金魚を上から見る「上見」とは?人気品種の魅力から飼育容器・管理方法まで徹底解説
金魚を上から眺める鑑賞方法「上見(うわみ)」をご存じでしょうか。一般的な水槽では横から泳ぐ姿を楽しむことが多い金魚ですが、実は品種によっては、真上から見ることで尾びれの広がりや体のバランス、独特の模様がより美しく見えるものがあります。
2026年現在も、らんちゅうや土佐金、地金などは上見を楽しむ代表的な金魚として知られています。さらに、蝶尾のように尾びれの形そのものが鑑賞の主役になる品種もあります。ただし、上見を楽しむには、金魚の特徴に合った容器選びだけでなく、酸素供給や水温、水質の管理も欠かせません。
この記事では、上見と横見の違い、品種ごとの見どころ、品評会の評価基準、トロ舟や睡蓮鉢を使った飼育方法まで詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 上見とは: 金魚を真上から眺める伝統的な鑑賞方法。体型や尾びれの広がりを楽しめる。
- 向いている品種: らんちゅう、土佐金、地金、蝶尾など、上から見た姿に特徴がある金魚。
- 飼育容器: トロ舟や口の広い睡蓮鉢が候補。水量と水面の広さを重視する。
- 管理の注意点: 酸欠、高水温、水質悪化を防ぎ、金魚に強い水流を当てない。
- 初心者へのおすすめ: まずは飼育管理がしやすい十分な水量の容器で、少数の金魚から始める。
【基礎知識】金魚の上見とは?横見との違いと独特の鑑賞文化
金魚を真上から眺める「上見」の意味
上見とは、金魚を水面の上から見下ろすように鑑賞する方法です。「うわみ」と読み、金魚の体型、背中のライン、尾びれの形、泳ぐときの姿勢などを観察します。
一般的なガラス水槽での鑑賞は、魚の側面を眺める横見が中心です。一方、上見では金魚の背中や尾びれが視界の中心になります。
特に、横から見ると丸く見える金魚でも、上から見ると頭から胴体、尾にかけてのシルエットがはっきり分かります。
上見の魅力は、単純に魚を違う角度から見ることではありません。品種改良によって作られてきた金魚の形そのものを、より適した角度から楽しめることにあります。
上見と横見は何が違う?
両者の違いは、観察できる部位と鑑賞の目的にあります。
- 上見: 頭の形、背幅、背なり、尾びれの開き方、左右の対称性を楽しむ。
- 横見: 体高、腹部の膨らみ、背中の曲線、顔の立体感、ひれの長さを楽しむ。
例えば、らんちゅうは背びれがなく、頭部の肉瘤や背幅、尾の形に特徴があります。横から眺めるだけでは分かりにくい体全体のバランスも、上から見ることで把握しやすくなります。
反対に、背中の高さや腹部の形、顔の立体的な表情などは横見でも確認したいポイントです。
つまり、上見と横見は対立する鑑賞方法ではありません。金魚の魅力を異なる角度から発見するための、補完的な楽しみ方です。
上見が日本の金魚文化に根付いた理由
上見には、日本の金魚鑑賞の歴史が関係しています。
名古屋城公式ウェブサイトの「お城note」では、金城会の宇野正志会長への取材を通じて、ガラス水槽が普及する以前、金魚は陶器の容器に入れて上から眺める形で楽しまれていたことが紹介されています。
その鑑賞文化の中で、上から見て美しい姿を追求する品種改良が進み、らんちゅうのような独特の体型が発展しました。
現在の上見は、単なる家庭での観賞方法ではなく、金魚の品種改良や品評会とも深く関係する文化なのです。
【品種別比較】上見に向いている金魚4選!らんちゅう・土佐金・地金・蝶尾の魅力
上見を楽しむなら、どの品種を選ぶかが大切です。
金魚にはさまざまな体型がありますが、特に頭部、背中、尾びれに特徴を持つ品種は、上見との相性に優れています。
1.
背びれがなく、頭部の肉瘤と丸みのある胴体が特徴。背幅や尾の開き方、泳ぎの優雅さを楽しめる。
2.
琉金に似た体型と、前方に反り返る独特の尾びれが見どころ。上から見ると尾の広がりがよく分かる。
3.
白い体に赤い部分が入る独特の色彩と、左右に開く孔雀尾が特徴。上から見ることで尾の構造を楽しめる。
4.
蝶が羽を広げたような尾びれが特徴。左右の広がりや模様の対称性を上から楽しめる。
らんちゅうの上見は頭と背幅がポイント
らんちゅうは、金魚の中でも上見を代表する品種です。
最大の特徴は、背びれがないことと、頭部に発達する肉瘤(にくりゅう)です。肉瘤は成長に伴って発達し、顔全体の印象を大きく変えます。
上から鑑賞するときは、次のポイントに注目してください。
- 頭部: 肉瘤の発達具合と左右のバランス。
- 目幅: 頭部の広がりと全体のシルエット。
- 背幅: 胴体の太さと均整。
- 背なり: 頭から尾に向かう背中のライン。
- 尾: 尾の開き方と左右のバランス。
- 泳ぎ: 尾を柔らかく動かし、軽やかに泳ぐ姿。
カミハタビジネスオンラインの飼育解説でも、らんちゅうの目幅、吻端、目先、肉瘤、背幅などが観察ポイントとして紹介されています。
また、背幅だけが広ければ良いというわけではありません。腹部や尾筒とのバランスが整っていることも大切です。
土佐金の上から見た姿は反転尾が主役
土佐金は、高知県で育まれてきた伝統的な金魚です。
高知県教育委員会の文化財資料によると、土佐金魚は1969年8月8日に高知県の天然記念物に指定されています。
体型は琉金に似た丸みのある形で、最も特徴的なのは大きく広がり、先端が前方へ反転する尾びれです。
上見では、尾びれが左右に展開する様子と、反転した尾の独特な輪郭を楽しめます。
土佐錦魚の保存会も、平付反転尾を品種の大きな特徴として紹介しています。
ただし、土佐金は初心者が気軽に飼える金魚とは限りません。
専門的な飼育解説では、薄い尾びれの損傷、水温や水質の変化、体質面への配慮が必要とされています。鑑賞目的で購入する場合も、販売店や経験者から飼育条件を確認しておきたい品種です。
地金の上見は孔雀尾と六鱗を楽しむ
地金は、尾張地方で古くから飼育されてきた日本の伝統的な金魚です。
大きな特徴は、次の2つです。
孔雀尾: 尾びれが左右に開き、上から見ると孔雀の羽を思わせる独特の形になること。
六鱗: 白い体に赤い部分が入る、伝統的な色彩上の特徴。
アートアクアリウムの金魚図鑑でも、地金は上からの鑑賞で魅力が引き立つ品種として紹介されています。
横見では体の輪郭や色彩の立体感を楽しめますが、上見では孔雀尾の開き方がより分かりやすくなります。
蝶尾の美しさは左右に広がる尾びれ
蝶尾は、中国原産の金魚で、名前のとおり蝶の羽のように広がる尾びれが特徴です。
上から見ると、左右の尾びれが大きく広がる姿を楽しめます。
特に注目したいのは、尾びれの左右の形、広がり方、模様の入り方です。
赤白の更紗やキャリコ模様など、色彩のバリエーションもあり、同じ蝶尾でも個体によって印象が異なります。
アートアクアリウムの解説では、蝶尾は水流の穏やかな浅い水槽で泳ぐ品種として紹介されています。強い水流を避けながら、尾びれをゆったり動かす姿を観察するのが楽しみ方の一つです。
上見と横見の品種別比較表
それぞれの金魚で、どのような違いがあるのかを整理します。
この表から分かるように、上見に適した品種であっても、横見でしか分かりにくい魅力があります。両方の角度から観察することで、その金魚らしさをより深く理解できます。
【品評会の審査基準】上見では何を評価する?体型・尾・泳ぎの重要性
上見は家庭での鑑賞だけでなく、金魚の品評会でも重要な意味を持っています。
特にらんちゅうの品評会では、上から見た体型や泳ぎ方が評価の中心になります。
品評会で見られる5つのポイント
一般的な金魚の品評会では、品種ごとの特徴をどれだけ美しく備えているかを総合的に評価します。
主な観察項目は次の5つです。
1. 体型: 品種らしい体の形と全体の均整。
2. 頭部: 肉瘤や顔の形、左右のバランス。
3. 尾びれ: 開き方、形状、左右の対称性。
4. 泳ぎ: 無理のない自然な動きと尾さばき。
5. 色彩・鱗: 発色、色艶、鱗の並び。
神ちゅう会が公開するらんちゅうの審査基準でも、頭、背部、腹部、尾部、ひれ、鱗、色彩などが細かく整理されています。
同会の基準では、部分的な美しさだけではなく、全体のバランスや泳ぎの状態を重視しています。
らんちゅう品評会では尾さばきも重要
名古屋城公式ウェブサイトに掲載された金城会会長への取材では、らんちゅうの審査について、頭、背から腰、尾を総合的に評価する考え方が紹介されています。
取材の中では、宇野会長個人の感覚として、100点満点に換算した場合の目安を、頭30点、背から腰20点、尾50点と説明しています。
ただし、これはすべての品評会に共通する公式配点ではありません。
注目したいのは、尾が大きいだけで高く評価されるわけではないことです。体型との釣り合いを保ち、泳いでいるときに尾を自然に動かせることが重要になります。
品評会では当歳魚・二歳魚・親魚に分けることもある
らんちゅうの品評会では、成長段階によって出品部門が分かれる場合があります。
- 当歳魚:生まれた年の個体。
- 二歳魚:生まれて2年目の個体。
- 親魚:生まれて3年目以降の個体。
成長段階によって頭部の肉瘤や体型の完成度が異なるため、同じ条件で比較することが大切です。
名古屋城の紹介記事でも、こうした年齢別の部門分けと、番付形式による順位付けが紹介されています。
品評会は上位を競う場であると同時に、優れた金魚を観察し、飼育技術を学ぶ機会でもあります。初心者も実際の出品魚を見ることで、写真だけでは分からない泳ぎや尾の動きを発見できます。
【飼育環境の作り方】トロ舟・睡蓮鉢の選び方と上見に適した容器
上見を始める際に悩みやすいのが、飼育容器の選択です。
一般的な水槽でも上見はできますが、上からの観察を中心にするなら、広く浅い容器が便利です。
トロ舟は上見を楽しむ定番の飼育容器
トロ舟は、建築現場などで使用されるプラスチック製の浅い容器です。プラ舟とも呼ばれ、金魚やメダカの屋外飼育にも利用されています。
上見用として人気がある理由は、次のとおりです。
- 水面が広く、上から観察しやすい。
- 浅い形状で金魚の姿を確認しやすい。
- 比較的大きな水量を確保できる製品がある。
- 排水や掃除などの日常管理を行いやすい。
- 屋外で複数の容器を使い分けやすい。
特にらんちゅうのように、ゆったりと泳ぐ金魚を観察する場合に適しています。
ただし、トロ舟なら何でもよいわけではありません。実際に入る水量、魚の成長後の大きさ、設置場所、排水方法まで確認してください。
水を入れると重量も大きくなるため、水平で十分な強度のある設置場所を選ぶことも重要です。
睡蓮鉢で金魚を飼育するメリットと注意点
睡蓮鉢は、庭や玄関先で上見を楽しみたい人に人気の容器です。
陶器製のものや樹脂製のものがあり、庭の景観と調和しやすい点が魅力です。
メリットは次のとおりです。
- 上から金魚を鑑賞しやすい。
- 和風の庭やベランダに設置しやすい。
- 口が広いタイプなら水面の観察がしやすい。
- 小規模な飼育スペースとして活用できる。
一方、注意したいのは水量です。
愛知県の水産試験場による金魚飼育案内では、10リットル未満の小さな容器について、全長3〜4cm程度の金魚を1〜2匹に抑える目安が示されています。また、水換えは毎日から週3回程度とされており、小さな容器ほど管理の頻度が高くなることが分かります。
睡蓮鉢を選ぶなら、見た目だけでなく、実際に確保できる水量を優先してください。
口が狭く深い壺型よりも、開口部が広い形状のほうが水面を観察しやすく、酸素の取り込みにも有利です。
上見用の飼育容器はどう選ぶ?
用途別に整理すると、次のようになります。
| 容器 | 主なメリット | 注意点 |
|---|---|---|
| トロ舟 | 広く浅く、上見しやすい | 日差し、外敵対策 |
| 睡蓮鉢 | 見た目が美しく設置しやすい | 水量不足、温度変化 |
| らんちゅう水槽 | 上から観察しやすい | 水量と設置スペース |
| 通常のガラス水槽 | 横見と上見の両方ができる | 水槽の高さと観察角度 |
初心者には、十分な水量を確保できるトロ舟や低めの飼育容器がおすすめです。
特に、土佐金やらんちゅうなどの品種を本格的に飼育する場合は、販売店や品種の保存会が推奨する環境も参考にしましょう。
上見を楽しむための容器の設置場所
容器の設置場所は、金魚の健康と鑑賞性の両方に影響します。
屋外の場合は、次の点を確認してください。
- 夏の直射日光が長時間当たらない。
- 午後の強い日差しを遮れる。
- 雨水が大量に流れ込まない。
- 強風や転倒の危険が少ない。
- 猫や鳥などの外敵から守れる。
特に浅い容器は、日差しによって水温が変化しやすくなります。
上見を楽しむために見通しのよい場所へ設置したくなりますが、金魚の健康を優先し、必要に応じてすだれなどで日陰を作りましょう。
【酸素供給・水温管理】金魚の上見飼育で失敗しないための注意点
上見向けの容器は、一般的な水槽とは形状が異なるため、飼育管理にも工夫が必要です。
特に気をつけたいのが、エアレーション、水温、水質の3つです。
金魚にエアレーションは必要?酸素供給の基本
エアレーションとは、エアーポンプを使って空気を飼育水に送り込む仕組みです。
金魚は水中の溶存酸素を使って呼吸します。酸素が不足すると、健康状態に悪影響が出る可能性があります。
特に酸素不足が起こりやすいのは次のような環境です。
- 水量に対して金魚の数が多い。
- 夏場に水温が高くなる。
- 水面がほとんど動かない。
- 食べ残しや排泄物が多い。
- 小さな睡蓮鉢で飼育している。
愛知県の飼育案内でも、水面の面積が広い容器ほど空気中の酸素が溶け込みやすいと説明されています。
エアレーションは必ずしもすべての飼育環境で同じ設備が必要というわけではありませんが、初心者の場合は設置しておくと酸素不足への備えになります。
ただし、重要なのは泡の量ではありません。
強い水流を発生させると、泳ぎが得意ではないらんちゅうや、繊細な尾びれを持つ蝶尾・土佐金に負担がかかる場合があります。
おすすめは、次のような方法です。
- エアストーンを容器の端に設置する。
- 水面が適度に動く程度に調整する。
- スポンジフィルターなどを活用する。
- 金魚が流されるほどの水流を作らない。
上見飼育の水温管理で注意したいこと
金魚は変温動物であり、水温の影響を受けながら生活しています。
上見用のトロ舟や睡蓮鉢は屋外に置くことが多いため、季節による水温の変化を意識しなければなりません。
夏場の注意点
夏は特に注意が必要です。
水温が高くなると水に溶け込める酸素量が減り、金魚の酸素需要と供給のバランスが崩れやすくなります。
対策としては、次の方法が有効です。
- すだれや遮光ネットで直射日光を避ける。
- 水温計で朝と午後の温度を確認する。
- エアレーションで水面を適度に動かす。
- 餌を与えすぎて水を汚さない。
- 金魚が水面で口をパクパクしていないか確認する。
冬場の注意点
冬は水温が下がるため、金魚の活動や食欲も変化します。
餌を無理に与え続けず、金魚の動きや水温に合わせて量を調整します。
容器の水が凍結するような環境では、設置場所や容器の深さにも注意が必要です。
水温の急変を避けることが重要
水換えの際に、冷たい水や温かい水を一気に入れるのは避けましょう。
GEXの金魚飼育ガイドでは、急激な水温変化や33℃以上の高水温が金魚のストレス要因になることが紹介されています。
水換えでは、次の手順を基本にします。
1. 水道水のカルキを抜く。
2. 新しい水の温度を確認する。
3. 飼育水と温度を合わせる。
4. 水を少しずつ入れる。
5. 金魚の泳ぎ方や呼吸を確認する。
GEXでは、一般的な水槽管理の目安として、2週間に1回、全水量の約3分の1を換える方法を紹介しています。初心者や水質が安定していない環境では、頻度を増やす考え方も示されています。
ただし、実際の水換え頻度は飼育数、水量、ろ過設備、季節によって変わります。トロ舟や小さな睡蓮鉢では、水の状態を確認しながら調整してください。
水質悪化を防ぐために毎日観察したいこと
上見を楽しむときは、金魚の美しさだけでなく、健康状態も観察しましょう。
特に確認したいのは次の項目です。
- 餌をいつもどおり食べているか。
- 尾びれや胸びれを自然に動かしているか。
- 水面で頻繁に口を開けていないか。
- 体やひれに白い点や傷がないか。
- 水が白く濁ったり、異臭がしたりしていないか。
水面で口をパクパクさせる行動は、酸素不足や水質悪化を疑うサインの一つです。
異常が見られた場合は、まず水温、水質、エアレーション、飼育密度を確認してください。病気の症状がある場合は、観賞魚に詳しい専門店や魚病に詳しい専門家に相談することも大切です。
【初心者向け実践ガイド】金魚の上見を始める手順と失敗しない選び方
上見を始めるために、最初から高価な設備や珍しい金魚を揃える必要はありません。
大切なのは、金魚に適した環境を用意し、無理のない範囲で飼育を続けることです。
初心者が準備したい基本アイテム
| 飼育用品 | 役割 |
|---|---|
| トロ舟・飼育容器 | 上見と日常飼育の土台 |
| エアーポンプ | 酸素供給を補助する |
| エアストーン | 水面を適度に動かす |
| 水温計 | 水温の変化を確認する |
| カルキ抜き | 水道水の塩素を中和する |
| 水換え用ホース | 底の汚れや排泄物を取り除く |
| すだれ・遮光ネット | 夏場の直射日光を防ぐ |
| 外敵対策ネット | 猫や鳥などから魚を守る |
最初は、これらの基本用品を揃え、飼育水が安定する環境を作りましょう。
上見を始める具体的な手順
STEP1:飼育容器を決める
設置場所と確保できる水量を考えて、トロ舟や睡蓮鉢などを選びます。
STEP2:水を準備する
水道水を使用する場合はカルキを抜き、ろ過やエアレーションなどの設備を整えます。
STEP3:水質を安定させる
金魚を入れる前に、ろ過環境や水質が安定していることを確認します。新しい容器に水を入れただけで、すぐに飼育環境が完成するわけではありません。
STEP4:金魚を少数から迎える
最初から多くの金魚を入れず、飼育できる水量に合わせて少数から始めます。購入時には個体の健康状態や泳ぎ方も確認してください。
STEP5:毎日観察する
餌の食べ方、泳ぎ方、水温、水質を確認します。上見を楽しみながら、日々の小さな変化を見逃さないことが大切です。
上見に向いている人・向いていない人
上見はすべての飼育者に同じようにおすすめできるわけではありません。
上見に向いている人
- 金魚の体型や尾びれの美しさをじっくり楽しみたい。
- らんちゅうや地金などの伝統品種に興味がある。
- 屋外に飼育スペースを確保できる。
- 水温や水質を定期的に管理できる。
- 品評会や金魚の品種改良にも関心がある。
上見を始める前に検討したい人
- 毎日の観察や水換えが難しい。
- 夏場の高温対策ができない。
- 十分な水量を確保できない。
- 屋外容器を安全に設置できない。
- 強い水流や設備の調整を避けたい。
特に睡蓮鉢をインテリア感覚で設置し、金魚をたくさん入れてしまうことは避けたいところです。
美しい鑑賞環境を作ることと、金魚が健康に暮らせる環境を作ることは、必ずセットで考えましょう。
よくある誤解:上見なら浅い水であれば何でもよい?
上見は浅い容器が向いていると説明されることがありますが、浅ければ浅いほどよいわけではありません。
重要なのは、金魚が自然に泳げる水深と、十分な水量を確保することです。
水深を極端に浅くすると、水量が少なくなり、水温や水質が変化しやすくなる可能性があります。
また、土佐金などでは品種特有の飼育方法があります。土佐錦魚の専門的な飼育解説では、成長段階に応じた浅水飼育や専用容器の使用が紹介されています。
一般的な金魚飼育の方法を、そのまま全品種に当てはめないことが大切です。
【プロの結論】金魚の上見は品種の個性と飼育環境の両方で楽しむ
金魚の上見で最も大切なのは、金魚の美しさを品種ごとに理解することです。
らんちゅうなら頭部の肉瘤と背幅、土佐金なら反転尾、地金なら孔雀尾と六鱗、蝶尾なら蝶の羽のような尾びれが鑑賞の中心になります。
しかし、見た目だけを追い求めてはいけません。
上見を長く楽しむためには、次の3つの視点を持つことが重要です。
第一に、品種に合った鑑賞方法を選ぶこと。
上見が得意な品種もあれば、横見で魅力が際立つ品種もあります。魚の個性を理解して、最も美しく見える角度を探してください。
第二に、鑑賞性より飼育環境を優先すること。
水面が広く見やすい容器であっても、水量が少なければ管理が難しくなります。トロ舟や睡蓮鉢を選ぶ際は、見た目や価格だけでなく、水量、設置場所、酸素供給、水換えのしやすさを確認しましょう。
第三に、金魚の健康状態を美しさの一部として考えること。
品評会で評価される金魚も、体型だけではなく泳ぎや全体のバランスが重視されます。家庭で楽しむ場合も、自然に泳ぎ、元気に餌を食べる姿を大切にしたいものです。
上見の本当の魅力は、金魚を単なる観賞魚としてではなく、一匹ごとに異なる体型や泳ぎを持つ生き物として楽しめることにあります。
【金魚を上から見る鑑賞法】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:金魚を上から見る鑑賞方法は何と呼びますか?
A1:金魚を真上から眺める鑑賞方法は「上見(うわみ)」と呼ばれます。頭部、背中のライン、尾びれの形、泳ぎ方などを観察できるのが特徴です。
Q2:上見に最も向いている金魚は何ですか?
A2:代表的なのは、らんちゅう、土佐金、地金、蝶尾です。それぞれ肉瘤や反転尾、孔雀尾、蝶のような尾びれなど、上から見ることで分かりやすい特徴があります。
Q3:金魚の上見にはトロ舟と睡蓮鉢のどちらがおすすめですか?
A3:飼育管理のしやすさを優先するなら、広く浅いトロ舟が有力な選択肢です。睡蓮鉢は景観を楽しみやすい反面、小型のものは水量が不足しやすいため、飼育数を抑える必要があります。
Q4:上見飼育ではエアレーションが必要ですか?
A4:飼育数、水量、水面の広さ、水温によって異なります。特に夏場や小さな容器では酸素不足に注意し、エアーポンプを使用することをおすすめします。強い水流にならないよう調整してください。
Q5:金魚の上見飼育で最も注意すべき季節はいつですか?
A5:特に注意したいのは夏です。水温上昇によって酸素不足や水質悪化が起きやすくなるため、遮光、エアレーション、水温確認を徹底しましょう。
Q6:普通の水槽でも上見を楽しめますか?
A6:楽しめます。透明なガラス水槽であれば、上から魚を眺めることも可能です。ただし、水槽の高さや設置場所によって観察しやすさが変わるため、上見を中心にするなら浅くて広い容器が便利です。
Q7:初心者でもらんちゅうや土佐金を飼育できますか?
A7:基本的な金魚飼育の知識があれば挑戦できます。ただし、土佐金は尾びれや水質・水温の管理に細かな配慮が必要です。初心者は飼育経験のある販売店や専門家に相談し、無理のない品種選びをおすすめします。
まとめ:金魚の上見は品種選びと適切な飼育環境が成功の鍵
金魚を上から眺める上見は、日本の金魚文化と深く結びついた伝統的な鑑賞方法です。
らんちゅうの肉瘤や背幅、土佐金の反転尾、地金の孔雀尾、蝶尾の優雅なひれなど、横見だけでは気づきにくい魅力を発見できます。
飼育を始めるなら、まずはトロ舟や口の広い睡蓮鉢など、上から観察しやすい容器を検討しましょう。そのうえで、十分な水量、酸素供給、水質管理、夏場の水温対策を整えることが大切です。
2026年も、金魚の品種ごとの個性を楽しむ方法として、上見は家庭飼育から品評会まで幅広く親しまれています。
美しい金魚を育てることと、健康に暮らせる環境を整えること。その両方を大切にすることが、上見を長く楽しむための一番の秘訣です。
主な参考資料:名古屋城公式ウェブサイト「お城note」、高知県教育委員会文化財課、愛知県水産試験場、GEX金魚飼育ガイド、神ちゅう会審査基準、関東土佐錦魚保存会、アートアクアリウム公式金魚図鑑。 (出典: 金魚 上 から(Yahoo!ニュース))