障害福祉サービス受給者証とは?申請条件・必要書類・取得日数を2026年最新解説
障害福祉サービス受給者証は、障害のある人や支援を必要とする人が、ホームヘルプ、生活介護、就労支援、グループホームなどの障害福祉サービスを公費負担で利用するために必要な証明書です。市区町村による支給決定を受けると交付され、利用できるサービスの種類、支給量、有効期間、自己負担上限月額などが記載されます。障害者手帳とは異なり、サービスを利用するための行政上の証明書という位置付けです。
2026年11月現在、申請先は原則として居住地の市区町村にある障害福祉担当窓口です。ただし、対象者の条件、必要書類、障害支援区分の認定、サービス等利用計画の作成など、取得までには複数の手続きがあります。発行までの日数も自治体や利用するサービスによって異なります。申請から交付、利用開始、更新、再発行まで、実際の自治体の案内と国の制度を踏まえて整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 受給者証の役割:障害福祉サービスを利用するための証明書で、障害者手帳とは別の制度。
- 申請・取得方法:市区町村の障害福祉担当窓口に申請し、必要に応じて認定調査やサービス等利用計画の提出を経て交付される。
- 費用と更新:自己負担は原則1割で、所得に応じた上限月額が設定される。有効期間があるため更新手続きも必要。
【基本知識】障害福祉サービス受給者証とは?役割と対象者を解説
障害福祉サービスを利用するための公的な証明書
障害福祉サービス受給者証とは、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスについて、市区町村から支給決定を受けたことを証明する書類です。
障害のある人が必要とする支援は、日常生活の介助、外出支援、就労訓練、住まいの確保など多岐にわたります。これらのサービスを利用する際、本人の状況や生活環境、支援の必要性を自治体が確認し、利用できるサービスの種類や量を決定します。
その決定内容を記録したものが受給者証です。利用者は受給者証をサービス提供事業所に提示し、契約を結んで利用を開始します。
受給者証には、主に次のような情報が記載されています。
- 受給者の氏名、住所、生年月日
- 受給者証番号
- 障害の種類や障害支援区分
- 利用できる障害福祉サービスの種類
- サービスごとの支給量や利用可能な日数・時間
- 支給決定の有効期間
- 利用者負担上限月額
- その他、自治体が必要と認める事項
特に確認したいのが、サービスの種類と支給量です。受給者証を取得していても、記載されていないサービスを自由に利用できるわけではありません。実際の利用可能範囲は、自治体の支給決定内容によって決まります。
受給者証の対象者・取得条件
障害福祉サービスの対象となるのは、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害のある人や、障害者総合支援法の対象となる難病等のある人です。
ただし、障害の種類だけで利用が自動的に認められるわけではありません。本人の心身の状態、日常生活で困っていること、家族による介護の状況、希望するサービスの必要性などを総合的に確認し、市区町村が支給の可否を判断します。
対象者を判断する際には、次の点がポイントになります。
- 身体障害:身体機能の制限などによって日常生活に支援が必要な人。
- 知的障害:知的な発達の状態に応じて生活上の支援が必要な人。
- 精神障害:精神疾患などにより、生活や社会活動に支援が必要な人。
- 発達障害:発達特性に伴い、日常生活や社会生活で支援が必要な人。
- 難病等:障害者総合支援法で定める対象疾病に該当し、必要な支援が認められる人。
重要なのは、障害者手帳を持っていない人でも対象となる可能性があることです。難病患者については、対象疾病に該当することを診断書や指定難病の医療受給者証などで確認し、自治体が必要性を判断する仕組みがあります。
神戸市や東京都などの自治体も、手帳を取得していない難病患者が障害福祉サービスを利用できる場合があると案内しています。手帳がないという理由だけで申請を諦める必要はありません。
受給者証と療育手帳・障害者手帳の違い
受給者証と障害者手帳は、どちらも福祉制度に関係する書類ですが、役割は異なります。
- 身体障害者手帳:身体障害の状態や程度を証明する手帳。
- 療育手帳:知的障害のある人を対象に、障害の程度などを証明する手帳。
- 精神障害者保健福祉手帳:精神障害の状態や程度を証明する手帳。
- 障害福祉サービス受給者証:自治体が支給決定した障害福祉サービスの内容や利用条件を証明する書類。
障害者手帳は、税金の控除、公共交通機関の割引、各種助成制度などで利用されます。一方、受給者証は、ホームヘルプや就労支援などの福祉サービスを利用するときに必要です。
つまり、障害者手帳を持っているからといって、すべての障害福祉サービスを自動的に利用できるわけではありません。反対に、手帳を持っていなくても、対象要件を満たせば受給者証を取得できる場合があります。
受給者証で利用できる主なサービス
障害福祉サービスには、介護給付、訓練等給付、相談支援などがあります。
- 居宅介護:自宅での入浴、排せつ、食事、家事などの支援。
- 重度訪問介護:重度の障害がある人に対する長時間の介護や生活支援。
- 同行援護:視覚障害のある人の外出時の支援。
- 行動援護:行動上の困難がある人の危険回避や外出支援。
- 生活介護:日中活動の場で行う介護や創作活動、生産活動の支援。
- 短期入所:施設に短期間入所して受ける介護支援。
- 就労移行支援:一般企業への就職を目指す人への訓練や就職活動支援。
- 就労継続支援A型・B型:一般企業で働くことが難しい人に働く機会を提供する支援。
- 共同生活援助:グループホームでの共同生活や日常生活の支援。
- 自立訓練:身体機能や生活能力の向上を目的とした訓練。
なお、児童発達支援や放課後等デイサービスなど、障害児通所支援を利用する場合は、児童福祉法に基づく障害児通所受給者証が必要です。成人向けの障害福祉サービス受給者証と制度上の区分が異なるため、子どものサービスを希望する場合は窓口で確認してください。
【申請ガイド】受給者証の申請方法・必要書類・相談窓口
申請先は住民票のある市区町村の障害福祉担当窓口
障害福祉サービス受給者証の申請先は、原則として本人が居住する市区町村です。
自治体によって窓口の名称は異なりますが、一般的には次のような部署が担当しています。
- 障害福祉課
- 障がい者支援課
- 障害者福祉担当窓口
- 保健福祉課
- 障害高齢課
市役所や区役所の総合案内で「障害福祉サービスを利用するため、受給者証を申請したい」と伝えれば、担当部署を案内してもらえます。
初めて申請する場合は、いきなり書類を提出するよりも、事前相談を利用する方法が現実的です。希望するサービスの種類や利用目的が明確になっていない場合でも、日常生活の困りごとを伝えることで、必要な制度を案内してもらえます。
受給者証の申請に必要な書類
必要書類は自治体やサービスの種類、申請者の状況によって異なります。一般的に準備を求められる書類は次のとおりです。
- 支給申請書:自治体指定の障害福祉サービス支給申請書。
- 本人確認書類:マイナンバーカード、運転免許証など。
- マイナンバー確認書類:個人番号の確認に必要な書類。
- 障害者手帳:身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳など。
- 医師の診断書・意見書:手帳がない場合や、障害支援区分の認定などで必要となる場合。
- 難病の証明書:指定難病医療受給者証、診断書など対象疾病を確認できる書類。
- 収入・課税状況の確認書類:所得区分や自己負担上限月額の確認に必要な書類。
- サービス等利用計画案:相談支援専門員が作成した計画案、またはセルフプラン。
児童の場合は、保護者の本人確認書類、子どもの障害や療育の必要性を確認できる書類、家族状況に関する調査票などが追加される場合があります。
例えば、板橋区の2026年6月更新の案内では、手帳所持者には各種障害者手帳、難病患者には診断書や特定疾患医療受給者証などの証明書を求めています。また、減免を希望する場合などには追加書類が必要です。
柏市の2026年7月更新の案内では、成人・児童それぞれの支給申請書、世帯状況収入申告書、計画相談申請書、サービス等利用計画案などが示されています。
自治体によって提出書類が違うため、全国共通の書類一覧だけで準備を完了させず、申請先の最新の案内を確認してください。
申請前に確認しておきたいこと
窓口での相談をスムーズにするためには、次の情報を整理しておくと役立ちます。
- 現在、日常生活でどのような困難があるか。
- どのような支援を希望しているか。
- 週に何日、何時間程度の利用を考えているか。
- 利用を希望する事業所が決まっているか。
- 医療機関への通院状況や主治医の情報。
- 家族による介護や支援の状況。
- 収入や世帯の課税状況。
特に、希望するサービスの利用開始時期が決まっている場合は、早めに相談することが大切です。認定調査や相談支援事業所との調整に時間がかかることがあるためです。
【取得までの流れ】障害支援区分の認定とサービス等利用計画
申請から受給者証交付までの基本的な流れ
障害福祉サービス受給者証の取得は、申請書を提出すればその場で完了する手続きではありません。本人の状況を確認し、必要な支援内容を検討したうえで自治体が支給決定を行います。
一般的な手続きは次の順序で進みます。
STEP1:市区町村や相談支援事業所に相談する
本人または家族が、障害福祉担当窓口や相談支援事業所に相談します。利用したいサービスや生活上の課題について説明し、申請方法を確認します。
STEP2:障害福祉サービスの利用申請を行う
自治体指定の申請書と必要書類を提出します。申請後、担当職員による聞き取りや認定調査などが行われます。
STEP3:障害支援区分の認定を受ける
介護給付など、障害支援区分の認定が必要なサービスを希望する場合は、認定調査や医師の意見書をもとに審査が行われます。
STEP4:サービス等利用計画案を提出する
相談支援専門員が、本人の希望や生活状況に応じたサービス等利用計画案を作成します。本人や家族が作成するセルフプランを認める自治体もあります。
STEP5:市区町村が支給決定を行う
自治体が障害支援区分、本人の利用意向、生活環境、サービス等利用計画案などを総合的に確認し、サービスの種類や支給量を決定します。
STEP6:受給者証が交付される
支給決定が認められると、受給者証が交付されます。郵送で届く自治体もあるため、交付方法も事前に確認しておきましょう。
STEP7:事業所と契約して利用を開始する
受給者証を利用予定の事業所に提示し、サービス内容や利用条件を確認して契約します。必要に応じて、支給決定後のサービス等利用計画も作成・提出します。
障害支援区分の認定とは?すべてのサービスに必要なのか
障害支援区分とは、障害の特性や心身の状態を踏まえ、必要とされる標準的な支援の度合いを示す区分です。
区分は非該当と区分1から区分6までに分かれ、区分6が最も支援の必要度が高い状態を示します。
認定が必要な場合、自治体の調査員が本人の生活状況や心身の状態について確認します。その後、医師の意見書や調査結果などを踏まえ、市町村審査会で審査・判定が行われます。
仙台市の案内によると、認定調査は移動や動作、日常生活、意思疎通、行動障害、特別な医療などに関する合計80項目で構成されています。
ただし、障害支援区分の認定は、すべてのサービスに必要なわけではありません。介護給付では必要となるサービスが多い一方、訓練等給付では区分認定を必要としないサービスがあります。また、障害児の場合は成人向けの障害支援区分認定を必要としません。
そのため、「障害支援区分が認定されなければ受給者証を取得できない」という理解は正確ではありません。希望するサービスごとに確認する必要があります。
サービス等利用計画と相談支援専門員の役割
サービス等利用計画は、障害福祉サービスをどのように利用し、本人の生活をどのように支えるかを整理した計画です。
計画の作成を担当するのが、指定特定相談支援事業所などに所属する相談支援専門員です。
相談支援専門員には、次のような役割があります。
- 本人や家族の希望を聞き取る。
- 生活上の課題や支援の必要性を整理する。
- 適切なサービスの種類や利用頻度を検討する。
- サービス提供事業所との連絡や調整を行う。
- 利用開始後の状況を確認する。
- 必要に応じてサービス等利用計画を見直す。
サービス等利用計画案の提出は、支給決定において重要な判断材料となります。ただし、自治体によってセルフプランが認められる場合や、計画案が不要となるケースもあります。
仙台市では、指定特定相談支援事業所の相談支援専門員による計画作成のほか、本人などが作成するセルフプランも案内しています。
計画作成を専門家に依頼すれば、サービス事業所との調整や利用開始後の見直しも相談できるため、初めて制度を利用する人にとって心強い存在です。
【発行日数と関係者】受給者証は申請から何日で届く?
受給者証の発行までの日数に全国共通の目安はない
受給者証の発行までに必要な日数は、申請する自治体やサービスの種類によって異なります。
一般的な手続きでは、申請書の確認、聞き取り調査、医師の意見書の取得、障害支援区分の認定、サービス等利用計画案の作成などが必要になるため、数週間から数か月かかるケースがあります。
実際の自治体の公表情報を見ると、処理期間には違いがあります。
- 板橋区:2026年6月更新の案内では、申請書提出日から支給決定までの標準処理期間を30日以内としています。ただし、調査に時間を要するなどの特別な事情がある場合は除かれます。
- 柏市:2026年7月更新の案内では、相談からサービス利用までの期間をおおむね1か月としています。一方、障害支援区分の認定には2~3か月を要する場合があると説明しています。
- つくば市:2026年10月更新の障害児通所支援の案内では、申請・面談後、受給者証が2週間前後で郵送されるとしています。
これらは各自治体の個別の手続き期間であり、全国一律の発行日数や平均値ではありません。特に障害支援区分の認定が必要な成人向けサービスと、障害児通所支援では手続きが異なります。
利用開始日が決まっている場合は、申請前の段階で担当窓口に標準的な処理期間を確認しておくと安心です。
受給者証の取得に関係する主体と役割
受給者証の交付は自治体が行いますが、その過程には本人、医療機関、相談支援専門員、サービス提供事業所など複数の関係者が関わります。それぞれの役割を整理すると、手続きの全体像が把握しやすくなります。
| 関係する主体・制度 | 主な役割 | 利用者が確認するポイント |
|---|---|---|
| 本人・家族 | 利用申請、生活状況の説明、サービスの希望を伝える | 困りごとや希望する支援内容を整理する |
| 市区町村の障害福祉担当窓口 | 申請受付、調査、支給決定、受給者証の交付 | 必要書類、処理期間、支給量、有効期間 |
| 医療機関・主治医 | 診断書や医師意見書の作成 | 意見書の必要性と提出期限 |
| 市町村審査会 | 障害支援区分の審査・判定 | 認定が必要なサービスかどうか |
| 相談支援専門員 | サービス等利用計画案の作成、事業所との調整、モニタリング | 計画の内容、利用頻度、見直し時期 |
| サービス提供事業所 | 利用契約、実際の福祉サービスの提供 | 受給者証の支給量と契約内容の一致 |
この関係から分かるように、申請者が準備する書類だけでなく、医療機関や相談支援事業所との連携も発行までの期間に影響します。
特に医師意見書の作成に時間がかかる場合や、相談支援事業所の予約が取りにくい場合は、手続きが長引く可能性があります。申請の初期段階で必要な関係者を確認しておくことが、取得までの時間を見通すうえで重要です。
【費用と2026年最新制度】自己負担上限月額はいくら?
障害福祉サービスの自己負担は原則1割
障害福祉サービスの利用者負担は、原則としてサービス費用の1割です。ただし、所得に応じて負担上限月額が設定されており、1か月に利用したサービス量が増えても、決められた上限を超えて負担する必要はありません。
厚生労働省が公表している利用者負担の区分は、次の4種類です。
- 生活保護:生活保護受給世帯。負担上限月額0円。
- 低所得:市町村民税非課税世帯。負担上限月額0円。
- 一般1:市町村民税課税世帯で所得割16万円未満。負担上限月額9,300円。
- 一般2:上記以外の課税世帯。負担上限月額37,200円。
一般1については、20歳以上の入所施設利用者やグループホーム利用者は対象外となり、課税世帯の場合は一般2として扱われます。
また、所得を判断する際の世帯の範囲にも注意が必要です。18歳以上の障害者は原則として本人と配偶者が対象となり、障害児は保護者が属する住民基本台帳上の世帯が対象となります。
したがって、同じサービスを利用していても、本人の年齢や世帯の課税状況などによって自己負担額が変わります。
利用料以外にかかる費用にも注意
負担上限月額は、障害福祉サービスの利用者負担に対する上限です。すべての生活関連費用が無料になるわけではありません。
例えば、次の費用は別途必要になる場合があります。
- 施設や事業所での食材料費
- 入所施設の光熱水費
- 日用品や個人用品の購入費
- サービスの内容によって発生する実費
- その他、制度上の利用者負担上限の対象外となる費用
通所施設の食材料費などについては、所得区分に応じた軽減措置が設けられています。グループホームについても、生活保護世帯や低所得世帯を対象とした家賃補足給付があります。
契約前には、サービスの利用料だけでなく、食費やその他の実費を含めた月額費用を事業所に確認しておきましょう。
2026年度の障害福祉サービス制度改定で押さえるべきこと
2026年度は、障害福祉サービス等の報酬改定が実施されています。
厚生労働省が2026年2月18日に公表した令和8年度障害福祉サービス等報酬改定の資料では、福祉・介護職員等処遇改善加算の拡充などが示されました。
主な変更点は次のとおりです。
- 福祉・介護職員等処遇改善加算の拡充:福祉・介護職員だけでなく、障害福祉に従事する幅広い職種への処遇改善を進める仕組みが設けられました。
- 賃上げに向けた加算の見直し:生産性向上や事業者間の協働化に取り組む事業者への上乗せ措置が設けられました。
- 相談支援分野への加算新設:計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援にも処遇改善加算が新設されました。
- 施行時期:これらの主要な見直しは2026年6月施行とされています。
ここで注意したいのは、報酬改定と受給者本人の利用者負担制度は別の仕組みだという点です。
2026年度の改定は主にサービス提供事業者側の報酬や職員の処遇改善に関係するものであり、受給者証の取得条件が一律に変更されたり、自己負担上限月額が一律に引き上げられたりしたという意味ではありません。
2026年11月時点で申請する人は、従来の支給決定の仕組みや利用者負担の区分を確認するとともに、実際に利用する事業所のサービス内容や支援体制についても確認することが大切です。
【更新・変更・再発行】受給者証の有効期間と注意点
受給者証には有効期間がある
障害福祉サービス受給者証には、有効期間があります。交付された受給者証を取得後も永久に使い続けられるわけではありません。
有効期間はサービスの種類や支給決定の内容、本人の状態などに応じて設定されます。全国すべての利用者に共通する単一の有効期間があるわけではありません。
受給者証を受け取ったら、まず次の項目を確認してください。
- 支給決定の開始日と終了日
- サービスの種類
- 月ごとの支給量
- 障害支援区分とその有効期間
- 利用者負担上限月額
- 相談支援やモニタリングに関する記載
特に、有効期間の終了日は見落としやすいポイントです。期限を過ぎると、そのまま同じ条件でサービスを継続できるとは限りません。
受給者証の更新手続きはいつ行う?
サービスを継続して利用する場合は、有効期間が終了する前に更新手続きを行います。
更新時には、自治体から案内が届く場合があります。ただし、案内が届く時期は自治体によって異なります。
例えば柏市では、有効期限のおよそ1か月半前に更新案内を郵送すると案内しています。
更新時には、状況に応じて次のような確認や書類提出が必要です。
- 更新申請書
- サービス等利用計画案
- 現在の生活状況や支援の必要性に関する確認
- 障害支援区分の更新に関する調査
- 必要に応じた診断書や医師意見書
- 所得区分や利用者負担上限月額に関する確認書類
更新の案内が届いたら、記載された提出期限を確認し、早めに手続きを始めましょう。医師の意見書が必要な場合は、医療機関の予約状況によって提出まで時間がかかることもあります。
住所・氏名・サービス内容が変わった場合
受給者証の記載事項に変更が生じた場合は、自治体への届出や変更申請が必要です。
代表的な変更事由には、次のものがあります。
- 引っ越しによる住所変更
- 結婚などによる氏名変更
- 世帯状況の変更
- 利用するサービスの追加や変更
- サービスの利用日数や時間数の変更
- 支給量の変更
- 所得状況の変化に伴う負担上限月額の確認
住所や氏名の変更と、サービス内容や支給量の変更は手続きが異なる場合があります。単なる記載事項の変更届で済むのか、支給決定の変更申請が必要なのかを窓口で確認してください。
また、他の市区町村に転居する場合は、受給者証の扱いや支給決定の引き継ぎについて、転出元と転入先の自治体に相談する必要があります。
受給者証を紛失・破損した場合の再発行
受給者証を紛失したり、破損・汚損したりした場合は、市区町村に再交付を申請できます。
一般的な手続きは次のとおりです。
- 市区町村の障害福祉担当窓口に連絡する。
- 受給者証再交付申請書を入手する。
- 必要事項を記入して提出する。
- 自治体の手続き後、新しい受給者証を受け取る。
柏市では、紛失や汚損の場合に再交付申請書を提出し、手続き完了後に郵送すると案内しています。松山市でも、2026年6月更新の案内で、再交付申請を随時受け付けており、代理申請や郵送申請が可能な手続きを紹介しています。
紛失した受給者証が後から見つかった場合は、自治体の指示に従って返却してください。
再発行の手続き中にサービス利用日が迫っている場合は、事業所にも事情を伝え、必要な対応を確認しておくと安心です。
【よくある質問】障害福祉サービス受給者証に関するFAQ
Q1:障害者手帳がなくても障害福祉サービス受給者証を取得できますか?
A1:取得できる場合があります。難病等の対象疾病に該当する人や、手帳以外の診断書・医師意見書などによって対象要件を確認できる人は、申請できる可能性があります。最終的には自治体がサービスの必要性を判断します。
Q2:障害福祉サービス受給者証の発行には何日かかりますか?
A2:自治体やサービスの種類によって異なります。実例では、板橋区の標準処理期間は30日以内、つくば市の障害児通所支援は申請・面談後おおむね2週間、柏市では相談から利用までおおむね1か月とされています。障害支援区分の認定が必要な場合は、さらに時間がかかることがあります。
Q3:受給者証を取得すればすぐにサービスを利用できますか?
A3:受給者証が交付された後、利用予定の事業所と契約する必要があります。受給者証に記載されたサービスの種類や支給量を確認し、事業所と利用条件を調整してから利用を開始します。
Q4:受給者証の自己負担額はいくらですか?
A4:原則としてサービス費用の1割ですが、所得に応じた負担上限月額が設定されています。生活保護世帯と市町村民税非課税世帯は原則0円、一般1は9,300円、一般2は37,200円です。施設の食費など、別途実費が発生する場合があります。
Q5:受給者証は一度取得すれば更新不要ですか?
A5:いいえ。有効期間が設定されているため、継続利用する場合は期限前に更新手続きが必要です。更新時期や必要書類は自治体によって異なります。
Q6:受給者証を紛失した場合、サービスを利用できなくなりますか?
A6:紛失した場合は、速やかに市区町村へ連絡し、再交付を申請してください。利用中のサービスについては、再発行までの対応を事業所と自治体に確認しましょう。
Q7:受給者証は全国どこの事業所でも使えますか?
A7:利用できる事業所は、サービスの種類や事業所の指定状況、自治体の支給決定内容などによって異なります。市区町村外の事業所を利用できる場合もありますが、契約前に事業所と自治体へ確認してください。
まとめ:受給者証の取得で失敗しないための判断基準【プロの結論】
障害福祉サービス受給者証は、障害のある人が日常生活や社会生活に必要な支援を受けるための重要な証明書です。申請先は原則として居住地の市区町村であり、本人の状況や希望するサービスに応じて支給決定が行われます。
取得を検討している人が特に押さえておきたいポイントは、次の5つです。
- 手帳の有無だけで判断しない:手帳を持っていなくても、対象疾病や診断書などによって申請できる場合がある。
- 必要書類を自治体に確認する:申請書、本人確認書類、障害の状態を確認できる書類、収入関係書類などを事前に確認する。
- サービス内容を具体的に考える:希望する支援内容、利用頻度、事業所の候補を整理する。
- 取得までの期間に余裕を持つ:障害支援区分の認定や医師意見書の取得などで時間がかかる可能性がある。
- 更新期限と支給量を管理する:交付後も有効期間や利用条件を確認し、必要な変更・更新を期限内に行う。
実務上、最も大切なのは、受給者証を取得すること自体を目的にするのではなく、本人が必要とする支援を適切に受けられる状態を整えることです。
相談支援専門員と連携しながら、本人の希望や生活状況に合ったサービス等利用計画を作成し、事業所の支援内容や費用も確認しておくことで、利用開始後の行き違いを減らせます。
2026年11月現在も、障害福祉サービスの基本的な申請・支給決定は市区町村が担っています。制度改定や自治体ごとの申請書類の変更もあるため、最終的には居住地の障害福祉担当窓口で最新情報を確認することが、確実な取得と継続利用につながります。