THIS IS ITとは?幻のロンドン公演50公演とリハーサル映画の真相を2026年徹底解説
マイケル・ジャクソンの映画『THIS IS IT(マイケル・ジャクソン THIS IS IT)』は、2009年に実現するはずだったロンドン公演の準備過程を記録した音楽ドキュメンタリーです。監督は、マイケルと長年にわたり仕事をしてきたケニー・オルテガ。100時間以上に及ぶリハーサル映像を編集し、ステージの完成を目指すマイケルの姿を111分の作品にまとめています。
しかし、映画の公開前にマイケルは急逝。ロンドンのO2アリーナで予定されていた全50公演も一度も開催されませんでした。2026年11月現在も、本作は単なるコンサート映像ではなく、完成しなかったステージとアーティストの最後の創作活動を伝える記録として見られています。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 作品の正体:2009年10月28日公開、ケニー・オルテガ監督による111分の音楽ドキュメンタリー。
- 最大の見どころ:100時間以上のリハーサル映像から、マイケルの歌唱、ダンス、演出へのこだわりを追体験できる。
- 幻の50公演:ロンドンのO2アリーナで予定されていた全50公演は、2009年6月25日のマイケルの死去により実現しなかった。
【作品の基本情報】THIS IS ITのあらすじと映画の内容を解説
THIS IS ITはどんな映画?
『THIS IS IT』は、マイケル・ジャクソンが2009年夏からロンドンで開催する予定だったコンサートシリーズの準備風景を収めた作品です。
通常の音楽映画やライブ映像とは異なり、完成したステージを観客に披露するのではなく、ステージが出来上がっていく過程そのものを描いています。
撮影期間は2009年春から6月まで。ソニー・ピクチャーズの公式発表によると、作品には100時間以上の舞台裏映像やリハーサル映像が使用されています。
収録されているのは、代表曲の歌唱やダンスだけではありません。照明、映像演出、衣装、振り付け、バンドとの音合わせなど、コンサートを構成する細かな要素も映し出されます。
マイケルがスタッフに演出上の希望を伝えたり、パフォーマンスの細部を調整したりする場面からは、単に歌うだけではなく、ステージ全体を自分の作品として作り上げようとする姿勢が伝わります。
作品概要・公開日・上映時間
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | マイケル・ジャクソン THIS IS IT |
| 原題 | Michael Jackson's This Is It |
| 公開日 | 2009年10月28日 |
| 製作年 | 2009年 |
| 製作国 | アメリカ |
| ジャンル | 音楽ドキュメンタリー |
| 上映時間 | 111分 |
| 監督 | ケニー・オルテガ |
| 主演 | マイケル・ジャクソン |
| 配給 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
| 主な撮影時期 | 2009年4月〜6月 |
| 撮影素材 | 100時間以上のリハーサル・舞台裏映像 |
日本では2009年10月28日に全国324館で公開されました。ソニー・ピクチャーズの発表によれば、公開初日の日本国内興行収入は約1億444万円、観客動員数は9万1,299人。公開から21日間で累計興行収入は約30億5,041万円に達しています。
さらに、2010年6月のアンコール上映を告知したソニーミュージックの発表では、国内興行収入は52億円を突破したとされています。公開当初の限定上映という形式を超えて、多くの観客を集めた作品でした。
【タイトルの意味と幻の50公演】THIS IS ITはなぜ実現しなかったのか
THIS IS ITというタイトルに込められた意味
英語の「This Is It」は、文脈によって「これが最後だ」「これで決まりだ」「いよいよその時だ」といった意味を持つ表現です。
2009年3月5日、マイケルはロンドンのO2アリーナで記者会見を開き、同会場での公演を発表しました。その際、ロンドンでの最後の公演になるという趣旨を説明し、「This is it」という言葉を繰り返しています。
“This is the final curtain call.”
(これが最後の幕引きだ。)
つまり、タイトルは当初から予定されていたロンドン公演の最後を意味する言葉でした。
ところが、2009年6月25日にマイケルが亡くなり、コンサートは開催されないまま計画が終了します。その後に映画が公開されたことで、タイトルには「アーティストとしての最後の姿」という、当初の公演発表時とは異なる重い意味も加わりました。
ここで大切なのは、当初の発言が世界中での活動すべてを終えるという意味だったわけではないことです。本人が会見で明言したのは、ロンドンでの最後の公演という趣旨でした。
O2アリーナ全50公演に至るまでの経緯
当初発表された公演数は10回でした。しかし、チケットへの需要が非常に大きく、主催者のAEG Liveは追加公演を次々に発表します。
最終的には50公演まで拡大し、100万人を超えるチケット販売が報じられました。マイケルにとっては、1990年代の大規模ツアー以来となる本格的なステージ復帰を目指す計画でした。
関係者・組織と公演計画の相関表
10公演から50公演へ拡大した時系列
- 2009年3月5日: O2アリーナで全10公演を発表。
- 3月11日: 追加公演が発表され、30公演に拡大。
- 3月12日: 45公演に拡大。
- 3月13日: 全50公演が発表され、完売が報じられる。
- 5月20日: 開幕予定日の変更が発表され、初日の7月8日が7月13日に延期。
- 6月25日: マイケルがロサンゼルスで急逝。ロンドン公演は実現しなかった。
予定されていた開催期間は2009年7月13日から2010年3月6日まで。最初の公演が始まる前に計画は終了しました。
50公演への拡大は、単に公演数が増えたというだけではありません。ステージ装置、映像制作、ダンサーやミュージシャンの編成、長期間の公演運営など、制作規模そのものが大きくなったことを意味していました。
【約100時間のリハーサル映像】ケニー・オルテガ監督が捉えた見どころ
ケニー・オルテガ監督とはどんな人物?
本作の完成度を語るうえで欠かせないのが、監督のケニー・オルテガです。
オルテガは映画監督、演出家、振付師として活動してきた人物で、ディズニーの『ハイスクール・ミュージカル』シリーズでも広く知られています。
マイケルとの関係はTHIS IS ITから始まったものではありません。1990年代の『Dangerous』ツアーや『HIStory』ツアーにも携わっており、マイケルのステージ表現を理解する長年の協力者でした。
今回の映画では、ロンドン公演の演出を担当していた経験を生かし、リハーサル映像を単純に並べるのではなく、ひとつのコンサートを追体験できる構成に仕上げています。
公式発表でも、オルテガは映画の監督であると同時に、マイケルと公演を作り上げたクリエイティブパートナーとして紹介されています。
見逃せない4つの見どころ
1. 代表曲を再構築するステージ演出
「Thriller」「Smooth Criminal」「Billie Jean」など、世界的なヒット曲が新しい舞台演出とともに登場します。
過去のパフォーマンスをそのまま再現するのではなく、映像や照明、振り付けを組み合わせ、2009年当時の技術を取り入れた新しいステージを目指していたことが分かります。
2. 歌唱とダンスの細部へのこだわり
マイケルはリハーサルでも、歌のタイミングやダンスの動き、バンドとの呼吸を細かく調整しています。
完成されたスターの姿だけでなく、スタッフと相談しながら作品を磨き上げる制作者としての一面が見どころです。
3. 大規模な映像演出
「Smooth Criminal」や「Thriller」などでは、映像を舞台演出の一部として組み込む構想が見られます。ステージ上のパフォーマンスと映像を連動させることで、従来のライブとは異なる視覚体験を生み出そうとしていました。
4. スタッフとの共同作業
映画には、ダンサー、ミュージシャン、振付師、映像制作者など、多くの関係者とのやり取りが記録されています。
マイケルが中心に立ちながら、周囲の専門家とひとつの作品を作っていく過程が分かる点も、この映画ならではの魅力です。
【最後のライブの真相】THIS IS ITは実際のコンサート映像なのか?
ロンドン公演の本番映像ではない
検索されることの多い疑問が、「THIS IS ITはマイケル・ジャクソン最後のライブを収録した映画なのか」という点です。
答えは違います。
本作は、ロンドンのO2アリーナで開催予定だったコンサートの本番映像ではありません。公演準備のためにロサンゼルスで撮影されたリハーサルや舞台裏の記録です。
映画の主要な映像素材は、ロサンゼルスのステイプルズ・センター(現在の名称はCrypto.com Arena)や、イングルウッドのThe Forumなどで撮影されました。
2009年6月23日と24日にもステイプルズ・センターでリハーサルが行われ、24日の夜まで公演準備が続いていたことが当時の報道で伝えられています。
つまり、映画に映っているのは、実現しなかったコンサートの完成形ではなく、完成に向かっていた段階のステージです。
最後のリハーサルと死去を混同してはいけない
マイケルは2009年6月25日、50歳でロサンゼルスにおいて亡くなりました。
ロサンゼルス郡検視局が公表した死因は急性プロポフォール中毒で、ベンゾジアゼピン系薬剤の作用も寄与要因とされました。死亡態様については法医学上の分類で「Homicide」と判定されています。
この医学的な記録と、映画に収録されたリハーサル映像は別のものです。映画は死亡の瞬間を記録した作品でも、死因を検証するための調査映像でもありません。
映画の編集をめぐる議論もあった
本作を評価するときに知っておきたいのが、2013年のAEG Liveをめぐる民事裁判で取り上げられた映像編集の問題です。
裁判では、映画に収録されたマイケルの姿と、関係者が証言した死去直前の健康状態との間に違いがあるのではないかという議論が起きました。
原告側は映像が選択的に編集されていると主張。一方、AEG側は映画がリハーサル中の実際の姿を伝えていると反論しました。
AP通信の裁判報道では、映画の映像は複数日のリハーサルを編集して構成され、衣装や撮影時期が連続していない場面もあることが説明されています。
この点は作品を理解するうえで重要です。映画は4月から6月までの活動をそのまま時系列で再生する記録映像ではなく、音楽作品として再構成されたドキュメンタリーなのです。
したがって、映画だけを見て「マイケルの最期の数日間のすべてが分かる」と考えるのは適切ではありません。
【THIS IS ITサウンドトラック】収録曲20曲を一覧で紹介
映画と同じ2009年10月28日に、日本ではサウンドトラックアルバム『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』も発売されました。
このアルバムは2枚組で、DISC 1には映画本編の登場順に代表曲や新曲が収録されています。DISC 2にはデモ音源や、マイケル本人による朗読音源が収められました。
DISC 1:映画本編の楽曲16曲
| No. | 収録曲 |
|---|---|
| 1 | Wanna Be Startin' Somethin' |
| 2 | Jam |
| 3 | They Don't Care About Us |
| 4 | Human Nature |
| 5 | Smooth Criminal |
| 6 | The Way You Make Me Feel |
| 7 | Shake Your Body (Down to the Ground) |
| 8 | I Just Can't Stop Loving You |
| 9 | Thriller |
| 10 | Beat It |
| 11 | Black Or White |
| 12 | Earth Song |
| 13 | Billie Jean |
| 14 | Man in the Mirror |
| 15 | This Is It |
| 16 | This Is It (Orchestra Version) |
DISC 2:未発表音源・朗読音源4曲
| No. | 収録曲 |
|---|---|
| 1 | She's Out of My Life (Demo Version) |
| 2 | Wanna Be Startin' Somethin' (Demo Version) |
| 3 | Beat It (Demo Version) |
| 4 | Planet Earth (Poem) |
特に注目したいのは、DISC 1の最後に収録された「This Is It」です。映画のエンディングでも使用され、ジャクソンズがコーラスに参加しています。
また、「Planet Earth」はマイケル本人の朗読による音源です。歌唱曲だけでなく、彼の言葉や思想に触れられる点も2枚組アルバムの特徴です。
なお、映画のサウンドトラックに収録された楽曲は、すべてロンドン公演のために新しく録音されたものではありません。既発表のヒット曲を中心に構成されており、未発表デモや新曲を加えた記念作品という位置づけです。
【評判・感想と2026年最新情報】THIS IS ITは今どこで見られる?
THIS IS ITの評判・感想
『THIS IS IT』は公開当時から、マイケルの音楽的な才能とステージへの情熱を再確認できる作品として支持されてきました。
2026年11月2日に確認できる海外の映画評価サイトでは、Rotten Tomatoesの批評家スコアが81%、観客スコアが82%。Metacriticでは批評家スコア67点、ユーザースコア7.8点となっています。
これらは各サイトの利用者や批評家による評価であり、日本の観客全体の満足度を示す数字ではありません。それでも、長年にわたって一定の評価を維持していることは読み取れます。
高く評価されているポイント
- 圧倒的なパフォーマンス: リハーサル段階でも歌唱やダンスの完成度が高い。
- 制作現場の記録: 世界的スターのステージが作られる過程を見られる。
- 代表曲の新しい演出: 過去の名曲が新しい舞台構成とともに登場する。
- 人間的な魅力: スタッフとのやり取りから、仕事への姿勢や協調性が伝わる。
評価が分かれるポイント
一方、映画を通常のドキュメンタリーとして期待すると、物足りなさを感じる人もいます。
理由は、作品がマイケルの生涯や死去までの出来事を網羅する伝記映画ではないためです。中心となるのはあくまで公演準備とパフォーマンスであり、私生活や健康状態、ロンドン公演の中止に至る経緯を詳細に説明する構成ではありません。
また、完成したコンサートを最初から最後まで見られるわけではないため、ライブ作品として期待すると、未完成のステージを見せられているという印象になる可能性もあります。
Rotten Tomatoesの批評家総評でも、本作は決定版のコンサート映画や詳細な舞台裏ドキュメンタリーとは異なるものの、エンターテインメントとしての魅力を備えているという評価が示されています。
2026年11月現在の配信状況
日本国内の配信状況をJustWatchで確認すると、『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は複数の動画配信サービスで視聴できます。
| 配信サービス | 視聴方法 |
|---|---|
| Amazon Prime Video | 見放題・レンタル・購入 |
| Hulu | 見放題 |
| U-NEXT | 見放題 |
| Amazon Prime Video with Ads | 配信 |
| FOD | レンタル |
| Apple TV Store | レンタル・購入 |
JustWatchの2026年11月2日の確認情報では、無料視聴できる配信先は掲載されていませんでした。各サービスの契約条件や配信権は変更される可能性があるため、視聴直前に作品名で検索するのが確実です。
特に、すでにAmazon Prime VideoやU-NEXTなどを契約している人は、追加レンタル料金が発生するかどうかを作品ページで確認するとよいでしょう。
2026年の劇場上映情報
2026年の劇場上映については、ユナイテッド・シネマの公式作品ページに『マイケル・ジャクソン This Is It』が掲載されており、IMAX MOVIE FESTIVALの対象作品として案内されています。
ただし、作品ページだけでは全劇場共通の上映日程を確定できません。実際に鑑賞したい場合は、各劇場の上映スケジュールを確認する必要があります。
また、2026年はマイケルの半生を描いた別作品『Michael/マイケル』も話題になっています。日本では2026年6月に公開され、10月30日からは全国225館で日本語吹替版の上映が決定しました。
この作品は『THIS IS IT』とは別の伝記映画です。リハーサル記録を見たいなら『THIS IS IT』、マイケルの生涯を映画として追いたいなら『Michael/マイケル』という違いがあります。
【THIS IS ITに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:THIS IS ITはマイケル・ジャクソンの最後のライブ映像ですか?
A1:正確には、最後のライブコンサート映像ではありません。2009年のロンドン公演に向けたリハーサルや舞台裏を収録したドキュメンタリーです。予定されていた全50公演は開催されませんでした。
Q2:THIS IS ITのタイトルにはどんな意味がありますか?
A2:英語の「This Is It」は「これが最後だ」「いよいよその時だ」などの意味です。マイケルが2009年3月の会見でロンドンでの最後の公演を発表した際に使用した言葉が、映画のタイトルにもなりました。
Q3:THIS IS ITは2026年現在どこで見られますか?
A3:2026年11月2日の配信情報では、Amazon Prime Video、Hulu、U-NEXTなどで配信されています。Amazon Video、FOD、Apple TV Storeではレンタルなどの選択肢もあります。劇場上映についてはユナイテッド・シネマのIMAX MOVIE FESTIVAL関連情報と各劇場のスケジュールを確認してください。
【プロの結論】THIS IS ITを観る価値と作品を正しく理解するポイント
『THIS IS IT』の本質は、完成したコンサートを記録したことではなく、完成するはずだったコンサートの制作過程を残したことにあります。
映画の中でマイケルが行っているのは、過去の栄光を再現する作業だけではありません。音楽、振り付け、映像、照明を組み合わせ、新しいステージ表現を作り出そうとする創作活動です。
そのため、作品を見る際には次の3点を意識すると、より深く楽しめます。
1. スターではなく、クリエイターとしてのマイケルを見る
歌唱力やダンスだけでなく、細かな演出を調整する姿にも注目してください。世界的なエンターテイナーの仕事に対する考え方が見えてきます。
2. 完成したライブではなく、未完成の作品として見る
映像に登場する演出の一つひとつは、本番に向けて準備されていたものです。実際の観客が見ることのなかったステージを想像しながら鑑賞することが、本作ならではの体験になります。
3. 映画と歴史的事実を区別する
映画は優れたパフォーマンス記録ですが、2009年の出来事をすべて説明する歴史資料ではありません。公演日程や中止の経緯、死去に関する事実は、当時の公式発表や報道記録と合わせて理解することが大切です。
まとめ:THIS IS ITは実現しなかった50公演を伝える貴重な記録
マイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』は、2009年10月28日に公開された111分の音楽ドキュメンタリーです。ケニー・オルテガ監督が100時間以上のリハーサル映像を編集し、ロンドンのO2アリーナで予定されていた幻のコンサートを映像作品として残しました。
当初10公演だった計画は全50公演に拡大しましたが、2009年6月25日のマイケルの死去によって一度も本番を迎えることはありませんでした。
2026年現在は動画配信サービスで視聴でき、劇場での特別上映も確認する価値があります。マイケルの代表曲を楽しみたい人だけでなく、舞台演出や音楽制作の裏側に興味がある人にもおすすめできる作品です。
「THIS IS IT」という言葉が持つ意味は、公開から17年を経た今も変わりません。完成することのなかったステージと、その実現に向けて最後まで創作を続けたマイケルの姿。その両方を記録した映画だからこそ、今も多くの人に見続けられています。 (出典: this is it(Yahoo!ニュース))