- ポーランド
- ルーマニア
- ブルガリア
- ベラルーシ
- チェコ
中南米地域
- ブラジル
- キューバ
- メキシコ
- ペルー
- ベネズエラ
中東・アフリカ地域
- イラン
- エジプト
- アルジェリア
- シリア
- クウェート
- ナイジェリア
- 南アフリカ
- エチオピア
- タンザニア
これらは2024年時点の資料に掲載された配置国の例であり、2026年10月現在の全公館の営業状況を保証する一覧ではない。海外公館は閉鎖や統合、管轄変更が発生するため、実際に連絡する場合は各国の最新の外交団リストを確認する必要がある。
2023~2024年には海外公館の閉鎖が相次いだ
北朝鮮の海外外交網を理解するうえで見逃せないのが、2023年から2024年にかけての公館再編だ。
聯合ニュースなどの報道によると、北朝鮮はウガンダ、アンゴラ、スペインなどの大使館を閉鎖したほか、香港総領事館やリビアの公館についても閉鎖が確認された。
2024年1月30日には、韓国外交部当局者が北朝鮮の在外公館数について44か所になったと説明している。それ以前の53か所から減少した数字だった。
閉鎖の背景について、北朝鮮外務省は、国際環境や外交政策の変化に対応する正常な再編であるとの立場を示した。
一方、韓国側は国際社会による制裁強化で外貨獲得が難しくなり、海外公館の維持に必要な財政面の負担が増したことが背景にあると分析していた。
つまり、海外の北朝鮮大使館は単に外交上の拠点というだけではなく、限られた外交資源をどの地域に配分するかという政策判断にも左右されている。
2024年の44か所という数字を、2026年の確定数として紹介するのは適切ではない。現時点の所在地を確認する際は、各国の外務省による最新情報を優先したい。
【日朝国交正常化交渉の経緯】なぜ日本と北朝鮮は国交を結べないのか
日本と北朝鮮の外交関係を理解するには、戦後の歴史と国交正常化交渉を振り返る必要がある。
両国の間では、1990年代以降、複数回にわたって交渉が行われてきた。しかし、拉致問題、核・ミサイル問題、歴史認識や過去の清算など、解決すべき課題が重なり、正式な国交樹立には至っていない。
1991年:国交正常化交渉が始まる
1991年1月、日本と北朝鮮は国交正常化交渉の本会談を開始した。
その後、平壌や東京、北京などで協議が続けられたが、双方の立場の違いが大きく、1992年11月の第8回本会談を最後に交渉は中断した。
2000年:交渉が再開される
1999年12月の村山訪朝団を経て、2000年4月に国交正常化交渉が再開された。
同年8月、10月にも協議が行われたが、国交正常化という最終的な合意には到達しなかった。
2002年:小泉首相の訪朝と日朝平壌宣言
大きな転機となったのが、2002年9月17日の日朝首脳会談だ。
当時の小泉純一郎首相が北朝鮮を訪問し、金正日国防委員長と会談した。
この会談では、拉致問題を含む懸案事項や、国交正常化に向けた基本的な考え方が話し合われ、日朝平壌宣言に署名した。
北朝鮮側は日本人拉致を認めて謝罪し、再発防止を約束した。日本側が拉致被害者と認定していた13人のうち、北朝鮮側は4人の生存を伝えたほか、曽我ひとみさんについても拉致を認めた。
同年10月15日には、地村保志さん夫妻、蓮池薫さん夫妻、曽我ひとみさんの5人が帰国した。
この出来事は日朝関係の歴史における重要な節目となった。
2004年:2回目の首脳会談
2004年5月22日、小泉首相は再び北朝鮮を訪問し、金正日国防委員長と会談した。
拉致問題について再調査を求めるとともに、地村さんと蓮池さんの家族に当たる5人の帰国が実現した。
一方、安否不明者の調査をめぐっては、北朝鮮側の説明に対して日本側が疑問を示す状況が続いた。
2008年:再調査で合意するも実施に至らず
2008年6月と8月の日朝実務者協議では、北朝鮮側が拉致問題に関する再調査を実施することに合意した。
しかし、同年9月、北朝鮮側から調査開始を見合わせるとの連絡があり、合意は実際の成果につながらなかった。
2014年:ストックホルム合意
2014年5月、スウェーデンのストックホルムで日朝政府間協議が開催された。
北朝鮮側は、拉致被害者を含むすべての日本人に関する包括的かつ全面的な調査を実施することを約束した。
日本側も、北朝鮮が特別調査委員会を設置して調査を開始する時点で、独自の対北朝鮮措置の一部を解除することに合意した。
しかし、調査結果をめぐる具体的な進展は得られず、2016年には北朝鮮側が特別調査委員会の解体を一方的に宣言した。
2026年:国交正常化への基本方針は維持
2026年の外務省の外交青書では、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を図るという日本政府の基本方針が示されている。
また、2026年10月30日付の外務省の北朝鮮関連情報には、日米韓の外交当局間電話協議などが掲載されている。
このように、北朝鮮をめぐる外交活動そのものは続いているが、日本と北朝鮮の正式な国交樹立や大使館の相互設置には至っていない。
【外交関係の比較】日本・北朝鮮・韓国・朝鮮総連の違い
北朝鮮大使館について調べるときは、朝鮮半島をめぐる複数の主体を区別することが欠かせない。
特に、日本と韓国の外交関係、北朝鮮との関係、そして日本国内に存在する朝鮮総連の位置付けは、それぞれ異なる。
| 主体・機関 | 日本との関係 | 外交上の位置付け |
|---|---|---|
| 日本 | 北朝鮮と正式な外交関係なし | 国交正常化を目指す立場 |
| 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮) | 日本に大使館を設置していない | 海外の複数国とは外交関係を持つ |
| 大韓民国(韓国) | 1965年に国交正常化 | 東京に正式な大使館を設置 |
| 在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連) | 日本国内で活動する団体 | 北朝鮮大使館ではなく、外交公館にも該当しない |
| 北朝鮮の海外在外公館 | 日本以外の複数国に設置 | 所在国との外交関係に基づく外交拠点 |
韓国大使館は東京に存在する
韓国と北朝鮮は、同じ朝鮮半島に位置する国・地域として混同されることがあるが、日本との外交関係は大きく異なる。
日本と大韓民国は1965年12月18日に外交関係を樹立した。そのため、韓国は日本に正式な大使館を設置している。
2026年10月時点で、駐日本国大韓民国大使館の所在地と連絡先は次のとおりだ。
駐日本国大韓民国大使館
住所:〒106-0047 東京都港区南麻布1-2-5
代表電話:03-3452-7611~9
領事部住所:東京都港区南麻布1-7-32
領事部電話:03-3455-2601/3
これらは外務省の駐日外国公館リストと韓国大使館の公式案内に掲載されている情報だ。
韓国大使館の住所を検索した際に、北朝鮮大使館の所在地と誤解しないよう注意したい。
韓国大使館と北朝鮮大使館の決定的な違い
違いは建物の有無だけではない。
韓国は日本と外交関係を正式に樹立しているため、大使を派遣し、領事業務や外交交渉を行うことができる。
一方、北朝鮮は日本との正式な外交関係を樹立していないため、通常の外交使節団を東京に常駐させる仕組みが存在しない。
この違いは、ビザや領事手続き、政府間の交渉、外交文書の交換など、幅広い分野に影響する。
【2026年最新】北朝鮮の外交窓口を調べる際の注意点
北朝鮮大使館に関する情報を検索すると、海外の大使館、朝鮮総連、韓国大使館、過去の外交施設などが混在して表示されることがある。
情報を見分ける際には、次の3点を確認するとよい。
1. 外務省の公館リストに掲載されているか
最初に確認したいのは、日本の外務省が公開している駐日外国公館リストだ。
2026年10月29日付のアジア地域のリストでは、韓国や中国などの大使館が掲載されている一方、北朝鮮大使館は掲載されていない。
住所や電話番号が書かれた民間のウェブサイトだけでは、正式な外交公館であることの証明にはならない。
2. 海外の大使館情報は更新日を確認する
北朝鮮の在外公館は、2023年から2024年にかけて閉鎖や再編が相次いだ。
過去に存在した公館の住所が現在も使われているとは限らない。特に、閉鎖された大使館の古い電話番号や所在地を、現行の連絡先として利用することは避けたい。
海外で外交窓口を探す場合は、所在国の外務省が発表している外交団リストを優先するのが確実だ。
3. 2026年の日朝関係は大使館の有無だけで判断しない
2026年の外交動向では、北朝鮮の核・ミサイル問題への対応や拉致問題の解決が引き続き大きな課題となっている。
10月30日には日米韓の外交当局間で北朝鮮に関する電話協議が行われ、10月28日には対北朝鮮制裁に関する共同声明も公表された。
また、日本政府は2026年10月にも拉致問題の解決に向けた取り組みを続けている。
このような動きは、日朝間に外交的な課題が残っていることを示している。
大使館が存在しないという事実は重要だが、それだけで外交交渉の可能性や今後の政治情勢まで決めつけることはできない。
【北朝鮮大使館に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:北朝鮮大使館は日本の東京にありますか?
A1:ありません。2026年10月29日付の外務省の駐日外国公館リストにも、北朝鮮大使館は掲載されていません。
Q2:北朝鮮大使館の日本国内の住所や電話番号はありますか?
A2:日本国内に正式な北朝鮮大使館がないため、大使館の公式住所や代表電話番号もありません。民間サイトに掲載された情報を公式連絡先と誤認しないよう注意してください。
Q3:朝鮮総連は北朝鮮大使館ですか?
A3:違います。朝鮮総連は日本国内で活動する団体であり、日本政府の国会答弁でも、その関連施設は外交公館に該当しないとされています。
Q4:北朝鮮は海外にも大使館を持っていないのですか?
A4:いいえ。中国、ロシア、ベトナム、イギリスなど、複数の国に外交拠点を設置してきました。ただし、海外公館の閉鎖や再編が続いているため、所在地や運営状況は最新情報の確認が必要です。
Q5:韓国大使館は東京にありますか?
A5:あります。東京都港区南麻布1-2-5に駐日本国大韓民国大使館が設置されています。日本と韓国は1965年に外交関係を樹立しており、北朝鮮との関係とは異なります。
Q6:日本と北朝鮮が国交を正常化すれば大使館ができますか?
A6:国交正常化が実現すれば、双方が大使館を設置するための外交上の基盤が整います。ただし、国交正常化の実現時期や具体的な公館設置について、2026年10月時点で確定した発表はありません。
まとめ:北朝鮮大使館が日本にない理由と今後の外交動向
2026年10月現在、日本に北朝鮮大使館は存在しない。外務省の駐日外国公館リストにも掲載されておらず、東京に公式な住所や代表電話番号を持つ北朝鮮の外交公館はない。
最大の理由は、日本と北朝鮮の間に正式な外交関係が樹立されていないことだ。
1991年に始まった国交正常化交渉、2002年の日朝平壌宣言、2004年の首脳会談、2014年のストックホルム合意など、両国が関係改善を模索した局面はあった。しかし、拉致問題、核・ミサイル問題、歴史問題などの解決には至っていない。
一方、北朝鮮は日本以外の複数の国と外交関係を持ち、海外に大使館や代表部などを設置してきた。日本に大使館がないことと、北朝鮮が世界で外交活動を行っていないことは、まったく別の話である。
【プロの結論】
北朝鮮大使館を調べる際に最も重要なのは、「外交関係」「外交公館」「国内の関連団体」を混同しないことだ。
- 日本国内の正式な北朝鮮大使館を探しているなら、外務省の公館リストを確認する。
- 東京にある朝鮮総連を北朝鮮大使館と同一視しない。
- 海外の北朝鮮大使館を調べるなら、所在国の外務省の最新情報を参照する。
- 日朝関係の現状を知りたいなら、拉致・核・ミサイル問題と国交正常化交渉の経緯を合わせて確認する。
今後、日朝首脳会談や政府間協議に具体的な進展があれば、外交関係の正常化や大使館設置をめぐる議論にも影響する可能性がある。
北朝鮮大使館の有無は、単なる住所検索の問題ではない。日本と北朝鮮の外交関係が現在どの段階にあるのかを理解するための、重要な手掛かりとなっている。
主な公的・調査資料
- 外務省「駐日外国公館リスト アジア」(2026年10月29日)
- 外務省「北朝鮮基礎データ」「日朝関係」
- 外務省「外交青書2026」
- 衆議院「北朝鮮の主張に対する政府の認識に関する質問主意書への答弁書」(2009年)
- NCNK「DPRK Diplomatic Relations」(2024年6月更新)
- 聯合ニュース(2023~2024年の北朝鮮在外公館再編報道) (出典: 北 朝鮮 大使 館(Yahoo!ニュース))